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【ソード・ワールド2.0リプレイ】帝国商会襲撃事件【英雄志望と二つの剣2nd season カシウス過去編1】

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ここまでのあらすじ

フロンタ隊長の話によると、フレデリックを迎えるために帝国商会がアイラットにやってくるそうだ。その話を聞いたカシウスは、なにやら思い出す人がいるようで……

 

GM:というわけで、カシウスさん過去編をソロプレイします。

カシウス:俺の隠された過去がついに公開されてしまうのか

GM:カシウス女難伝説の知られざる第1章です

外野:みんなもう満腹なんですがそれは

外野:何章まで続くのかしら……

 

GM:時系列を説明しますね。カシウス君はノイちゃんの過去編にも登場しています。あのときカシウス君の隊商は北に向かい出発しましたが、それから数週間後、帝都に向かい南下して帝国に帰還します。

カシウス:ノイのいたプロッソでの事件も聞いてるのか?

GM:はい、耳には入っていますが雇われている身なのでどうすることもできません。ちょうど北レシトリアに難民が入り始めた頃に移動することになるでしょう

カシウス:そうか……孤児の奴ら無事だといいが……

 

帝都レシトリアの女神

GM:というわけで、カシウスが警備する隊商が帝都レシトリアに到着したところから、今回の物語が始まります。

GM:プロッソで凄惨な事件が発生したというのに、帝都レシトリアはいつもとなにも変わりありません。街は賑やかで、ムートランドから輸入された魔動機を使う市民も見受けられます。それは帝国が蛮族との最前線を二つの自治領に委ねてしまったが故に実現した平穏です。

GM:フィネア地方最大の都市帝都レシトリアでは、騎士や冒険者はもちろん、市民たちも帝国商会直営商店街に足を運んでいます。カシウスの警備する隊商も、商館が立ち並ぶその一角に進んでいきます。久しぶりに味わう首都の喧騒に、カシウスも長旅の終わりを感じることでしょう。

カシウス:「蛮族の襲撃があったってのに、この都市は平和そのものだな……上はなにをやってるんだか……」

 

GM:そしてカシウスにとって、この街に帰ってくるとは、とある人物と会うことを意味しています。隊商が最後の目的地である交易促進会議所本部に届けるより早く、どこから到着の噂を聞きつけたのか、明るい声がカシウスの耳に届くことでしょう

レイチェル:「カシウスーーー! おっかえりーーっ!」

 

レイチェル・ブラックバーン/人間/女性

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 帝国商会の有力家系ブラックバーン家の娘。奔放で明るい娘で、様々な隊商で警備の仕事をしている同年代の青年によく声をかけて、帝都の外の様子などを訊ねている。特にカシウスとは親しくしており、どうやら好意を抱いているのではないかとカシウスは感じているかもしれない。

 

カシウス:かわいい

GM:かわいいですね

カシウス:PCの前にPLが惚れる事故

GM:とびきり可愛い立ち絵を頼むとお願いした甲斐がありました

 

カシウス:「レ、レイチェル!? よく俺だってわかったな!?」

レイチェル:「うんっ! カシウスのことは遠くから見てもすぐにわかるよ? いっつもそこの窓から通りを見て待ってるんだから」父親の商店の窓を指差しつつ

カシウス:「そ、そうか、でもそんな急いで俺に話しかける必要はないんじゃ……ほら、商館の手伝いもあるだろ?」

レイチェル:「えっ……カシウス、せっかく久しぶりに会ったのに、そんなことしか言ってくれないの……?」上目遣い

カシウス:「あー、いや、そういうわけじゃない。俺も久々に会えて嬉しいのは事実だからな」

レイチェル:「ふふっ、ありがと! わたしも嬉しいよ、カシウス!」

カシウス:「そ、そうか……まぁ、改めてただいま」

GM:では、若いお二人は周りが見たらむず痒くなるような光景を繰り広げながら、無事に交易促進会議所までたどり着きます。さすがにレイチェルは中にまでついてきませんが、外で待ってると言って小さく手を振ってあなたを見送ります

 

GM:というわけで、レイチェルが正ヒロインだということがお分かりいただけたでしょうか?

カシウス:よくわかった!!

