【ソード・ワールド2.0リプレイ】英雄志望の進む道【英雄志望と二つの剣3rd season 4−1】
前回のあらすじ
英雄志望たちは龍の背に乗って、旧ダインハイト領リンディンフォーデへ向かった。そこでは帝国側に逃げなかった市民や騎士がなおも村落を保持しているという。
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GM:というわけで、第3シーズン第4シナリオ「英雄志望の進む道」を開始します
アーク:わーわー
GM:まずは恒例の成長報告からいきましょうか。皆さんちゃんと済ませていますかね?
アーク:覚えてないけどたぶんやったと思うよ!
GM:では、アークからお願いします
注意 この段階でカシウスPL離脱に対するリビルドとして、コーラルのレンジャーをスカウトに移行する措置を行いました
アークの成長報告
技能成長 ファイター7→8(冒険者Lvアップ)
能力成長 敏捷度+1(敏捷度ボーナス+1)
アーク:ファイターのレベルが上がっただけだよ!
GM:まだファイター一本伸ばしなんですね
アーク:でもファイター11には届かなそうだから、プリーストも5とかまで成長するかも
GM:なるほど、プリーストとしても一応働けるようになりそうですね
アーク:魔力撃が強くなる
GM:……そうですね
カシウスの成長報告
技能成長 コンジャラー0→2
スカウト5→6(冒険者Lvアップ)
能力成長 器用度+1
俊足の指輪×2の購入
カシウス:妖精召喚後に前衛で動くのは無理と判断して、支援魔法をたくさん覚えるように方針変換だな
コーラル:ファナティシズムとかカウンターマジックがもらえるのは心強いな
カシウス:これからも幅広く覚えて一流のアシストを目指すぜ
GM:もうすぐファストアクションを習得できそうですし、補助が捗りそうですね
レイラの成長
技能成長 なし
能力成長 器用度+1
レイラ:特に報告するような変化はありません。経験点が足りなくてまだ成長できそうにありませんでした
GM:まぁレイラはすでに強いから……
レイラ:私もグラップラーはレベル9までいきたいところですね
クキバミの成長
技能成長 セージ5→6
能力成長 器用度+1
言語の習得 巨人語
クキバミ:また新しい言葉を理解したぞ
GM:そんなに小さいのに巨人語なんて……
クキバミ:小さな巨人じゃな
アーク:人族の言葉覚えて……
コーラルの成長
リビルド レンジャー4→スカウト5、レンジャー1
能力成長 器用度+1
月光の魔符×3の購入
コーラル:アタイはリビルド入って大きく変わったな
レイラ:スカウト押し付ける形になってすみません
コーラル:いや、実際アタイしかサブスカウトはありえなかったと思うぜ
アーク:これでカシウスのダイス目に泣かなくて済むね!
カシウス:俺の存在意義が……っ!
クキバミ:お主は補助と回復じゃろ
レイラ:あとこの月光の魔符っていうのはなんですか?
