TRPGをやりたい!

電源・非電源ゲーム全般の紹介・考察ブログ

「すごろく」って思ったより奥が深いんじゃないか説

 また一つ年が明けました。おめでとうございます。

 みなさんはお正月は何をして遊びましたか?

 少ない親戚が集まった僕の家では、子供と一緒にナンジャモンジャで盛り上がりました。

 

ナンジャモンジャ・ミドリ

ナンジャモンジャ・ミドリ

 

 

 ところでお正月といえば、いくつか伝統的な遊びもあります。

 福笑い・かるた・すごろく・独楽・凧揚げ……なるほど遊びの文化も様々に発達したものです。

 

 今日はこれらのうち、なにを思ったのか、突然「すごろく」について考えてみることにしました。なかなかこれ、奥深いゲームなんですよ。

 

  • 「すごろく」にもいろいろある!
    • 人生ゲームに見るすごろくとリソース
    • 巡回型すごろくの古典と現在
    • リソースなき戦略すごろく「スピンデレラ」
    • 「すごろく」だって協力したい
  • 運×リソース×戦略=すごろく
    • すごろく×RPG
    • すごろく×格闘ゲーム
    • すごろく×ブラフゲーム
  • まとめ

 

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プレイヤーの相談がまとまらない!【クトゥルフ神話TRPG】

 クトゥルフ神話TRPGのキーパリングをしていると、しばしば遭遇する事態があります。

 

すなわち、「プレイヤーたちが必死に相談するけれども、次の行動が決まらない」という事態です。キーパーの方からアドバイスをするべきなのか、あくまでプレイヤーたちに委ねるべきなのか、キーパーは悩むことになります。

 

はじめに断っておくと、こうした事態に対する万能の対処法はありません。

というのも、「プレイヤーたちの行動が決まらない」事態の原因にはいくつかの種類があり、それによって対応が異なるからです。

 

今日は「プレイヤーたちの行動が決まらない」場面がどういうときに発生するのかを、状況別に整理しながら、キーパリングによる対応策を考えてみましょう。

 

  • 状況1:場面・状況の伝達に失敗している場合
  • 状況2:行動のリスクを高く見積もりすぎている場合
  • 状況3:プレイヤー間で遠慮がある場合
  • 状況4:キャラクタープレイに熱中している場合
    • 自分もキャラクターとして介入する
    • キャラクタープレイに目標・着地点を設ける
  • 状況5:情報の整理に失敗している場合
  • まとめ:キーパーの二つの役割
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【ソード・ワールド2.0リプレイ】フリップ!フロップ!【英雄志望と二つの剣2nd season 5-1】

<前回 第1シーズン2nd−1カシウス過去編2nd−22nd-32nd-4|2nd-5|

 

GM:というわけで、自由の街、魔動機都市ムートランドの冒険者の宿から物語をはじめます。

GM:この街には軍隊がおらず、簡単な警察組織こそいますが、冒険者が多くを請け負うことの多い街となっています。

コーラル:警察組織ねぇ……いままで軍隊と付き合ってたからなぁ、どうしても頼りなく感じるぜ

GM:統治者に皇帝の弟が据えられていますが、彼は一切の騎士を従えていません。ムートランドは一大農産地であり、ここで反逆的な挙兵が行われると危険であるためです。

レイラ:一応帝国領なんですよね?

GM:はい、帝国領ですが、騎士団による軍国主義的統治ではなく、自由共和制状態にある珍しい土地です

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クトゥルフ神話TRPGのキーパリング分類

クトゥルフ神話TRPGのキーパリングには様々な方法があります。

 

今回は、多様なキーパリングスタイルを、「プレイヤーにいかなる能力を要求するか」に注目して分類してみます。

 

  • ゲームシステムに従う:ゲーム型KP
    • ゲーム型KPの利点
    • ゲーム型KPの欠点
  • 発想力を求める:パズル型KP
    • パズル型KPの利点
    • パズル型KPの欠点
  • 理解力を求める:ストーリー型KP
    • ストーリー型KPの利点
    • ストーリー型KPの欠点
  • キャラクター表現力を求める:キャラプレイ型KP
    • キャラプレイ型KPの利点
    • キャラプレイ型KPの欠点
  • 調査力を求める:リサーチ型KP
    • リサーチ型KPの利点
    • リサーチ型KPの欠点
  • まとめ

 

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【ソード・ワールド2.0リプレイ】幕間雑談【英雄志望と二つの剣2nd season 5-0】

<前回 第1シーズン2nd−1カシウス過去編2nd−22nd-32nd-4

 

ここまでのあらすじ

冒険が始まった街、ダインハイト要塞はその事実上の指導者ノイルの裏切りによって陥落した。難民を守りながら街を逃れた冒険者たちは、帝国領アイラットで復興支援をしながら冒険者業を再開しつつあった。しかしダインハイト脱出時に公王の息子フレデリックに託された魔剣に関わる首飾りを巡って、政治的混乱の渦中に巻き込まれてしまう。帝国の政治が乱れていることを感じ取った前線指揮官のラトヴィックは、秘密裏に冒険者たちを自治区ムートランドに送り出した。それぞれの問題を抱えながら、冒険者たちは魔動機都市ムートランドの冒険者の宿「追憶の魔動鐘亭」、通称リンガベルに身を寄せる。そこは冒険者の一人、クキバミにとって馴染み深い場所でもあった……。

