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【ソード・ワールド2.0リプレイ】プロッソ蛮族侵入事件【英雄志望と二つの剣 ノイ過去編1】

<前回 |第1回

 

あらすじ

第2セッションが始まる前に、ノイちゃんのPLと行った個人セッションから抜粋して裏事情をお届け。

 

…ノイの記憶…

 

カッツ:「やっほーおねーちゃん!」

ノイ:「やっほー、カッツ。今日も元気そうだね」

カッツ:「ふふ~ん まぁね~♪ おねーちゃんにだけ見せたげよっか? あのね…」ポケット弄り

セリン:「ノイねえちゃん! カッツのバカを捕まえて! また何か盗んできたみたいなの!」

 

ノイ:「…またやったの? これで何回目だっけ、カッツ…」首根っこつかまえて

ノイ:「それにしても懲りずにいの一番に私のところに見せにきて…」

カッツ:「ひゃーっ 離して! 離してよ! おねーちゃん!!」じたばた

 

 

ときは1年と2ヶ月前にさかのぼります。

ダインハイト要塞の北、ならず者の溜まり場でもあり、交易商人の宿場でもある宿場町プロッソ。ノイはここの孤児たちを含めた一種の難民スラムで、人々に信頼される地位にありました。特にノイを慕っていたのは、孤児というより自由人であるグラスランナー*1の少年カッツとこちらは本当に孤児だったナイトメア*2の少女セリンでした。

 

セリン:「はぁ…はぁ…ありがと、ノイねえちゃん」

ノイ:「まったく、毎回次の日には返しに行ってるから済んでるけど、そろそろ罰を考えないといけないかなー 一週間晩飯抜きとか、一時間くすぐりの刑とか…」

カッツ:「うぎゃぁぁ ごめんなさいー もうやらないから~」

セリン:「その言葉、もう100回は聞いたわよ!」

ノイ:「それで、今度は何を盗ってきたの?」

セリン:「こいつ、よりにもよってロジャーさんのところから盗んできたみたいなの!」グーパンチごつん

カッツ:「だってぇ…」

GM:盗んだ品物は、雪の結晶のような綺麗な装飾がついた髪飾りです

ノイ:「…これ、高そうだなぁ…しかもロジャーさんのところのなの? …ああ、上がらない頭がどんどん下がっていく…」

 

冒険者のロジャーさん

リルドラケン/年齢不明/男性

ノイたちに何かとお手伝いの仕事を頼んではお礼としてお金を恵んでくれる人。なかなかに腕の立つ冒険者で、プロッソでも一目置かれる立場である。

 

GM:見識判定で品物の価値がわかりますよ

ノイ:2d6 → 9 成功

GM:雪結晶の髪飾り(ルールブックEX-367)1500ガメルです。放り投げると魔法を放ちます。

ノイ:1500G…

GM:孤児の水準としては、半年以上はいい暮らしができる額ですね

カッツ:「へへっ、綺麗でしょ? ロジャーさんよりおねーちゃんの方が似合うから、ロジャーさんも怒らないって!」

ノイ:「…カッツ、これを買い取って弁償しろなんて言われたら、月単位で夕飯がなくなるから、覚悟して」

カッツ:「えっ…そ、そうなの?」

セリン:「あーもう! カッツのバカ!」げんこつごつん

ノイ:「私に似合うって思ったのは、ありがとう。でもそう思ったなら、ロジャーさんにちゃんと頼もう? 盗んで来なくてもよかったんだよ」

セリン:「ノイねえちゃん、一緒に謝りに行かない? カッツ一人じゃ首が飛んじゃうよー」

カッツ:「やめてー 僕はおねーちゃんにかわいい髪飾りを持ってきただけなのー!」ジタバタ

ノイ:「そうだね、ロジャーさんに許してもらって、ちょっとだけつけさせてもらお。でも、カッツはもう二度とやらないように、いい?」

カッツ:「じゃ、じゃあ、ご飯は食べていい?」

ノイ:「ん? 晩御飯は一週間減らすよ?」

カッツ:「そ、そんな~」

 

3人はロジャーさんのところに向かいました。

ロジャーさんは3人を笑顔で迎えます。

 

