【ソード・ワールド2.0リプレイ】いにしえの契約【英雄志望と二つの剣2nd season 3-9】
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前回のあらすじ
以前農民を殴って騎士に従わせたことでサラーに咎められたことを振り切ることができないアーク。力で奪うことが正しいと極端な意見を言うコーラルの姿、それを真っ向から否定するレイラの姿に、アークは自分の答えを見出せず、ただ闇雲に頭から水をかぶるばかりだった。事情を知らないクキバミはそれを見ながら何を思うのか。そんなところで、蛮族神の魔剣を使って帝国を滅ぼすと息巻くコーラルは、ひとり隠し扉を見つけて駆け出してしまう。バラバラになったパーティの心、それは思わぬ悲劇へとつながっていく……
カシウス:「それに、コーラルだってたぶん……って、あれ? いないな……」
レイラ:「え?」
カシウス:「……なぁ、あんなところに扉あったか?」
レイラ:「いえ、なかったと思いますけど……」
カシウス:「おい! アーク! クキバミ! いるんだろ! ちょっと来てくれ!」
クキバミ:「おい、聞こえただろう。今は仕事だ。集中しろ」
アーク:じゃあ水辺から出て「……みんなには黙ってて」
クキバミ:「気にするな。だがポーズは気にかけろ、士気に関わる」
アーク:頷いてから、いつもの感じで「カシウスどうしたのー? またなにかやらかしたー?」って言って走るよ
カシウス:「またって、全部不慮の事故だろ、あれは……ってそれどころじゃない。コーラルがもしかしたら一人でこの先にいったかもしれないんだ」
レイラ:「急ぎましょう! このままじゃコーラルさんが危ない!」
カシウス:「後を追うぞ」
アーク:「!」暴走列車になって追いかけるよ
コーラル:あたいを止めるもんなんて何もないぜー!
アーク:僕の全力移動57m
レイラ:私は45m
コーラル:……72m
クキバミ:カシウスしか追いつけないではないか
カシウス:いうて78m
GM:ええと、もう30秒くらい経ってるとして、コーラルは216m進んでて、カシウスが10秒あたり6mずつ追いつくんだから……360秒後、6分後に追いつけますね!
クキバミ:あやつどこに行ったんだ!
アーク:GMに騙された!
GM:こっちは何も言ってない! コーラルが勝手に孤立したんだ!
GM:というわけで、マップを公開していきます。この先に一体何があるのか……
(マップマスクを剥がしていくGM……)
コーラル:……
レイラ:……
GM:そう、なんとこの先には……
(最後のマップマスクを取り除くGM)
GM:何もないんです!!!!!
コーラル:何もねぇじゃん!!! 行き止まりじゃん!!!!
アーク:ズコー
GM:コーラルが必死に走ってたどり着いたのは、この遺跡で最初に見たのと同じ横向きの柱と動く壁の部屋。つまりそこには操作用の魔法結晶がありますが、なぜか壊されています
コーラル:「ちっ! なんだよ! 何もねぇじゃねぇかよ!」くそう、くそう……
コーラル:「いや、まだだ、さっき逃げた魔神どもが見当らねぇ……なら、さっきみてぇな隠し部屋かなにかが……」
GM:なにもありません
コーラル:「ええい! ちくしょう!」壁とか蹴る! くやしい!
GM:コーラルさん、なんかおかしいですよその部屋の壁。かれこれ長い間誰かが打撃を加えて来たような痕跡があり、ともすれば壊れるかもしれません
コーラル:「ん? ……ははぁん?」メイスに持ち替えてっと
GM:では、追いかけていた皆さんがコーラルのもとにたどり着きましょうか
コーラル:「どらぁっ!!」
カシウス:「なぁぁにやってんだ!!」
GM:壁がどんがらと音を立てて壊れます
コーラル:「うるせぇ! 魔剣出しやがれ魔剣!」瓦礫を蹴り飛ばして先を見るぞ
赤色の魔神:「……」赤色の魔神が目を丸くして立っています
コーラル:「……」
アーク:「壊した!」
コーラル:「おら! 魔剣よこせ貴様!」亀裂からのり出せるか?
GM:いいですよ、人が通れるくらいあいたことにしましょう
アーク:「待って危ないから!」後ろからコーラルを押すよ
GM:おい
コーラル:「ひぎゃん!?」乗り越えるために前のめりだったし額からゴツンと倒れる
コーラル:「ってーな! もう追いついてきたのかよ!」
アーク:「……」左右を見て魔神を確認
コーラル:「邪魔すんなよ! 今からこの魔神を締め上げて魔剣を出させんだからよぉ!」
アーク:僕も亀裂を乗り越えて武器構えるよ
赤色の魔神:「なんだこいつらバカじゃないか、いいやバカだ!」魔神語
コーラル:「あぁ? なに言ってんだお前。共通語話せ、共通語」
赤色の魔神:「だけどこれで探す手間が省けたってもんだ! へっへっへ! もう地獄の扉は開かれたからな!」魔神語
コーラル:「しゃべれねぇってんなら……死ね!」
アーク:「なに言ってるかわかんない……けど、邪魔!」
コーラル:アークと同時に前に出て、切り掛かってやるぜ! 戦闘開始だ!
カシウス:「ああもうこいつら戦いとなると……とにかくやるぞ!」
レイラ:「はぁ、はぁ……はい!」
クキバミ:「……もう翻訳する意味もないのぅ」
GM:では、戦闘開始といきましょうか