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【ソード・ワールド2.0リプレイ】悪霊使いの家【英雄志望と二つの剣3rd season 2−1】

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前回までのあらすじ

帝国領を脱出したアークたちは、北レシトリアにも迫っていた蛮族からの取引の提案を拒否し、騎士団と連携してエーヴァの手勢を撃退する。交渉材料に捕らえられていた要人の娘であるレイチェルの救出にも成功するものの、すでにエーヴァの手によって魔術的な感情の操作を受けてしまっていた。以前の仲間サラーが北レシトリアで自分たちを探しているという情報も耳に入っている中、冒険者たちは北レシトリア公王スレインから魔剣についての伝承を聞くために接触を測ろうと考えていた。

 

GM:レイチェルの身柄が保護されている帝国商会系の施設の一室からシーンを始めます。見舞いにきたい方はご自由に登場ください

カシウス:俺だな

クキバミ:我もいくぞ。本来は父親からレイチェルの身を守るよう言われていたからな

 

レイチェル:「どうぞ、はいっていいわよ」

クキバミ:「邪魔するぞ、具合はどうじゃ?」

カシウス:「あぁ、邪魔する。あれからどうだ?」

クキバミ:だいたい同じ心配をしておるな

カシウス:ははは、こやつめ

レイチェル:「おかげさまで、もうすぐまた元気に動けそうよ。改めてお礼を言うわ。それにしても、あなたたちを助けて逃げ出させたはずが、こっちが助けられちゃうなんてね」

カシウス:「いいさ。それより大事に至るような怪我がなくてよかった。最初捕まってたときは驚いたけどな」

クキバミ:「お互い未熟だったってことじゃよ」

レイチェル:「……」

 

レイチェル:「あなたたち、私に怒らないのね。ほら、コリンズさん暗殺事件の件とか」

カシウス:「? 何か怒るようなことしてたか?」

クキバミ:「おいおい……まぁ、こんなやつと一緒じゃ怒る気にもならんでな」

カシウス:「?」

レイチェル:「捕まってた元騎士さんとコーラルを助けたのは、あなたたちが捕まえた暗殺者。その暗殺者にマギスフィアを渡したのはわ・た・し。つまり、コリンズさんが殺されそうになった事件を指示したのは?」

カシウス:「……」

レイチェル:「はぁ……わ・た・し!」

カシウス:「! 俺の考えすぎかと思ったんだけど、そうか……レイチェル、お前があの事件を……」

レイチェル:「私が身柄を預かりますって言えば、そうしてくれると思ったんだけどね。ま、結果的にあそこにいたのがいい方に転がったんだけど……」

クキバミ:「まったくだ」

レイチェル:「ま、謝る気もないわ。起きたことは起きたこと。大切なのはこれからでしょ?」

カシウス:「……じゃあなんで今言ったんだ?」

レイチェル:「そのあたりまで私の立場をわかってもらったうえでじゃないと、次の話ができないからよ」

カシウス:「そうか……あぁ、悪い」

レイチェル:「エーヴァさんが話してるのを聞いたけど、アークって人の首飾り、どうやら本当らしいじゃない」

クキバミ:「次の悪巧みは魔剣がらみか?」

レイチェル:「同じ悪巧みの盤面に魔剣が加わっただけよ」

カシウス:「……本物かどうかは正直俺にはわからないが、魔剣に関わっていることだけは間違いないと思う。だが……もしあれに関わることをしようとしているなら、俺は止めるぞ」

レイチェル:「あら? どうしたの、カシウスらしくないじゃない」

カシウス:「あぁ、別にお前を疑ってるとか、お前に怒っているわけじゃない。ただ……アークは一時正気を失うほどに落ち込んでた。正直、あそこからあんなに早く立ち直れただけでも奇跡に近いんだ。だから今は、少しでも休ませてやりたい。それに……レイラも少し変だしな。もう少し時間が欲しい」

レイチェル:不満げに鼻を鳴らします

カシウス:「……」申し訳なくは思ってる

レイチェル:「クッキーは? そんな悠長なこと言ってる暇があると思う?」

クキバミ:難しいとこ回しよってからに

カシウス:すまねぇ

GM:すまねぇ

クキバミ:えー、どうじゃろ、わかんにゃいとか言ってやりたいの

GM:いいじゃないですかw

カシウス:最高にクキバミらしい

 

クキバミ:「お主も焼きが回ったな。普段のお主なら一人でも丸め込めておったじゃろうに。あの女郎が恋しいか?*1

レイチェル:「ん、なっ!! え、ええ、エーヴァさんは関係ないでしょ! いまは魔剣をどう使うかって話で!」

カシウス:「……? エーヴァが何か関係あるのか?」

クキバミ:「悪かった、おまを守ってやれないで! どんなことをしていても友に変わりはなかったのに!」土下座

GM:うさぎが土下座っ!?

