【ゼロから始めるゲーム作り】第2回 最小のゲームを作ってみよう 〜TRPG編〜
すべてのはじまりとして、TRPGを一つ作ってみましょう。
最小のゲームを作ることで、ゲーム作りの基本的な考え方を確認することができます。今回は最小のTRPGを製作してみましょう。
TRPGシステムの作り方には大きく二つの方向性があります。今回はシステムから作って世界観を付け足すという少し珍しい方法を紹介します(僕はこちらの方が好きですが)。
- ゲームの目標を決めよう
- 判定方法を決めよう
- 行為判定を作ろう
- 役割分担(ロールプレイ)を作ろう
- ステータスの決定
- 報酬と成長の決定
- 世界観の決定
- おわりに
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今週のプレイレポート(2017年4月第3週)
今週もセッションまみれの1週間でした。
今週のセッション出席
16日日曜日にはソード・ワールド2.0キャンペーン「英雄志望と二つの剣」のGMを担当しました。現在セッションは2−4が終了したところまで進んでおります。アークが一つ大きく成長し、みんなの絆と立場が明確になったセッションでした。リプレイとしてお届けできるのはおそらく今の調子で連載を続けても3ヶ月後ほど。長期のリプレイ連載とは恐ろしいものです。
月曜日と火曜日にはクトゥルフ神話TRPGのKPをさせていただきました。回したシナリオは2年前に書いた「肝試しのあと」です。このシナリオはジャパニーズホラー的でありながら、なおかつ後半にはぐっとコズミックなホラーになっていく感じがやっぱり気に入っています。
とはいえ、実は自分で回すのもまだ2回目かもしれません。結構アドリブで演出を重ねていく必要があるので、まだまだ色々書き込んでシナリオを改善してみるのも面白いかもしれませんね。これも時間ができたら挑戦してみようかと思います。とはいえ、セッション自体もまだ中断で完結はしていないので、まずはじっくりと完結までキーパリングを楽しもうと思います。
次のセッションは木曜日の夜でした。お招きいただいているDXのキャンペーンに参加しております。非常にキャラクターの立っているキャンペーンで、楽しくプレイしているところですが、これは僕がGMというわけでもありませんので詳細は割愛。
キャラクターとしてはサラマンダーのキャラクターを育てています。手から炎を放つエリートかっこよくありません? ここでしばらく遊ばせていただいて、だんだんダブルクロスのデータを読めるようになってきた感があります。習得までに結構遊ばなきゃならないゲームだなぁと思いながら、使いこなせるようになると楽しいものです。とはいっても、まだサラマンダーピュアしかわかりませんけどね(苦笑
金曜日はソード・ワールド2.0の長編シナリオにプレイヤーとして参加させていただきました。オープンワールドの群像劇といった調子で、非常に珍しい形態を楽しくプレイさせていただいておりました。プレイ期間半年に及ぶプレイヤーの尽力により、クライマックスまでに敵を追い詰めることに成功し、たぶんGMが涙する交渉エンドでした。努力が実るって素晴らしい!
なおこちらではフェンサーの両手持ちナインテイルというキャラクターに挑戦しました。前回の進行で4回ファンブルに加え、2連発で魔法攻撃のクリティカルをもらうなど、極めてダイス目が悪いです。かろうじて生死判定には成功したものの、なんだかプレイヤーとしてはダイスに呪われているんじゃないかって……実は他のセッションでもPLするときだけダイス目がやたら悪かったり……
似たようなオープンワールド型のキャンペーンは一度執筆してみたことがあるのですが、これは実践できませんでした。今度機会があれば特殊なキャンペーンとしてプレイしてみてもいいかもしれません。どう機能するのか、自分で確かめてみるのも悪くないでしょう。
その他ゲームのプレイ
ボードゲーム
今週は台湾のゲームマーケットで手に入れた、「出撃せよ!海賊ども!」というゲームをプレイしました。誰でも遊びやすいゲームなので、ボドゲ初心者や子供を交えたパーティゲームとしてオススメですが、いまのところゲームマーケットなどでしか購入できない模様です。
Cゲーム
少し考え直して、ロボクラフトをプレイしています。いうほど悪く無いですよ。
それから、いまだにCiv5とHoI2を遊ぶ時代遅れゲームプレイ状態です。新しい成果を取り入れるにはPCが古いんじゃぁ〜。一応Civ5はモロッコでの攻略を目指していますが、ペトラが立たない。なんやかやと戦略シミュレーションは苦手なのですが、ちゃんといつかクリアしたい……
システム勉強
そんな1週間を過ごしましたが、「英雄志望卓」のメンバーと約束していた5月の「D&Dで遊んでみる会」の開催がいよいよ迫っています。土曜日のセッションスケジュールを空けておいたのはこのためで、無料公開されているスタートアップルールの読み込みを進めました。
スタートアップルールだけとはいえ、これでこのブログにも6月にはようやくD&Dについての記事を追加することができそうです。はてさて勉強は間に合うのやら……。
原稿作業について
今週は「やさしい狂気のはじめ方Vol.4」のためのシナリオ2つ目の執筆を行なっておりました。
「やさ狂4」については、すでに「さよなら、マボロシ」というシナリオを執筆したことを各所で報告していました。これは中学生探索者を前提としたシナリオ「橙色燈火」で利用したキャラクターを継続して利用することができるシナリオで、またしても切ないホラーストーリーが繰り広げられます。綺麗に構造化されていて、回しやすいシナリオに仕上がっていると自負しています。
