【ソード・ワールド2.0リプレイ】要塞都市の出会い【英雄志望と二つの剣0-1】
wikiを設置した情報量の多いソード・ワールド2.0キャンペーン「英雄志望と二つの剣」をプレイするために、GMハカセに加えて5人のプレイヤーが集った。
大破局から300年が経過したフィネア地方*1。
蛮族*2は東に追いやられ、今や人族の土地は広く回復しつつある。
少しずつ取り戻された豊かな暮らしの中で、農作物を育て、商業に励み、そしてある者は・・・冒険者となって冒険へと出向いた。
これから始まるのも、とある冒険の物語。
しかし彼らはまだ、自分たちが冒険者となり、時代の波に揉まれることを知らない。
ソード・ワールド2.0リプレイ「英雄志望と二つの剣」
シナリオ数25 プレイヤー5人 テキストセッション
キャンペーン概要:レーゼルドーン大陸でかろうじて生き延びた人々は、いまもなお蛮族との長い戦いを続けていた…
テイスト:GMはシリアス路線のシナリオを組んでいて、PLたちが個性的なキャラクターで楽しく盛り上げてくれています
本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の、二次創作です。
(C)GroupSNE
(C)KADOKAWA
帝都から東部要塞への街道を進むキャラバンに、いま二人の男が同行していた。
その名は アーク と カシウス。
カシウスにとっては見慣れたこの要塞も、アークにとっては初めて見る土地だった。
目の前には高い城壁がそびえ、天然の川を利用した堀が蛮族の侵入を拒んでいる。
GM:そんな城壁をくぐったあたりで、二人のシーンを始めましょうか
アーク:「へ~ すごいなー こんな高い塀があるなんて」
PC1 アーク 人間/15歳/男
田舎の農村出身の人間。農民からお茶商人に転じ、騙された負債を返済するために博打打ちになって、そうして得た金で思いつきで今度は放浪の旅に出た自由人。村出身のためまともな教育を受けていないが、身体能力・知性とも優れた潜在能力を持っている。帝都を出たあたりで野生動物と格闘戦をしていたところをカシウスの隊商に発見され、拾われて共に要塞都市ダインハイトに向かっている。
カシウス:「やっぱり空気が違うな。久しぶりだ、ここの空気を吸うのは」
PC2 カシウス ナイトメア(エルフ生まれ)/19歳/男
ナイトメアとして生まれたために親に捨てられ、商人に拾われて育てられた青年。生まれつき妖精と心を通じる力が高く、行商と共に旅を続けながら妖精使いの術を学んだ。帝都で発生した商会関係のいざこざで重要な役割を演じたが、それはまた別の話。
アーク:「人がいっぱいだなー、前僕が行ったところより多いや」
カシウス:「前? そういえばどこを放浪してたんだ?」
アーク:「よくわかんない。適当に大きい街に行ってセコ茶売ってたから」
外野1:アークやばいぞw
外野2:基本的な地理もわかってないぞこいつw
外野3:予想だにせぬポンコツ具合
カシウス:「そ、そうなのか(セコ茶ってなんだ…?)なあ、腹減っただろ? せっかく新しい土地に来たんだし、なにか食べないか?」
アーク:「うん、おなかすいた!!」
カシウス:「たしか商店街の向こうの方に飯のある店があったはず…」
カシウス:(ついでだし滞在中の仕事も探しに冒険者の宿でも使ってみるか)
アーク:「ほんと? じゃあすぐに行こうよ! 都会の食べ物っておいしいんでしょ?」
カシウス:「ああ、うまいぞ。俺が保証する!」
アーク:せっかく都会に来たし、冒険して稼いで、都会っぽいおしゃれな服を買うぞ!!
外野1:完全に田舎者じゃないかwww
カシウス:俺も大概だけどアークが相棒ということに不安しかない…
GM:さて、スムーズな導入ありがとうございます。というわけで、お二人は冒険者の宿〈クラウ・ソラス〉に入店します
冒険者の宿〈クラウ・ソラス〉
筋肉親父のゴリさん(ロルフ・ゴリッツ)が経営する冒険者の宿。ゴリさんは現役時代魔剣クラウ・ソラスを探し続けていたたため、魔剣好きが昂じて引退後店名にしてしまった。要塞都市ダインハイトでは最大手の冒険者の宿。
ゴリさん:「いらっしゃい、注文は仕事かな? それとも飯?」
カシウス:ロルフ・ゴリッツって名前やばいなw
ゴリさん:覚えやすいじゃろう?