カシウス:これが伝説のジャパニーズDOGEZA……

クキバミ:「奴の血を奪わなけれならない。お前を取り戻さなければ……」

レイチェル:「私は別に……ちょっと離れ離れなのは嬉しくないけど……」

カシウス:「なぁ、ちょっと待ってくれ、俺には何が何だか」

 

レイチェル:「はぁ……クッキーのせいで話がこんがらかっちゃったじゃない。頭上げて」

カシウス:「いや……なぁ、どういう……?」

クキバミ:「……」

レイチェル:「いい? とにかく今は魔剣を手に入れて、人々に希望の象徴を与える必要があるの。一刻も早くね」

カシウス:「たしかにそれには同意するが……」

クキバミ:「……」

カシウス:「それはアークにしかできないことだし、俺たちがここで決めるのもおかしいだろ? それに魔剣の手がかりが首飾りって言ったって、魔剣がどこにあるのかなんてさっぱり……」

レイチェル:不満げに鼻を鳴らして遮ります

カシウス:「……」ひえぇっ

レイチェル:「帝国商会の支配力も高められたし、魔剣の首飾りにも出会うし、命も助かっちゃうし、運命の人にも出会っちゃうし、私はいますごーく“ツイてる”の」

クキバミ:「……」

レイチェル:「だから、私にはわかるわ。今にあなたたちに魔剣が手に入る。私はそれを支援して、私たちの悲願を成し遂げる」

カシウス:「悲願……?」

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レイチェル:「皇帝のための国から、市民のための国に変えるのよ。みんなのためなの。あなたも好きな言葉でしょ?」

カシウス:あー……うん、これ言われたらな……

クキバミ:「そうじゃな。我は未来のムートランド卿じゃな!」

カシウス:「……あぁ、それが理想だ。それがあるべき国……だと思う」

レイチェル:「じゃ、あなたたちはいますぐ、その疲れたアークさんと様子のおかしい元騎士さんをなんとかするの。そうでしょ?」

クキバミ:「ああ、そうじゃな。また見舞いに来るからお主はゆっくり寝とれ! それじゃのー」ってってかすったか

カシウス:「あ、あぁ。俺もまた見舞いに来るよ。まだあまり無理はするなよ」

レイチェル:にこやかにおててふりふり

 

クキバミ:廊下に出たところでカシウスと二人で話したいの

カシウス:いいぞ

カシウス:「悪かった、俺が話をややこしくしてしまったみたいで」駆け足で追いついて

クキバミ:「まったくじゃ。ちょっとは裏を読むのじゃな」

カシウス:「裏?」

クキバミ:「それにじゃカシウス。お主本当にアークの心配をしているか?」

カシウス:「どういうことだ?」

クキバミ:「本当は苦しみもがいて立ち直ったあいつに自分を重ねて、自分を慰めているだけではないか? どんなになっても誰かの希望になれているあいつを。自分にない強い力を持っているあいつを……心を殺してただ眺めているだけではないのか?」

カシウス:「……」足を止める

クキバミ:「なめるんじゃないぞ。お主だって強い力だ。お主だって誰かの希望たり得るんだ。なぜか? ……お主はそんなに優しいではないか。少し子供ぶって甘えたって誰も責めやしないじゃろ」

カシウス:「そう言われたのは初めてだ……強い力、か……でも、俺の力じゃあいつには届かない」

クキバミ:「違うな。届く届かないの話ではない。すでにお主は強いのだ」

カシウス:「ありがとう……だけどさ……」

クキバミ:「あやつとお主は違う。あやつのような力強さはない。それがなんじゃ。理解できるまで噛み締めよ。何度でも思い起こせ」

カシウス:「……誰かの希望になれるって言われたのは、素直に嬉しいよ。ありがとな」

クキバミ:「気持ちよく生きようぞ。ちと長くなったのう。行こうか」颯爽と

 

レイラ:ジェダイマスターがいますよ

GM:うさぎが男気に溢れている……

レイラ:これが、うさ気……

コーラル:それは違う

 

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次回へ続く

*1:エーヴァ(リャナンシー)の特殊能力によるもの。噛み付くことで魅了し、恋人と錯覚させることができる。高度な神聖魔法か術者の血液を飲むことによってしか解除することはできない