コーラル:精神抵抗力を一瞬だけ上昇させる魔法対策アイテムだな。価格で上昇量が違って、今回は+2の魔符を買っておいた
レイラ:なるほど、これがあれば魔法も多少リスクを避けられるんですね
コーラル:アタイはもともと魔法には強いんだがな。でも魔法が決まるとそれだけで形勢がひっくり返るし、持ってて損はしねぇアイテムだぜ
GM:実際みなさん終盤へ向けて魔符の購入をお勧めします
アーク:だんだんお金余ってきたし買おうかな
レイラ:そうですね、私も使いどころわからなかったので考えておきます
カシウス:俺は魔晶石だけどな
クキバミ:砕くのが仕事じゃからな
GM:さて、それではシナリオを開始しましょうか。予告した通り、今回は開拓村リンディンフォーデの近くに竜に乗って降下するところから始まります
レイラ:これリンディンフォーデの人たち大騒ぎなんじゃ……
GM:そうですね、実際大事件です。北レシトリアはもちろんアイラットでも空を飛ぶドラゴンは目撃され、数日のうちに大騒ぎになるでしょう。そしてそれはもちろん、そのドラゴンが降りてきたリンディンフォーデでも同じことです
GM:龍の背にしがみつくみなさんが急激なGと風圧を受けると、二、三度上下に激しく揺れたあと、ドラゴンがようやく着陸します。あたりには土埃が舞いますが、たちまち足元に霜柱が発生してドラゴンの足元だけ凍りついていきます
ドラゴン:「着いたな。降りろ」
コーラル:「おうよっ」
クキバミ:「よっこいしょっと」
レイラ:腰が抜けてよろよろ
カシウス:それを傍で支えようか支えまいかおろおろ
ドラゴン:「二度とあの地には来ないことだな。もし私の地で争うなら、情けはかけない」
コーラル:「世話んなったなー。んじゃ、アンタぶっ殺せるくらい強くなってからにするわ」
クキバミ:「なぜ倒すつもりなんじゃ……」
アーク:「ありがとうドラゴンさん! また今度空飛ばせてね!」
クキバミ:「アークも話を聞いとらんし……」
レイラ:「この二人はいつも通りですよ」
クキバミ:「何があっても変わらんな、こいつら」
GM:ドラゴンはアークとコーラルに顔を近づけて
ドラゴン:ふーーっと息を吐くと、二人の足元が凍りつき、耳元で空気が凍りつく音がします
コーラル:「ぎゃーーーーっ!?」
アーク:「わーーーっ!?」
ドラゴン:「私は帰って寝る。ここにいると騒がしくなりそうだからな」
カシウス:「ああ、ここまでありがとう。あとはなんとかしてみるよ」
GM:ドラゴンは翼を広げて一つ羽ばたかせます。それだけであたりに強い風が巻き起こり、ドラゴンの巨体ははるか上空に昇ってしまっています
アーク:「おやすみなさーい! またねー!」カチコチだけど
コーラル:「さ、さみぃぃぃ……」クキバミを湯たんぽにしよう
クキバミ:「ぎゃあああああ」
レイラ:「本当に彼に乗せてきてもらったんですよね……」しみじみ
アーク:「楽しかったよね!」
レイラ:「周りなんて見る余裕ありませんでしたよ」
カシウス:「俺はわりと楽しかったかな」
コーラル:「それで? ここがリンデンドンデンなんだろ? なんつーか……」
GM:しんと静まり返った砦が数十メートルのところにひっそりと佇んでいます
コーラル:「歓迎されそーな空気なさそうだな」
カシウス:「たしかに静かだな」
GM:みなさんがそう会話していると、砦の中から混乱した大声が次々に聞こえてきます
GM:「人だ!」「いなくなったぞ!」「人ってどういうことだ!?」「蛮族か!?」「人だって言ってんだろ!」
クキバミ:「ドラゴンが現れたんじゃ、みな隠れておったんじゃろ」
レイラ:「はは……それもそうですよね……」
アーク:「おーい」手を振る
GM:砦の跳ね橋が降ろされて、中から一人の見覚えのある鎧を着込んだ男が姿を現します
シン:「誰かと思えば、知り合いがやってきたみたいだ。ようこそ、リンディンフォーデへ」
レイラ:「あなたは! ゴリさんの彼氏の!」大声
アーク:「はちみつの人!」
カシウス:「ええっと……久しぶりだな」
シン:「僕の記憶している君たちとは違うのかもしれないな……まぁいい、歓迎するよ、ニューフェイス諸君」
レイラ:(彼女だったのかな?)
