【ダブルクロス3rd】フルスクラッチでキャラクターを作ると違う世界が見えてくる話
だんだんキャラクターデータを読めるようになってきて、フルスクラッチに挑戦して、ようやくコンセントレイトなしのキャラクター構築とかにも慣れてきた結果、見える世界が違いすぎることに気がつきました。
初心者向きの構築ルールであるコンストラクションではダイスを8つも振れればいい方でした。しかし通常作成ルールのフルスクラッチだと、ダイスの数が15を超えてくるし、攻撃力ガン振りすれば固定値80とかも作れてしまうのです。なんだこれは。
というわけで今回は、コンストラクションからフルスクラッチに挑戦し始めた方のために、ダブルクロス3rdキャラクターメイクにおける「ガン振り」についてお話ししようと思います。
※ダブルクロスthe 3rd editionは有限会社ファー・イースト・アミューズメント・リサーチの著作物です
- ダブルクロスのキャラクターメイクの特徴
- パーティ内役割の話をしているの?
- 趣味の話をしているの?
- 「どういうキャラクターを作りたい?」の残り半分
- ダブルクロスにおける強い構築
- ガン振りスタイル1:ダイスの数にガン振りする
- ガン振りスタイル2:クリティカル値低下にガン振りする
- ガン振りスタイル3:攻撃力固定値にガン振りする
- ガン振りスタイル4:ガード値にガン振りする
- ガン振りスタイル5:ダイス数減少にガン振りする
- 尖った結果生まれる「役割」
- ダブルクロスにおける強い構築
- 結論:ガン振りフルスクラッチのすゝめ
「秋の足音」とかいう情報で膨れ上がったシナリオの解剖
書いた本人ですら全ての情報を記憶していないシナリオ「秋の足音」を、プレイヤーハンドアウトの学者先生よろしく解剖してみます。「やさしい狂気のはじめ方Vol.3」掲載シナリオで、他2作品と一緒に500円で購入できる有料シナリオです。
解剖とは言ったものの、作者としての僕にできるのは、あのシナリオを書いたときに何を考えていたのかという「コンセプトの解剖」だけで、シナリオ全体を一つ一つ切り分けて語ることはできません。シナリオ解釈はキーパーに委ねたいという僕のわがままかもしれませんが、どうかご了承ください。
- 初期作品の正統後継作品として
- 直接的に影響を与えた2つの非公開作品
- 小島に潜む巨悪:シナリオギミックの基本コンセプト
- 忘却の結末:情報爆発と二重化シナリオ
- 小結1:調査を楽しむ総当たり型二重化シナリオ
- ドラマチックシーン制
- 価値観を問う:科学と伝承が対立する中で
- ドラマチックシーンはシナリオの物語と探索者の物語を繋ぐ
- 小結2:文明と未開の対立を演出した文明開化シナリオ
- 結論:調査を楽しむ総当たり型二重化シナリオで文明と未開のファブリックを見つめる
早瀬コウによるクトゥルフ神話TRPGシナリオのおさらい(僕のシナリオに詳しい人向け)
クトゥルフ神話TRPGのシナリオ公開を始めてからだいたい2年ほどが経ちましたが、僕の公開している全シナリオのマップを作ってみました。現在公開されているのは全23シナリオです。以下の図をご覧ください。
概ね上から下に向けて執筆時系列が噛み合うように書かれています。いくつかのシナリオは長期間をかけて書かれているので、多少前後しているものがあります。その場合には技術的な継承関係を優先して配置してみました。
先日ツイートしたところ、「ナンとカレーなダンスを!」と他のシナリオが僕という同一個人によって書かれたものということが信じられなかったらしく、数名から笑いと驚きの反応をいただきました。この機会に再度宣言しておきますが、これくらいの振れ幅があるのが僕です。どうぞよろしくお願いします。
さて、今日の記事の目的は何かというと、まぁもちろんシナリオの宣伝というのもあるのですが、同時にそれぞれのシナリオの何を反省して次に進んでいるのかという話をしようと思います。
- 黎明期からポップシナリオへの移行
- 情報を集めて量で殴るシナリオ
- プレイアビリティ概念の発見
- ポップだけを集めたTRPGシナリオ館
- 黎明期が生み出した3つのジャンル
- 「糸に囚われて」がもたらしたもの
- 「アンドロイドは名状しがたき夢を見るか?」がもたらしたもの
- サークルメンバーからの影響の中で
- 白ねずみさん作「時計屋敷の秘密」に導かれて:「橙色燈火」の誕生
- 「死絡み」:きつねさんとのペアライティング
- 技術的挑戦を試みる
- 分化した技術の再統合と限界への挑戦
- シナリオの「追体験」から「体験」へ
- 不条理とぶん投げの向こう側にあるPLの楽園
- 近作の課題意識と続く挑戦
- KP主導の物語にPLを引き込む技術
- 不条理の向こう側にある「現代神話」
- 自由な恐怖体験のデザインを目指す
【ソード・ワールド2.0リプレイ】いにしえの契約【英雄志望と二つの剣2nd season 3-1】
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前回のあらすじ
アイラット領主コリンズの暗殺を試みた暗殺者を捕らえることに成功した。しかし何やら謀略が張り巡らされているようで、冒険者たちはひどく困惑させられる。ひとまず暗殺者の身柄を騎士団に引き渡し、冒険者たちは再びしばしの休養に入った。
GM:年が明けましたね*1、皆さん今年も宜しくお願い申し上げます。
カシウス:あけましておめでとう!
レイラ:リプレイになる頃には半年は遅れてますよ、その挨拶……
アーク:みんな、あけましておめでとう!! 今度からはリプレイの時期を先読みしてネタを挟むね!
GM:それは無理でしょう(苦笑
*1:このセッションは2017年1月に収録されました
シナリオの良し悪しについて考えてみる【クトゥルフ神話TRPG】
先日Twitterで話題になっていたので、「シナリオを評価すること」について、ちょっと整理して考えてみましょう。
とはいえこの記事については幾つかの前提条件が入ります。まずはクトゥルフ神話TRPGのシナリオに話を限定します。それから、決して結論を断定しません。あくまで「考えてみる」というのが主題です。
というのは、今日の記事の趣旨は、そもそも忘れてはならない次のことを指摘することだからです。第一の指摘は、ものの正当な評価は感想とは異なるということ。第二の指摘は、シナリオには幾つかの立場の異なる視点があるということ。第三の指摘は、それぞれに異なる生産目標があるということ。
以上の各点について、シナリオの良し悪しについて論じるとはいかなることなのか、少しだけ考えを深めてみましょう。
- シナリオの「感想」と「評価」
- シナリオの「感想」
- シナリオの「評価」
- 根拠を用意する
- 根拠の根拠
- シナリオをめぐる3つの視点
- シナリオの仕組みを論じる人:ライター
- シナリオの純粋な利用者:キーパー
- シナリオの遊び手:プレイヤー
- 解釈の多様性を生み出す目的
- シナリオの目的により評価軸は変わる
- 注記:目的を誤解した評価
- 結論:評価は遠い、感想は近い