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【ソード・ワールド2.0リプレイ】いにしえの契約【英雄志望と二つの剣2nd season 3-9】

<前回 第1シーズン2nd−1カシウス過去編2nd−22nd-3

 

前回のあらすじ

以前農民を殴って騎士に従わせたことでサラーに咎められたことを振り切ることができないアーク。力で奪うことが正しいと極端な意見を言うコーラルの姿、それを真っ向から否定するレイラの姿に、アークは自分の答えを見出せず、ただ闇雲に頭から水をかぶるばかりだった。事情を知らないクキバミはそれを見ながら何を思うのか。そんなところで、蛮族神の魔剣を使って帝国を滅ぼすと息巻くコーラルは、ひとり隠し扉を見つけて駆け出してしまう。バラバラになったパーティの心、それは思わぬ悲劇へとつながっていく……

 

 

 

カシウス:「それに、コーラルだってたぶん……って、あれ? いないな……」

レイラ:「え?」

カシウス:「……なぁ、あんなところに扉あったか?」

レイラ:「いえ、なかったと思いますけど……」

カシウス:「おい! アーク! クキバミ! いるんだろ! ちょっと来てくれ!」

 

クキバミ:「おい、聞こえただろう。今は仕事だ。集中しろ」

アーク:じゃあ水辺から出て「……みんなには黙ってて」

クキバミ:「気にするな。だがポーズは気にかけろ、士気に関わる」

アーク:頷いてから、いつもの感じで「カシウスどうしたのー? またなにかやらかしたー?」って言って走るよ

カシウス:「またって、全部不慮の事故だろ、あれは……ってそれどころじゃない。コーラルがもしかしたら一人でこの先にいったかもしれないんだ」

レイラ:「急ぎましょう! このままじゃコーラルさんが危ない!」

カシウス:「後を追うぞ」

アーク:「!」暴走列車になって追いかけるよ

 

コーラル:あたいを止めるもんなんて何もないぜー!

アーク:僕の全力移動57m

レイラ:私は45m

コーラル:……72m

クキバミ:カシウスしか追いつけないではないか

カシウス:いうて78m

GM:ええと、もう30秒くらい経ってるとして、コーラルは216m進んでて、カシウスが10秒あたり6mずつ追いつくんだから……360秒後、6分後に追いつけますね!

クキバミ:あやつどこに行ったんだ!

アーク:GMに騙された!

GM:こっちは何も言ってない! コーラルが勝手に孤立したんだ!

 

GM:というわけで、マップを公開していきます。この先に一体何があるのか……

 

(マップマスクを剥がしていくGM……)

 

コーラル:……

レイラ:……

GM:そう、なんとこの先には……

 

(最後のマップマスクを取り除くGM)

 

GM:何もないんです!!!!!

コーラル:何もねぇじゃん!!! 行き止まりじゃん!!!!

アーク:ズコー

GM:コーラルが必死に走ってたどり着いたのは、この遺跡で最初に見たのと同じ横向きの柱と動く壁の部屋。つまりそこには操作用の魔法結晶がありますが、なぜか壊されています

コーラル:「ちっ! なんだよ! 何もねぇじゃねぇかよ!」くそう、くそう……

コーラル:「いや、まだだ、さっき逃げた魔神どもが見当らねぇ……なら、さっきみてぇな隠し部屋かなにかが……」

GM:なにもありません

コーラル:「ええい! ちくしょう!」壁とか蹴る! くやしい!

GM:コーラルさん、なんかおかしいですよその部屋の壁。かれこれ長い間誰かが打撃を加えて来たような痕跡があり、ともすれば壊れるかもしれません

コーラル:「ん? ……ははぁん?」メイスに持ち替えてっと

GM:では、追いかけていた皆さんがコーラルのもとにたどり着きましょうか

コーラル:「どらぁっ!!」

カシウス:「なぁぁにやってんだ!!」

GM:壁がどんがらと音を立てて壊れます

コーラル:「うるせぇ! 魔剣出しやがれ魔剣!」瓦礫を蹴り飛ばして先を見るぞ

 

赤色の魔神:「……」赤色の魔神が目を丸くして立っています

コーラル:「……」

アーク:「壊した!」

コーラル:「おら! 魔剣よこせ貴様!」亀裂からのり出せるか?

GM:いいですよ、人が通れるくらいあいたことにしましょう

アーク:「待って危ないから!」後ろからコーラルを押すよ

GM:おい

コーラル:「ひぎゃん!?」乗り越えるために前のめりだったし額からゴツンと倒れる

コーラル:「ってーな! もう追いついてきたのかよ!」

アーク:「……」左右を見て魔神を確認

コーラル:「邪魔すんなよ! 今からこの魔神を締め上げて魔剣を出させんだからよぉ!」

アーク:僕も亀裂を乗り越えて武器構えるよ

 

赤色の魔神:「なんだこいつらバカじゃないか、いいやバカだ!」魔神語

コーラル:「あぁ? なに言ってんだお前。共通語話せ、共通語」

赤色の魔神:「だけどこれで探す手間が省けたってもんだ! へっへっへ! もう地獄の扉は開かれたからな!」魔神語

コーラル:「しゃべれねぇってんなら……死ね!」

アーク:「なに言ってるかわかんない……けど、邪魔!」

コーラル:アークと同時に前に出て、切り掛かってやるぜ! 戦闘開始だ!

カシウス:「ああもうこいつら戦いとなると……とにかくやるぞ!」

レイラ:「はぁ、はぁ……はい!」

クキバミ:「……もう翻訳する意味もないのぅ」

 

GM:では、戦闘開始といきましょうか

 

 

次回へつづく