【ソード・ワールド2.0リプレイ】いにしえの契約【英雄志望と二つの剣2nd season 3-8】
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前回のあらすじ
水場を渡った先の廊下で、天井につながっていた隠し通路を開いておき、水場を通らない帰路を作っておいた。その先の行き止まり、遺跡の最深部らしき場所で見つけたのは、魔剣ダーインスレイヴによって蛮族と魔神が結んだ古の契約を示す石像だった。コーラルは魔剣を使って帝国に復讐しようと息を巻くなか、アークの首飾りが淡く光り始めた。
アーク:隠せる?
GM:気づいてとっさに隠してもいいですよ
アーク:隠蔽判定 2d6 → (4,1) → 5
アーク:ラック消費!
アーク:隠蔽判定 2d6 → (5,6) → 11
アーク:これが! 主人公だ!
GM:隠すことに全力! 気づきたい方は対抗で判定してください
レイラ:2d6 → (6,6) → 自動成功
コーラル:あえて気づかないぞ
クキバミ:我も知らんもんねの精神
コーラル:「つまんねぇ遺跡探索だとお思ってたが、こいつぁ楽しくなってきた。わりぃが、魔剣があるならアタイがいただくぜ!」ふんぞり
アーク:「……」
GM:この遺跡が発掘され、そして魔神が活動しているということは、その『死の剣 ダーインスレイヴ』とやらの力が高まりつつあるのかもしれません
アーク:「……カシウス、他の道探すよ」
カシウス:「……ん、あ、あぁ、わかった。でも、もう他に道がなさそうなんだよな……」
GM:残された探索点はこの像に対する構造解析判定と先ほどの廊下で探索判定の2つだけです。
GM:危険な遺跡だとわかったので、戻って報告するのも一つの手です
クキバミ:「我はこの像をもう少し調べてみる。しばらく待っておけ」
アーク:ちょっと廊下の方見てくるね
クキバミ:構造解析判定 2d6+8 → (3,3)+8 → 14 成功
アーク:探索判定 2d6 → (1,5) → 6 失敗
GM:では、この像はそれ自体が魔力を帯びており、魔神を扱うデーモンルーラーという希少な術を魔剣と連動して発動させるおそるべき機能を持っているようです
クキバミ:サプリを買わないと手に入らなそうな技術だなぁ
クキバミ:「これ……やっばいのぅ」
レイラ:「何かわかったんですか?」
コーラル:「どうヤバいんだ?」わくわく
クキバミ:「魔剣に反応して魔神がでてくるようじゃ。しかも内蔵されておる魔力が半端ではない」
レイラ:「こんなところにですか!? 急いで報告しないと!」
コーラル:「はーん。つまり、この遺跡は魔剣ダーインスレイヴの補給基地みてーなもんか? モノもありゃぁ最高なんだが」
カシウス:「なんでそうまでしてその剣の力を求めてんだよ……明らかにヤバい奴じゃないか、これ」
コーラル:「決まってんだろ? 帝国をぶっ潰すためさ」
レイラ:「さすがに看過できません、冗談でも、そういうのは控えるべきです」
カシウス:「気持ちはわからなくもないけど……でも俺もそれはどうかと思う」
クキバミ:「それができない立場なのは知っておろう。我は止めるぞ」
カシウス:「なんていうか、帰る場所を失って悲しんでる奴らって、もう見たくないからさ」
コーラル:「そいつは……そうだろうな。だがよ、それなら、すでに帰る場所を失った連中はどうすんのさ」
カシウス:「それは……」こたえられない
アーク:「……」廊下から帰ってきたところで、石像の部屋には入らないで聞いてよう
レイラ:「……だからと言って、全員の帰る場所を奪えばいいってわけでもないでしょう!」
コーラル:「ふんっ! こんな話はどこまでいってもイタチごっこだ。だから、止めたきゃアンタはアタシを殴ればいい」
レイラ:「嫌です」進み出て睨みつける
コーラル:「ほぉ? じゃあどうするんだい?」
レイラ:「……暴力を暴力で解決するのは、間違っていると思います」
アーク:(……間違い?)