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【ソード・ワールド2.0リプレイ】弱くても、進む【英雄志望と二つの剣2nd season 4-12】

<前回 第1シーズン2nd−1カシウス過去編2nd−22nd-32nd-4

 

前回のあらすじ

アイラットで巻き起こっていた政治的混乱は、冒険者たちの物語と交わりながら、騎士団営所で大型魔動機が市民に発砲するという事件で急速にクライマックスへ向かった。すでにこの事件が帝都で知られていたという事実は、この騒動が商会派によって仕組まれていたことを暗示していた。前線指揮官を下されたフロンタ・ラトヴィック隊長は、その権限を活用できる最後の機会にアークたちを逃すことに決め、いまその指示に従っていたコーラルに声をかけた。

 

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【ソード・ワールド2.0リプレイ】弱くても、進む【英雄志望と二つの剣2nd season 4-11】

<前回 第1シーズン2nd−1カシウス過去編2nd−22nd-32nd-4

 

前回のあらすじ

女に騙されて騎士団の営所で戦闘状態に陥ったカシウスは、そこでまた一人の女を落とし始めた。もう奴は病気としか思えない。そんなことだから女で苦労するし光の妖精さんがヤキモチ焼いてファンブルするんだ、いい加減にしろ。そんなプレイヤー全体からのツッコミの中、カシウスは気絶したミカを抱き起こし、その他の冒険者たちはミカの体内から現れた謎の霧状生物を逃すまいと戦闘態勢に入る。

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【ソード・ワールド2.0リプレイ】弱くても、進む【英雄志望と二つの剣2nd season 4-10】

<前回 第1シーズン2nd−1カシウス過去編2nd−22nd-32nd-4

 

前回のあらすじ

とらわれていたレイラとコーラルを助け出したが、その後ろから現れた戦闘用魔動機クィンドゥーム。苦戦の末ようやく煙幕が晴れ、満身創痍ながらもクィンドゥームを半壊させることに成功していた。さらにアークが飛び出してミカを斬り倒したと思ったが、彼女は執念で再び立ち上がる。

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【ソード・ワールド2.0リプレイ】弱くても、進む【英雄志望と二つの剣2nd season 4-9】

<前回 第1シーズン2nd−1カシウス過去編2nd−22nd-32nd-4

 

前回のあらすじ

要塞戦用大型魔動兵器クィンドゥームが起動した。その巨大な体躯に搭載された4門もの銃砲が立て続けに冒険者たちを襲う。ミカは魔動機のセンサーの性質を活用すべく、煙幕で冒険者たちの視界を塞ぐ。勝利を確信するミカだが、煙に閉ざされた空間に目覚めたアークが剣を手に斬り込んだ。はたして最後に立っているのはどちらなのか……

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【ソード・ワールド2.0リプレイ】弱くても、進む【英雄志望と二つの剣2nd season 4-8】

<前回 第1シーズン2nd−1カシウス過去編2nd−22nd-32nd-4

 

前回のあらすじ

この街には狂った女NPCしかいないってのか!!

カシウスを騎士団の野営地に送り込んだレイチェルは、そこで何かが起こることで自分たち帝国商会の力を強くしようと企んでいた。カシウスたちを抗議市民の代表に偽装することで、騎士団と市民の対立を演出したのである。そんな計画とは無関係に、何者かに操られているミカはその銃口をカシウスたちに向けた。

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【ソード・ワールド2.0リプレイ】弱くても、進む【英雄志望と二つの剣2nd season 4-7】

<前回 第1シーズン2nd−1カシウス過去編2nd−22nd-32nd-4

 

前回のあらすじ

騎士の服を奪って逃げ出したレイラとコーラルは、侵入したカシウスたちと合流する。互いの状況を確認したところで、営所の外でなにやら騒ぎがおこりはじめた。状況を掴めないまま身を隠した4人は、営所の外の騒ぎに耳を凝らして状況を把握しようとする……

 

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【ソード・ワールド2.0リプレイ】弱くても、進む【英雄志望と二つの剣2nd season 4-6】

<前回 第1シーズン2nd−1カシウス過去編2nd−22nd-32nd-4

 

前回のあらすじ

アークの首飾りを巡って暗躍する秘書官のミカ。フロンタは彼女の不審な動きに気づいていながらも、自分自身の判断が疑われて当然だとの考えから深く詰問することはせずにいるようだ。いよいよアークの身柄を受け渡さざるを得ないと判断したフロンタは、アークに「間違っても歩き続ける人間であろうとすることは間違ったことではない」と語りかける。自らの運命を悟りつつあるのか、アークはおぼつかない足取りで、再び立ち上がった。

 

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