クキバミ:「なんかつまらんな。もっと慌てた下々の者を見られると思っとったのに」つったかたー
レイラ:「みなさん十分驚いてますよ」ついていく
シン:「その通りだ。ドラゴンが出たと言うから砦の放棄までよぎったんだ。出迎えがこうなったのは許してほしいね」
アーク:「すっっっっごく気持ちよかったよ!」
レイラ:「あはは……ご迷惑をおかけしました」アークの頭を押さえながら
シン:「これであのときの4人までが揃ったということだね。新顔もお二人いるようだし、改めて自己紹介を」
シン:なぜかそう言うと立ち止まって、一度背中を向けて、振り向きざま流し目決めポーズをかまして
シン:「リンディンフォーデの指導者、シン・イマオキだ。君たちの記憶に住処をもらっちゃうよ」ウインク
アーク:相変わらずのうざさだ……
レイラ:「お変わりないようで……」
コーラル:「こいつあれか? めんどくさいタイプのバカか?」
クキバミ:「そのようじゃな」
カシウス:「ん? なぁ4人って誰だ?」
シン:「ああ、彼女なら……」
??:「本当か!? 本当に赤髪か!? アークなのか!!!!?」
GM:門の中に入って跳ね橋が上がると、左右の野次馬をかき分けて進んでくる大声が一つ聞こえてきます
アーク:「フレッド! おーい!!」
GM:覗き込む群衆から吐き出されるように、よろめきながらフレデリックが姿を現し、アークを見ると目を輝かせます
フレデリック:「アーク!」
アーク:「フレッド!」
フレデリック:かけよってきて思い切りハグします
アーク:金属鎧でがしんと受け止めるよ!
カシウス:痛いだろうが!
アーク:着てるからしょうがないじゃん!
フレデリック:「よかった……お前たちもさすがに捕らえられたんじゃないかと……」
アーク:「大丈夫だったよ。いろいろ楽しかった!」
フレデリック:「そうか! ……そうだ、首飾りは!? あれも無事か?」
アーク:「もちろん。誰にも渡さなかったよ。ほら」見せる
フレデリック:「さすがだな、アーク! お前に渡して正解だった」
クキバミ:「再会のところ失礼つかまつりますが、フレデリック・ヴェルチ様とお見受けいたします。我の名はクキバミ。今はアーク殿とともに冒険をさせていただいております。以後お見知り置きを……」深々とお辞儀
フレデリック:「ああ、そうか……いや、会ったことがあるな。その服装のタビットは見たことがあるぞ」
クキバミ:「おお、これは光栄の至り」
カシウス:こんな服のタビット忘れられないだろうな……
フレデリック:「ああ、ブラックバーン嬢に従っていたタビットだな!?」
クキバミ:「その通りでございます」
アーク:「クッキーがおかしくなった!」
クキバミ:「これ! ソトヅラをよくしておるんじゃから黙っとれ!」
フレデリック:「はっはっは、そうかしこまらないでいいぞ。私も今ではここの冒険者の仲間みたいなものだ。それにアークの仲間ならなおさらな!」
レイラ:「フレデリック殿、ご無事で何よりです」
フレデリック:「ああ、レイラだったな。化粧を覚えたか」
レイラ:「っ! ……お恥ずかしい限りです」苦笑い
フレデリック:「いや、いいと思うぞ。やはり美人だった」
レイラ:「ありがとうございます」
フレデリック:「よし、みんなにも紹介しよう。ダインハイト陥落時にカミラと共に西門を開き、この私を守りながらあの巨人を撃退したダインハイトの英雄たちだ! 我々にもツキが回ってきたぞ!」
クキバミ:えっへん!
カシウス:お前は何もしてないだろ!
コーラル:「???」
レイラ:いやぁ、なんだかずいぶん遠くまで来ちゃって……騎士から冒険者ときて、犯罪者になったと思ったら、次は英雄ですか……
フレデリック:「それに付き従うは帝国商会の懐刀にして叡智を誇るタビット! そして……お前は?」コーラルに
アーク:海賊
レイラ:おっぱい
クキバミ:阿呆
コーラル:「あたい? アタイは……大海賊セルニーシア団の切込隊長のコーラル様だ!」
フレデリック:「おお、あの! 帝国と渡り合うと言うあの海賊団か! また面白い者を連れているな、アーク!」
アーク:「うん! コーラルはいつも寝ててお腹減ってて面白い!」
カシウス:「そう言う意味じゃないだろ」苦笑い
コーラル:「……ま、よろしく頼むぜ!」
シン:「さてフレデリック、紹介も済んだところだし、彼らも彼女に会いたいだろう」
フレデリック:「そうだな! 腹も減っただろう、私についてこい!」
コーラル:「助かるねぇ、戦ったあとしがみつきっぱなしで飯食えねぇから鱗噛んでたわ」
レイラ:「そんなことしてたんですか!?」
カシウス:「はは……アークとクキバミのこと言えないぞそれ……」
次回へつづく