ロジャー:「よう、少年少女が揃って神妙な顔してどうした? まるで俺に悪いことしたみたいな顔だな」

セリン:「そ、それが…」

カッツ:もじもじ

ノイ:「このカッツが、もう何度目かもわからない盗みを働きまして。聞いたらロジャーさんのところから盗んできたなんて言い出したので、早速返しに来ました」

ロジャー:「げっ 当たりだったのか… よしカッツ、盗んだ品を見せてみろ」

セリン:「私が預かってました、これです」セリンの方から差し出しますね

ロジャー:「ほう、雪結晶の髪飾り…腕を上げたな。とはいえうちのパーティに迎えるには、まだ獲物の識別眼は弱いようだが」

ノイ:「…なんだか働き口が見つけられそうでよかったってほめていいのかわからないこの感じ…」

ロジャー:「さて、まぁ返しに来たから許してやるが…ノイ、その代わりと言っちゃなんだが、頼まれごとをしてくれないか?」

ノイ:「オーケー、いつもお世話になってるし、なんでもやるよ…カッツが」

ロジャー:「おいおい、この小坊主が一人で仕事をこなせるわけないだろ? 二人には礼を出すよ、なに難しい仕事じゃない」

ノイ:「冗談冗談、わたしたちでできることなら協力するよ。なにをすればいいの?」

ロジャー:「この辺りで蛮族が出たって報告があったから、今から出る予定の隊商たちに旅の安全マップを届けてやってくれ。ええと、北に出るのが1組、南に出るのが2組で合計3組だ」

ノイ:「了解、頼まれたよ」

 

ロジャーさんの家を出ると、すぐにカッツが地図を一枚取って、

カッツ:「3カ所あるんだし、競争しようよ!」

ノイ:「たしかに、急いで損はないからね。どうせなら晩御飯のおかずをかけて競争でもしようか。セリンもそれでいい?」

セリン:「カッツだけ賭けるものがもうなくなっちゃってるんじゃないの? カッツがパンを賭けるっていうならいいよ!」

カッツ:「どうせ僕が一番早いのに~ ふふんだ、いいよー」

ノイ:「じゃあ決まり。くれぐれも馬車に突っ込むなんて不注意はしないようにね」

カッツ:「もっちろん! じゃ、お先~♪」すたこらさっさ

セリン:「あ、こらカッツ!」

GM:という具合に、二人は南の方の街道口に向かいます

ノイ:じゃ、わたしは北か

 

GM:ノイが北に小走りに向かうと、その先で荷物を整えている一団がいて、その最後尾に見たことのある青年がいます

???:「ん? ああ、最近はこの辺りの気候も不安定だな。お前も風に吹かれて怪我しないようにな」

GM:などと虚空に向かって一人でつぶやいています

ノイ:この人知ってる…変な人だ…

???:「はっは。あぁ、わかってるわかってる。冗談だって ふふっ、相変わらずだなーお前は…」

GM:イタい人ですが、声をかけてあげてください

 

ノイ:「カシウスー?」

カシウス:「おっと、大将なにか…って、なんだ、アンタか」

ノイ:「たしかこの隊商の護衛ってことでいいんだよね? この辺で蛮族が出てるらしいから、この地図渡してもらっていい? 安全な経路が書いてあるらしいから」

カシウス:「地図? 蛮族? あぁ、なんか最近妖精もこの辺りに蛮族が増えて怖いとかなんかそんなこと言ってたな」

ノイ:(妖精…? この人妖精が見えてるっていう設定にしてるイタい人なのかな…)

カシウス:「わかった、しっかり渡しとくぜ。ありがとな」と地図をもらって大将に渡しに行きます

カシウス:「だからぁ、悪かったって、冗談って言ってるだろ? 人前でまでそんなにうるさく言うなよ、今度好きなもんおごってやるから…」ブツブツと空に向かって言いながら退場

ノイ:「…すごく変な人…」

 

GM:ではカシウスを見送ってロジャーさんの家に帰りましょう

GM:他の二人はまだ帰ってきていないみたいですね

ノイ:「いっちばーん…と言っても、かわいそうだからご飯は取り上げないんだけど」

GM:しかしロジャーさんも見当たりませんね

ノイ:どうしたんだろ…

 

 

次回に続く

*1:人族の種族の一つ。自由気ままでいたずら好きの小人種族。

*2:稀に生まれる忌み子。小さなツノが生えており、差別の対象になっている。カシウスと同じ種族。