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【ソード・ワールド2.0リプレイ】不穏【英雄志望と二つの剣 2-3】

<前回 オープニング1−1過去編2−1

 

あらすじ

レッサーオーガが要塞都市ダインハイトに侵入している。人々の間に不信を招く存在であるレッサーオーガの存在が人々に知られれば、要塞内に混乱を生じてしまう。何かを企んでいるかのように息を潜めて潜伏する相手を探し出すために、信頼できる情報提供者の元へ向かう。

 

サラー:「それじゃあカシウスくん、案内してもらえるかしら? …あぁ、ただその前に一つだけ」

ノイ:「?」

アーク:「なーに?」

サラー:「今回の本当の敵は、潜んでいる蛮族ではなく…己の心よ。そのことだけは、忘れないで」

ノイ:「…うん、わかってる」

レイラ:(信頼関係を…あのことを伝えないままで…)

アーク:「うん、大丈夫だよ」

カシウス:「それじゃあ、じいさんのところに行ってみるか」

 

交易促進会議所通り商店街

商店街はいつものように賑わっています。四方から商品を売り込む声が聞こえますが、それを無視してみなさんは進みます。カシウスはラマンの居場所を何人かに尋ね、彼が武器店の脇のテラス席にいるらしいことがわかりました。実際にそこに向かってみると、武器屋の主人ヨーゼフと話し込んでいるラマンを発見します。

 

カシウス:「ん? ああ、あんなところにいた」

カシウス:よし、話し込んでるけど突っ込んで行こうか

カシウス:「ラマン、こんなところにいたのか、やっと見つけたぞ…」

ラマン:「ん? なんだ、金でも持って戻ってきたのかな? だが今商談中でな…」

カシウス:「ん、商談? ああ…」そっちをちらと見ますけど

GM:相手のヨーゼフさんはみなさんも武具を買うときに世話になる方ですね。

カシウス:「悪いが、急ぎなんだ。もう少しかかりそうか?」

ラマン:「金にならん話なら、あと3日は待ってもらうことになると思うがの。少しでも得になるというなら別じゃな。どっちだ、カシウス?」

カシウス:「少なくともあんたの商売にも影響がでる可能性はある話だ。得するかどうかはじいさん次第だけどな」

ラマン:「ふむ…まあ別にこっちの話は済んどるからの。それじゃヨーゼフさんこの件はよしなに。今度はこの公王府にでも殴り込みするような顔をした青年と儲け話をしてみるよ」

カシウス:「別に公王府に殴り込みに行くわけじゃ…」苦笑い

ノイ:(カシウス、私がごたついてた間に何やらかしたんだろ…)

 

GM:さて、他の方に聞かれると困るでしょうから、他の人に聞かれない場所を探しましょう。

GM:こちらからは、裏通りに行くか交易促進会議所に向かうか、どちらかを推薦します

 

カシウス:「…ちょっと人通りの少ないところに頼めるか? 時間は取らせない」

ラマン:「冒険者が五人も揃って老人を路地裏に呼び出すのかの…?」冗談めかして笑いながら

ラマン:「会議所の商談スペースの方がわしにとっては安心じゃの。カシウスは…まぁ我慢せい」

カシウス:「そういうつもりはないんだが…人が少なければどこでもいい」

 

GM:というわけで、商店街を進んだ先にある煉瓦造りの大きな建物、交易促進会議所のダインハイト支所に向かいます

 

カシウス:気が重いぜ

ノイ:カシウス何やらかしたの…?

 

交易促進会議所ダインハイト支所

GM:玄関の外にいても、中の賑わいが伝わってきます。恐らくは商人たちが情報交換に興じているのでしょう。

GM:その扉を、ラマンは躊躇なく両手で勢いよく開きます。ラマンの勢いがあまりにあったためか、その商人たちの視線が一斉に玄関に入った冒険者たちの方に向けられます。

GM:すると広いホールの熱気は急速に下火になり、謎の静けさに包まれます。

 

ノイ:カシウスだ…間違いない…

アーク:カシウス悪いやつだな

サラー:「…なんか、歓迎されてない空気ね」

レイラ:「排他的な場所なんでしょうか?」

カシウス:「…気のせいだろ」

ラマン:「当たり前じゃろうて、当たり前じゃろうて…かっかっ」

ノイ:「騎士団ってわけでもないのに、なにこの風当たり…」

レイラ:(き、騎士団は嫌われてないですよぉ…)

サラー:「…とりあえず、案内してもらえるかしら?」

 

商談用個室にて

GM:そんな視線も気に留めずにズイズイと歩み進めたラマンは、左奥にあった扉を開いて、みなさんを招き入れるでもなく、自分が先に入ります。

カシウス:ラマンに続いて入ってしまおう

アーク:カシウスについてくよ

サラー:アタシは最後に。外で聞く人がいないか、耳をすませておくわ

 

GM:そう広くはありませんが、今時珍しく魔道ランプで照明が取られた部屋です

GM:部屋の中央には机があり、椅子は壁際に置かれているので各人でそれを取るように指示されます

GM:そうしておいて、自分は一番奥の座り心地が良さそうな椅子にどかりと座って偉そうに構えます

 

ノイ:偉そうなのが気にくわないから立ってるよ

サラー:アタシも外の様子を伺ってないといけないから

アーク:もちろん座るよ!

