【ソード・ワールド2.0リプレイ】いにしえの契約【英雄志望と二つの剣2nd season 3-7】
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前回のあらすじ
ヴァルブレバースとダスキーグレイスを退けた冒険者たちは、奥に逃げた小物くさい魔神を追うことなく、丁寧に回復処理をして1時間を費やした。遺跡の安全を保つという目的のためなら、逃してしまった魔神を討伐するべく、さらに奥まで進む必要がありそうだ。
水浸しの通路:通りたくない小道
GM:大広間の別の通路へ進むと、階段で少し下って、地下水の浸水か水浸しになっており、腰まで水で浸かるような通路があります
アーク:水……エルフ……ナイトメア……うっ、頭が……
カシウス:水だけはやめてくれ
クキバミ:でも進まないといかんじゃろ
レイラ:今なら万が一襲撃を受けても体力がありますから、今のうちに通ってしまいましょう
コーラル:水自体が毒っていうことはないよな?
GM:特に匂いなどは感じませんが、どうしてもというなら薬品学判定をどうぞ
薬品学判定
クキバミ 成功
アーク ファンブル
GM:飲用にするには浄化が必要でしょうが、体に触れるぶんには問題なさそうです
アーク:ごくごく
クキバミ:「飲んだらお腹壊しそうじゃ」
アーク:「え?」
カシウス:「なぁ……後回しにならないか?」
レイラ:「そんなに深くないとは思いますよ」
コーラル:「余裕のあるうちに行っとこうぜ。水場での戦闘は響くからな。それともなんだ、泳げないのか?」
カシウス:「いや、ほら、服が濡れたら動きづらいだろ?」
コーラル:「お嬢様かよ。ま、カシウスがビビってんならアタイが先に行くぜ」
アーク:「あ、待って、僕が先に飛び込みたかったのに!」ぬぎぬぎ
レイラ:「アークさん、少しは隠して!」
アーク:「ほら、カシウスも脱いじゃえば服は濡れないよ!」
カシウス:「やめろ! 脱いだ方が大変だろうが!」
クキバミ:「我毛皮濡れちゃう」レイラの頭に飛び乗り
レイラ:「カシウスさん水苦手なんですか?」クキバミさん乗せたまま
カシウス:「……ま、まぁな。なんでか知らないけど」
アーク:「カシウス遅い!」足掴んで引きずりこむ
カシウス:「うわっ!?」どっぼーん
レイラ:「ああもう! 大丈夫ですか?」腕掴んで立たせてあげます
カシウス:「お、溺れ……し、死ぬっ!」
アーク:「そんな深くないよ。ほら」
カシウス:「す、すまん……げほっげほっ!」
GM:ここに水の通路があるということをお伝えするのが目的でしたので、ここでは何も起きません。ご安心を
コーラル:次に来たときに起こるってことかよ
長い廊下:舞台の下の秘密通路
GM:細長い通路に出ます。足跡追跡判定か探索判定をお願いします
足跡追跡判定・探索判定
→全員失敗
GM:では、通路の途中、天井方向に垂直な穴があり、その上に鍵で止められた扉があるのを発見します。しかしそこを通過したはずの敵がどこに向かったのかはわかりません。
アーク:ここ開けとけばもう水のところ通らなくて済むんじゃない?
カシウス:ああ、そういうことか。開けとくか? 鍵開けなら俺だよな?
コーラル:いいんじゃないか。GM、高さはどれくらいだ?
GM:重なるなら3人ほど肩車を重ねてください。そうでないならカシウスのジャック豆が必要です
アーク:じゃあ僕の肩にカシウスが立って、その頭にクキバミが乗れば
カシウス:そんな感じか
クキバミ:いや、開けちゃまずいじゃろ
レイラ:上から死体が落ちてきますよ
コーラル:ちっ、気づいたか
アーク:ちっ
カシウス:悪意しかない
クキバミ:油断ならんのぅ
カシウス:というわけで、GM、MP1を消費して魔法のアイテムジャック豆を使うぜ
カシウス:「よし、ここは任せてくれ」ポーチから小さな豆を取り出してマナを送ると、スルスルと大きな蔦が現れて真上に伸びる
コーラル:大きな蔦が大きな愛に見えた……
カシウス:これが俺の愛の結晶だ!