コーラル:「そうかよ! アタイのいた海賊団は帝国の重税やら圧政ではじき出された農民や奴隷の集まりだ。暴力で何もかも奪われて、それで泣き寝入りでもしてろってことか? ハッ、アタイはごめんだね」
レイラ:「だからって!」
コーラル:「だからなんだ!? この世界に力以外に何がある? 兵力も財力も権力も! ぜーんぶ力! 暴力じゃぁねぇか!」
レイラ:「違います! ……力で奪うことは解決にはなりません。人々が苦難を耐え忍ぶために盾となるのが、騎士の勤めです」
コーラル:「そういうのをな、理想主義の建前って言うんだぜ?」小馬鹿にした態度で
レイラ:「私だって、理想を言っているのはわかっています。でも、奪うために拳を振るうのではなく、守るために振るいたいんです。誰かが理想を言い続けないと……悲しいだけじゃないですか、そんなのは」
コーラル:「……ならアンタは好きに語ってりゃいい。そのまま理想に溺れちまいな」
レイラ:「……」
アーク:ちょっと頭を冷やしたいから水場まで走っていっていい?
GM:いいですよ
クキバミ:二人の議論も聞いてられないから、黙ってアークの方に行きます
アーク:(僕が……間違ってる……答えが出せないのに……どうして……あんなことが……)
GM:クキバミがしばらく廊下を戻ると、そこでアークが頭から水をかぶっています
クキバミ:別に話しかけもせんぞ
GM:では、闇雲に頭から水をかぶって悩んでいる様子のアークを、階段の上からクキバミが見守る数分間がそこで繰り広げられています
コーラル:「さぁて、無駄に時間くったな。なぁ、あの赤頭どこいった?」
レイラ:「知りませんよ……行きましょう」涙ぐしぐし
GM:……みんな悩んでるなぁ
コーラル:え?
GM:コーラル以外ね!
コーラル:うん!
GM:そしてなんというかさぁ……
GM:お前ら同じパーティになる理由、一層なくなったな!!
レイラ:ほんとだ!!
クキバミ:こんなギスギスしたのはこの契約きりじゃな
アーク:もともとヒビが入ってたところあったけど、決定的になったね
カシウス:俺も成り行きでこうなってるだけだし……
GM:アークさん、主人公としてなんとかできませんか?
アーク:え?(絶賛闇落ち中)
GM:……
GM:ようし、この調子でギスギスしていこうぜ!
GM:さてと、3人がアークとクキバミの元に移動するところで、探索判定振っておきますか
探索判定 目標値14
コーラル クリティカル 自動成功
レイラ・カシウス 失敗
GM:お見事コーラル、海賊の嗅覚
コーラル:あ、じゃあわざと一番最後に行動して、単独行動取っちゃおうかな。他は誰も気づいてないんでしょ?
GM:なんと
コーラル:展開的には単独行動した方がいいけど、一人でボス戦とか勘弁なのでみんな早く追いかけてきてくださいお願いします
アーク:よーし、すっごく時間かけちゃうぞ
GM:念のため隠密判定を振っておいて、誰か感知できるか判定しておきましょう
コーラル:隠密判定 2d6+6 → (3,1)+6 → 10
GM:対抗は聞き耳判定で行います。
コーラル:あ、アタイ、ダッシュ! 魔剣はアタイのもんだー!
カシウス:聞き耳判定 2d6+4 → (4,4)+4 → 12 成功
カシウス:気づかれなかったらどうするつもりだったんだ
GM:では、しばらく進むとカシウスの後ろから石をするような音が聞こえて、振り返ると少し悩ましげな表情のレイラがおりますが、他にそれらしい以上はコーラルがいないくらいのものです
カシウス:「……さっきコーラルが言ってたことは、あまり気にしない方がいい」
レイラ:「ありがとうございます」
カシウス:「誰がなんといおうと、お前は正しいさ。ちゃんと自分の中の正義を持ってるんだから」
コーラル:全力移動宣言! 72m疾走だぜ! びゅーーん!
レイラ:猛ダッシュじゃないですか!
コーラル:おいもやし! ゴリラ口説いてないで早くこっちに気づけって言ってんだよ!!