 

ラマン:「冒険者が5人いたとしても、ここならわたしの領分ですな。さてそれで…今度はどんな厄介を持ってきたのかな? カシウスくん」

カシウス:「まずは時間を取ってくれたこと、礼を言うよ」

ラマン:「礼には及ばんさ。儲け話があればな…しかし、その辛気臭い顔では期待できそうにないのぅ」

サラー:(なかなか迫力のあるおじいさまね…カシウスくん、大丈夫かしら…?)

カシウス:「あながち間違いでもないな。これからする話は、表でも言った通り、あんたの商売にも関係する話だ。そしてこれから話すことは、くれぐれもここだけの話だ。内密に頼む」

レイラ:(ヴェルチ殿のこと、口に出さないでしょうね…)

ラマン:「当たり前じゃろうて。儲けは人にはやらんよ。わしを誰だと思っておる。ほら、前置きはいい。要件を話せ、要件を」

 

アーク:この部屋盗聴されてない?

GM:警戒している方、聞き耳判定どうぞ

サラー:2d6+3→14成功

ノイ:2d6+3→11成功

GM:では、部屋の外から「あのナイトメアの坊主が~」的な怒声が聞こえます

GM:「やめろ、もういっても無駄だ」「けどよ!」「どのツラ下げて…」「いいから!」というようなやりとりです

サラー:(ナイトメアって、カシウスくんのこと…? あの子何したのよ…)

 

カシウス:「では単刀直入に。この街には、蛮族が入り込んでいる危険性がある。いや、危険性じゃない。すでに入り込んでいる」

ラマン:魔物知識判定2d6+4→11成功

ラマン:「騒ぎになっとらんということは、あれかの、レッサーオーガと言ったか」

サラー:「よくご存知で」

ラマン:「どこで手に入れた情報なのかということがなければ、ちぃとばかし信用できんのぅ」

ラマン:「16ガメルしか持っておらん冒険者に、そんなたいそうな情報が入ってくるとも思えんからな」

サラー:「カシウスくん…最近ふらふらしてると思ったら…」

 

蛮族か否か、確かめる方法

カシウス:「それを話す前に。やっておかないといけないことがある。あんたが人族か、見分けないといけない」

ラマン:「ふむ…わたしはたぶん一種の蛮族だよ」

アーク:敵だ!!

カシウス:「つまり…?」

ラマン:「人の金を脇目も振らずに奪い取る、商業蛮族じゃな。…それで、魔法でも使って確認するのかのぅ」

カシウス:「そういうことだ」

ラマン:「それで情報がもらえるというなら安い」

サラー:「アークちゃん、許可が出たわよ。一緒に私たちにも使ってもらっていいかしら?」

アーク:「じゃあやっちゃうよ? バニッシュ!」

アーク:講師判定2d6+5→14成功

GM:アークがバニッシュを唱えると、辺りに暖かい光が広がって、そして消えます。

GM:その光に反応する者はおらず、どうやら全員に対して効果がなかったようです。

 

アーク:サラーが蛮族じゃなかった…!

サラー:やだ、アタシは恋という名の乙女蛮族よん♪

一同:・・・

サラー:なにか文句があるかしら?

レイラ:人類の新しい夜明けですね…

 

情報提供を求める

ラマン:「終わりかな? さて、手数料は払った。モノ(情報)をもらおうか」

 

レイラ:「ここからはわたしが説明させていただきます」

 

レイラがクリスティンの名を伏せて、蛮族の進入についての情報を提供します。

 

ラマン:「ふむ…それで、それを私に伝えてどうするつもりなのかな? 残念ながら、私はその蛮族ではなかったようだけど」

カシウス:「情報提供をお願いしたくてな。こっちは誰から疑えばいいのかもわからない状況だからな」

サラー:(下手に出すぎね…カシウスくんらしいといえばらしいけど…)

ノイ:(そういう弱みは知られない方がいいって、わたし前も言わなかったっけ…)

ラマン:「つまりお主らがそれを今から始末するわけだな」

カシウス:「そういうことだ」

 

ラマン:「…それについて情報を渡すなら、やはり対価が欲しいのう」

ノイ:(そうなるよねぇ…)

カシウス:「もちろん構わない…といっても、俺たちから出せるものは少ないが…」

ラマン:「なあに、あるじゃろう? 調査結果をわたしにも教えてくれ。全てな」

カシウス:「調査結果? そんなものでいいのか?」

レイラ:「知ってどうするつもりですか?」ギロリ

ラマン:「ほう、カシウスよりも商人に向いた者がおるようだな」

アーク:だよね!

カシウス:ついに言いやがった!

アーク:マーチャント(商人)レベル3だったよね

カシウス:誰だよこんなものとったやつは!!

 

ラマン:「知ってどうするもなにも、儲け話に使うに決まっておろう? かっかっ」

サラー:「条件を一つだけ。書類に残さないこと。これでどうかしら? もちろん、私たちが情報を提供したということについても…」

ラマン:「大切な商売の情報を頭からこぼすほど、わたしも老いてはおらんよ」

 

ラマン:「さて、それでは対価が決まったところで、モノの交換をはじめようかの。手詰まりということは、まだ目算も立っておらんのだろう? いったいなんの情報を当てにしてきたのかな?」

 

アーク:「昔のこと忘れてる人!」

ノイ:「商売を急にやらなくなった人も気になるかな」

アーク:「あとは、お酒の付き合いが悪くなった人とか!」

ノイ:「商人でそんな人がいたら教えてくれると助かるな」

 

ラマン:「しらみつぶしか…まぁわたしにわかるのは…」

 

というわけで、容疑者リスト5人を公開します。

 

 

次回に続く