アーク:プロポーズした
コーラル:じゃあ斧でサクッと
カシウス:やめて! タダじゃないから!
カシウス:「ダインハイトで買ったのがこんなところで役に立つとは思わなかったけどな」よじ登り
GM:では、複数の閂のようなもので止められている天井扉を開きましょう。カシウスは軽業判定です
カシウス:軽業判定 2d6+7 → (5,5)+7 → 17 成功
GM:では、天板が重みに耐えきれなくなり、一つの閂を残した状態でバコンと開きますが、カシウスはとっさに身をかわして、落ちてくる複数の死体をかわします
カシウス:「あっぶないなっ!」蔦に捕まってくるりとピーターパン
GM:なお死体には落下ダメージ18点が加算されます ぐしゃぁ
アーク:飛び散るのを盾でガード
コーラル:カシウスの様子を見て笑っとこ
カシウス:「なんだよ、笑うところじゃないだろ」するすると蔦を降りながら
レイラ:「なんですか!? おばけですか!?」
カシウス:「いや、上に置いてた死体だよ」
アーク:「強くしてもらった盾が汚れた! 洗ってくる!」
レイラ:平和だなぁ……
カシウス:いや、ああやって好きに移動して、敵を連れてくるのがいつものアークだから
クキバミ:(今夜何食べるかのぅ……)
地底の小部屋:いにしえの契約
GM:それにしてもこの遺跡、様子がおかしいです。人間が何かに使っていたような痕跡がありません
カシウス:遺跡にしては金目のものがないなとは思ってたが
アーク:なんか魔神が封印されてたりして
レイラ:もとから人間のものではなくて、魔神のものだったのかも
GM:ではこの部屋の扉を開いたところで、全員聞き耳判定13をお願いします
聞き耳判定
クキバミのみ成功
GM:クキバミの大きな耳は物音を聞き逃しましません。先ほどきた細い通路から、石をゆっくりと擦って動かすような音が短く聞こえ、そして止みます
クキバミ:「シッ! さっきの廊下から物音がする」
レイラ:「……!」
カシウス:「行ってみよう」
クキバミ:「さっきのやつがおるかもしれんのぅ」
アーク:「こっちにきてるの?」
GM:その様子はありません
クキバミ:「いや、コソコソと何かしとるんだろう」
アーク:「どうするの? 進むの? 戻るの?」
コーラル:「進みゃいいだろ。あとのことは後で考えよーぜ」
レイラ:「……進みましょう」
GM:扉を開くと、大きな石像があります。鎌を抱えたその像は、多少なりこの世界の神話について知っていればすぐにわかります。死の神ザールギアスをかたどったものと思われます。
アーク:「わー、大きい!」像ぺちぺち
レイラ:「ダメですよ、アークさん!」
クキバミ:「信者が見たら殺されるな。もっとも、見てなくても殺すのが信条の連中じゃが」
GM:アークがその像に触れると、像が淡く赤色に光って、像の足元に文字が現れます。魔法文明語なので、レイラだけがそれを読むことができます
像の足元に残された文字
ザールギアス様の託したる剣との契約により
剣の力が高まるとき、封じられた魔神たち目覚め、古の契約を果たす。
魔神たち、死をもたらす剣 ダーインスレイヴ のもとに集い、破壊と死のために戦う
レイラ:「……だ、そうです。ちょっとまずい遺跡かもしれませんね」
カシウス:「封じられた魔神が目覚める? じゃあさっき戦ったのもその一部ってことか?」
クキバミ:「あぁあ。我知らんもんね」
カシウス:「人ごとみたいに言うなよ」
コーラル:「……(にやぁ)」
コーラル:「おもしれぇ。ここに魔剣があるってんなら、いっちょ手に入れてやろーじゃねぇか! そうすりゃクソッタレな帝国もぶっ潰せるかもしれねぇしよ!」
レイラ:「ダメですよ! 魔剣が力を持ったら、魔神が目覚めるって書いてあるじゃないですか! ただでさえ厄介な状況なんですから」
コーラル:「いいじゃねぇか。この世界にゃ、魔神を自在に操る魔法だってあるって聞くぜ? その魔剣がその類のもんだったら……」
カシウス:「いや、レイラの言う通りだ。これ以上下手なことをしたら、帝国どころかフィネア中が……」
GM:と、ここでアークさん。首元から淡い緑色の光が溢れます