その一方、今週書き上げたのは「ボタニカル・パレード」という珍妙なタイトルの一作です。その内容もど偉く珍妙なのですが、それについてはおいおい情報公開していこうと思います。なおこちらは難易度を馬鹿みたいに上昇させたシナリオで、クトゥルフ成分もりもりに仕上げてみました。急にこしらえたので記述がいくらか及ばないところもあるのですが、みなさまにお届けするまでに丁寧に記述を加えておこうと思います。
その他の作業について
今週はその他の作業として、RPGツクールにひたすらデータの打ち込みを行なっていました。その他には、ゲームメカニクスの勉強をしております。これらについては金曜日の連載が続いた後、だいたい1ヶ月から2ヶ月後にお届けすることになるかと思います。お楽しみに。
【ゼロから始めるゲーム作り】第1回 プラットフォームを選ぼう
みなさんこんにちは、ハカセあらため早瀬コウです。
この4月から活動の方向性を少しだけ変えることにしたのですが、今日はその第一弾、ゲーム作りに挑戦していこうという企画です。
……そう、決して解説記事ではありません。僕がその週に挑戦したことをレポートして、そこから何か発見があればと思って記事にしていく、そんな感じでやってまいります。一人称が僕になるのもこの記事が初めてですかね。
というわけで、早速ゲームを作ろうと思うのですが……そもそもどんなゲームを作りましょうかね。
「ゲームを作りたい」と考えるときに、始めに選ばなければならないのは目標とテーマです。今日は僕が始めに考えた内容についてレポートしつつ、プラットフォーム選びについて整理してみましょう。
- ゲームプラットフォームの大きな分類
- 大きく二つのプラットフォーム
- コンピューターを使うプラットフォーム
- コンピューターを使わないプラットフォーム
- 大きく二つのプラットフォーム
- 始めからプラットフォームを決める必要はない?
- 最も重要なのはテンポ説
- TRPGシステムを作ってみよう
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システムにおけるデータの寡多とプレイヤーの活躍についての考察ノート
クトゥルフ神話TRPGからTRPGに入った身として、このところとある問題にようやく気付きました。クトゥルフ神話TRPGと他のTRPGで、一つだけものすごく違う点があるのです。
それは「ほかのTRPGは、データ量が多い」ということです。
愛好してきたソード・ワールド2.0で5・6レベルに差し掛かってきたことに加え、このところダブルクロス3rdやアリアンロッド2Eをプレイして、その違いをようやく理解するに至りました。
それと同時に、次のことも理解しました。
標準的なTRPGはむしろデータが多いし、データを理解しなければ遊べないものだということです。どのコンボで攻撃すると効率がよく、エネミーの強さはどうやって調整し、データ面の知識に基づいて敵に応じた戦略を構築し…そうやって少しでも強い敵を効率的になぎ倒すのがゲームの中核的な目標のひとつです。
しかしクトゥルフ神話TRPGは違います。どの銃が強いとか、マーシャルアーツキックが強いとか、そんなことを覚えて神話生物をばったばったとなぎ倒したとしても、特に意味はありません。ゲームの目的が違うからです。どんなに強いキャラクターを作っても敵は強大ですから、なんとかしてデータ面での処理が必要になるシチュエーションを避ける技術が求められます。
ここで試論として、TRPGシステムを二つに大別して考えてみましょう。すなわち「データ重視型」と「データ回避型」です。あくまでこの区別は理念型にすぎませんので、すべてのTRPGがいずれかに分類できるというわけではありません(丸く言えば、今からイメージで語るよという意味)。
今日はこの二つの理念型が持っているそれぞれの強みと弱みを整理してみようと思います。
- 仮定された二つの型について
- データ重視型システムが導く方向
- データ回避型システムが導く方向
- 二つの理念型についてまとめ
- データが生み出す利点と欠点
- データが導くゲームの平等性
- データさえ覚えれば活躍は保障される
- プレイヤー能力の不純物を取り除く「フィルター」
- チュートリアルが必須
- データ回避により生まれるゲームの多様性
- データを覚えなくても活躍できる
- プレイヤー能力を選択的に取り込む「ホール」
- 共通の判断基準が必要
- データが導くゲームの平等性
- まとめ:自分に合うシステムを探そう
アリアンロッド2Eは初心者のためのガイドが整ったシステムです
どうもみなさんこんにちは。タイトルで今日の話を言い切った感があるハカセです。
このところようやく人間らしい生活ができる程度には周囲が落ち着いてきて、私もブログの拡充のために新システムに手を出す余裕がでてきました。
そこでさっそく一つのシステムに手を伸ばしたのですが、これがなかなか、初心者にオススメしたい、いいシステムではありませんか(ある二点において明確に批判はしますが)。
というわけで今日はアリアンロッド2Eというシステムを、主にそのオンライン上でのサービスの充実を取り上げながら、みなさんに紹介したいと思います。
アリアンロッドRPG2E ルールブック (1) 改訂版 (ドラゴンブック)
- 作者: 菊池たけし/F.E.A.R.,佐々木あかね
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
- 発売日: 2016/03/19
- メディア: 文庫
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- 初心者のためのシステム上の魅力
- 判定システム、使用ダイスが単純
- クラス制で活躍しやすい設計
- オンライン上のサービスの充実
- スターターセットの無料配信
- モンスター画像の公開
- 初心者にとっての難点
- 世界観を満たした固有名詞
- スキル選択のためのデータ量
- まとめ