 

GM:では続いて、交易促進会議所で荷物を下ろす手伝いをしているところで、あなたにまた別の声が話しかけてきます

外野:また女だ

外野:やっぱりカシウスさん最低ですね

 

妖精さんはツンデレ

光の妖精:「あんた、あの子にデレデレし過ぎよ」ほっぺ膨らませて妖精さん初登場です

カシウス:「い、いや別に俺はデレデレはしてないぞ!? あっちが単に絡みにきすぎなんだよ、調子が狂う……」

光の妖精:「そんなこと言っちゃって! 調子狂うっていうなら男らしく断りなさいよ! 見てらんないんだから!」

カシウス:「それはそれであいつに悪い気がするんだが……」

光の妖精:「もう! あんたがそんな調子だからあの子がつけ上がるんじゃないの!」ぷんぷん

カシウス:「まぁ確かに、仕事の依頼ってわけでもないのに話しかけにくるからおかしいとは思うが……」

光の妖精:「あんたには言っとくけど、わたしあの子嫌いよ! 絶対何か裏があるんだから! あんな裏声なんて使っちゃってさ! ムキーッ!」

GM:なんて話をしながら、お給金をもらって外に向かいましょう

カシウス:「裏があるにしても、俺には金もこれだけしかないし、関わる必要がないだろ?」

光の妖精:「ふんっ! そんなの知らないわよ! と・に・か・く! あの子とデレデレしてるの見せられたら、わたしだってイヤになっちゃうの! 一緒にお仕事続けていくなら、ちゃんとわたしの方を……」

GM:と、妖精さんが言いかけたあたりで、妖精さんは商館の外にいるレイチェルを見つけてピューンと宝石の中に隠れてしまいます

カシウス:「わかってるって……って、隠れたのか」

 

GM:妖精が隠れたことで、カシウスは待っていたレイチェルが控えめに胸のところで手を振っていることに気がつきます

カシウス:「ほんとに待ってたのか」

レイチェル:「うん、ちょっとお父さんからいい話を聞いてね、お仕事が終わったカシウスに教えてあげようと思って」

カシウス:「そうなのか? 儲け話なら大歓迎だが」

レイチェル:「カシウス、出発はしばらく先なんでしょ?」

カシウス:「ああ、しばらく離れる予定はないって言ってたな」

レイチェル:「えっとね、うちの倉庫番のお仕事があるって聞いたの。一人体調を崩して、短い間だけ代役をお願いできないかって」

カシウス:「なるほどな。どうせこの後やることもないし、俺に手伝えることなら手伝わせてもらうぜ」

レイチェル:「ふふっ、ありがとうカシウス! これで倉庫に二人っき……げふんげふん、それじゃあ明日、お父さんのお店のところで待ち合わせしよっ?」にこにこ上機嫌

カシウス:「わかった、何時だ?」

レイチェル:「えっと、たしか明日の夜の倉庫番が欲しいらしいの。だから明日の夕方5時くらいかな。長旅で疲れてるだろうし、明日のお昼はゆっくり休んで!」

カシウス:「夕方5時か、わかった。悪いな、気を使わせちまって」

レイチェル:「ううん。なんだったら、私が宿までマッサージしに行ってあげよっか?」

カシウス:「是非たのみ……って、それは遠慮しとくよ。わざわざ宿に来てもらうのは悪いしな」

レイチェル:「……そっか、一人の時間も欲しいよね、ごめん、気が利かなくて」しゅん

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↑ レイチェルは表情差分まで用意された異例の高待遇NPC

カシウス:「いや、一人よりお前といる方が楽しいのは事実だからな。俺のためにそこまでしてもらうってのが申し訳ないだけだよ、気分悪くさせたなら」

レイチェル:「じゃあ行ってもいい?」食い気味に急に明るくなって

カシウス:「まぁ……お前が嫌じゃないならいいが」

レイチェル:「やった♪ じゃあお昼にはいつもの宿に行くね! それから5時に一緒にお店にいこっ?」

カシウス:「あぁわかった。お前なら心配ないと思うが、あまり慌てすぎて怪我するなよ?」

 

冷静になるGM

GM:……なんか

カシウス:どうしたGM

GM:なんかカシウス羨ましいから一回殴っとこうかな

カシウス:GMがいうと実際やれちゃうからシャレになってねぇぞ!

GM:妖精さんの気持ちがわかってきた。なんだこのヘタレ野郎は

カシウス:殴りたいこのポンコツ

GM:ソドワってラブコメTRPGだったんですね、初めて知った

カシウス:恋の冒険ファンタジー

GM:忌子ナイトメアのカシウスと良家のお嬢様の禁断の恋! いよいよお父様と引き合わされるかもしれないカシウス君の運命やいかに!

外野:なんか完全にいつものセッションと雰囲気が違う……

 

 

次回につづく

*1:立ち絵はジュエルセイバーFREEからのトレースで描かれています