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TRPGをやりたい!

TRPGのトビラをひらこう!

シナリオ複合型キャンペーンという結論【ソード・ワールド2.0】

テクニック

シナリオライティングに苦労していましたが、ついに結論に至りました。

 

一つの村を舞台に、7つくらいの事件が併行的に発生しているというスタイルをとることにしました。名付けて「シナリオ複合型キャンペーン」です。

この結論に至るまでの経緯と、このスタイルの強みを整理しておきます。

 

 

 

1.これまでの取り組み

(1)前提の計算:レベル15冒険者を生み出すために

レベル15冒険者に至る道筋を考えたところ、複数の技能に経験点を割く都合、80シナリオくらい必要なのではないかという試算を行いました。

もちろん、自身のレベルが上がった後半では、獲得経験点が増加すると思われるので、実際には70シナリオ程度で、ある程度他の技能にもレベリングした、レベル15冒険者が誕生することでしょう。

 

ここでシナリオライティング上の課題となったのが、「80シナリオキャンペーン」という長大なシナリオ数です。5シナリオや10シナリオのキャンペーンではなく、80シナリオ分の課題と伏線、分岐などを構築することは、素人一人の能力をはるかに超えています。

 

また、プレイ時間の都合から、1シナリオの平均プレイ時間は3時間が望ましい、という結論にも至っていました。240時間も投資するというのは考えにくいのですが、週末に10時間程度プレイすれば、24週で完結します。プレイヤーもヘロヘロかもしれませんが、レベル15冒険者を作るということは、こういうことなのです。

 

(2)第一の手段:ショートシナリオ連作パッケージ

ここで初めに採用されたのが、3時間ショートシナリオの連作パッケージというキャンペーンスタイルです。3時間で完結するシンプルなシナリオをたくさん(2週間で8つ!)書いて、それをプレイ展開に合わせてストーリー分岐や、アレンジを加えながら、次々とプレイしていく、というスタイルです。

 

このスタイルの問題点は、ワンシナリオの物語性と謎解き、情報量が極端に少なくなるということです。物語は極めて単純に、ストレートに解決され、よほどひねくれた探索者でなければ、別ルートの展開へと移行することはありませんでした。

これでは、戦闘を楽しむだけのゲームになってしまうので、あまり面白くありません。もっと情報をあつめて、時間や資金、MPなど、資源の配分を工夫するという時間を設けなければ、ゲーム性が著しく損なわれてしまうのです。

 

(3)第二の手段:80シナリオキャンペーン

これに不満を覚えた私は、それなら80シナリオまとめて扱ってやろうじゃないか、という意気込みで、2年間くらいのタイムスケジュール型イベントを組み始めました。ルキスラ帝国内部の政治闘争を中心にしつつ、周辺国と蛮族、魔神の活動がそれと共鳴して、ザルツだけではなく周辺地域まで巻き込んだ大規模な事件に発展していく…というシナリオです。

 

このシナリオは、結局、書けませんでした。規模が壮大すぎて、あまりに多くの組織の思惑が絡み合うので、どういった順番で、どの組織の紹介を担うイベントを配置するべきか、わからなかったからです。もう少しシナリオライターとしての技能が向上すれば、書けるのかもしれません。しかし、今の私には無理です。

 

また、この形式はCRPGに特徴的な、一本道シナリオに陥りやすいという難点を抱えています。カレンダー型イベントを組んでしまうと、冒険者たちの活動が世界に反映される効果が極めて部分的なものに止まってしまいます。その意味では、物語を「作り上げている」というより、物語を「経験する」だけのシナリオになってしまいかねないのです。

 

 

2.シナリオ複合型キャンペーンとは

かくしてたどり着いた第3の方策が、「シナリオ複合型キャンペーン」というスタイルです。

一言で説明すると、通常のシナリオが5つ程度同時進行しており、どれから処理しても構わない、というスタイルのキャンペーンです。

 

ここで重要なのは、5つもシナリオがあれば、冒険者たちはレベルアップして、もっと強い敵と戦えるようになるということです。実はこのレベルアップを逆手に取った点が、このスタイルの魅力の一つになっているのです。

このスタイルでは、本来は4シナリオ達成したのちにようやく達成できる依頼に、初めから挑戦してしまうという事態も発生しえます。当然、そんなことをすれば、冒険者たちは大苦戦の末に全滅してしまうことでしょう。この事態を回避するために、探索と情報収集の重要性がぐっと高まります。

 

また、ショートシナリオの課題だった物語性の薄さも克服することができました。同じ土地を舞台にした連続的な事件処理によって、確実に村の情勢を理解していくでしょうし、そうした継続的な交流は物語の厚みにつながっていきます。

 

さらに、プレイ時間の問題までも克服することができます。情報収集パートが5シナリオ並行して進行するうえ、同じ村での継続キャンペーンであるために、毎回移動したり、村の説明を挟んだりする必要がありません。これによって、冒険者たちは各事件の情報収集に十分に時間を費やすことができ、それでいてプレイ時間が伸びないという嬉しい展開になっているのです。

 

やはり課題になるのが、報酬の配分です。しかし、これはその都度設定して、一つの課題をクリアするたびに、なんらかの報酬が支払われるように工夫すれば大丈夫だろうと考えています。

 

この形式のキャンペーンの素案が一つ浮かんだので、まずはそれを書いてみて、テストプレイを行うつもりです。テストプレイの首尾がよければ、実際にプレイし、そのうえで動画公開後、シナリオ公開という形にしようと思っています。

 

ちょっと特殊なスタイルになりますが、こういう『ソード・ワールド2.0』もありかな、という感じでみていただけたらなと思います。