アーク:「わぁ! すごい筋肉! あ、僕はご飯!」
カシウス:「俺は両方頼む。でもまずは飯だな」
ゴリさん:「おうよ、仕事も受けてくれるっていうなら、腕によりをかけて作ってやるぞ、ちょっと待ってろ…」
GM:というわけで、料理待ちをしていると、一人の美女があなたたちに声をかけてきます
カシウス:お?
カミラ:「どうもこんにちは。二人とも、仕事を探してるってことは、冒険者ってことでいいのかな?」
カミラ・ペテルカ(NPC) 人間/29歳/女性
要塞都市ダインハイトでアイドル的人気を誇る冒険者。剣と銃を同時に使いこなす独特な戦闘スタイルで、単身危険な土地に踏み込んでは見事な成果を達成する。後輩の育成にも積極的で、若手を見つけるとすぐに声をかけて仕事をこなせるように人数を整えようと世話を焼いてくれる。
カシウス:アークをちょっと見てから「ああ、一応冒険者だ」
アーク:「うん、冒険者のつもりだよ。まだ仕事はしたことないけどね」
外野1:アークにも冒険者って自覚はあったのか・・・
アーク:いちおうね!
カミラ:「あら! まだ仕事をしたことがないってことは、ひょっとして二人っきり?」
カシウス:「たしかに二人だが…」
カミラ:「ってことは、儲けのいい仕事をするには人数が足りないわよね?」
アーク:「おねぇさんが仕事くれるの?」
カミラ:「仕事じゃなくて、仲間よ、な・か・ま! 腕のいい魔動機術師なんてどうかしら?」
アーク:「まどうきじゅつし? 強そうな名前だね!」
カシウス:「・・・」
カミラ:「・・・」
ノイ:「カミラ、本当に大丈夫なの、この人たち…」
PC3 ノイ ルーンフォーク/女性型/のいさんじゅうごさい
魔法動力によって起動する人造人間ルーンフォークの女の子。冒険に出向いた先でカミラに才能を買われ、魔動機術の訓練を受けながら冒険者の宿〈クラウ・ソラス〉でメイドとして働いていた。そろそろ実戦で鍛えなければならないと判断したカミラが冒険仲間を探していたところ、来店したアホの子とその相方に運悪く(?)当たってしまう。
カミラ:「ええと、この子がその魔動機術師の『ノイ』! かわいいでしょ?」
ノイ:「呼ばれて飛び出てノイちゃんだよ♪…って、あれ? カシウスじゃない?」
カシウス:「…うん? たしかに俺はカシウスだが…」
ノイ:「わたしよ、わたし。まさかメイド服着てるってだけで誰かわからないの?」
カシウス:「…ノイ? のい、ノイ、のい…ああ、あの時の! そういえばどこかで会ったな!」
外野1:さすがポンコツコンビ
アーク:僕は元から知らないだけだって!
カミラ:「ねえ、あんたたち知り合いなの? 違うの?」
ノイ:「一応わたしはちゃんと覚えてるんだけど…覚えてないなら改めてよろしくね、カシウス」
カシウス:「あ、ああよろしく…(誰だ? こんなかわいい子知り合いにいたか…?)」
アーク:「メイドさん、僕はアーク! よろしくね!」
ノイ:「アークね、よろしく。あとで魔動機術見せてあげるから、楽しみにしてて」
アーク:「ねえ、そんなことよりご飯まだ?」
ノイ:(そんなことより!? いまわたしをそんなことより扱いしたっ!?)
カミラ:(ノイをこんな子たちに預けてよかったのかしら…あ、そうだ)
カミラ:「ノイ、そろそろゴリさんの料理ができると思うから、ご飯出してあげて」
ノイ:「はいはーい」
カミラ:「それから、わたしちょっと頼りになりそうな人を引っ張ってくるから、3人とも、しばらくここを動かないでちょうだいね」
カシウス:「3人じゃだめなのか?」
アーク:「ご飯だー もうお腹ぺこぺこだよー」
ノイ:「…普通なら3人でもじゅうb
カミラ:「人数が多くいた方が命の危険は避けやすいのよ!」
ノイ:(本当に頼りになる人ならいいけど…)
GM:というところで、シーンを切り替えまして、続いてPC4の出番です
???:はいっ!