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【ソード・ワールド2.0リプレイ】悪霊使いの家【英雄志望と二つの剣3rd season 2−3】

<前回 第1シーズン第2シーズンレイラ個別3−13−2

 

前回のあらすじ

サラーが北レシトリアに現れた。しかし何か自分の用事を持っているようで、冒険者の宿には滞在しないようだ。一緒に仕事することは叶わないだろう。元気を取り戻しつつあるアークと自らの存在意義に悩むレイラという大局的な二人は、サラーの言葉に何を思うのか。

 

GM:さてと、シナリオ本編に入りますが、コーラルさんってデスサイズ買ったんですよね?

コーラル:おう!

GM:そしたらせっかくの最終装備ですし、購入シーンからスムーズに依頼に入りましょうか

コーラル:OK! じゃあ特注のデスサイズ、コーラルアンカーを取りに行くぜ!

GM:了解です。北レシトリアいちの武器商人、リルドラケンのホッジスが構えた2階建ての石造りの武器店の入り口には、屈強な衛兵が二人壁にもたれていて、来店する客をいちいち魔物知識判定するようにしっかりと観察しています

コーラル:珍しくウキウキしながら軽いスキップなんか踏みながら店まで行って、そんなやつら気にせずに店に飛び込むぜ!

 

コーラル:「いよう、旦那! 相変わらずいい男だねぇ! とくに今日は輝いて見えるぜ!」

ホッジス:「おやそうか? だが俺はそういう客には詳しいんだ。すぐに俺なんかより輝いてるもんに目移りしちまうんだ」

GM:そう言いながら、リルドラケンのホッジスは大きな図体で背を向けて、左手で付いてくるように手招きします

コーラル:「そいつぁしょうがねぇや! 海賊と女はヒカリモンに弱ぇんだ! アタイなんかその両方だかんな!」付いて行くぜ

ホッジス:「しかしあんなでかい武器を扱うのはウチでも珍しいぜ、ネェちゃん。運び屋の連中は3人で運んで来やがった。なんたって……」

GM:ホッジスが臙脂色の布を一息に払いのけると、その下に二人は入って寝られそうな大きな木箱が横たえられており、『コーラルアンカー 刀工ヴァルテニッツによる ホッジス武具商 宛』と焼印が打たれています

ホッジス:「こんな馬鹿でかい箱さ。これを一人の女傑が振るうって聞いたら、運び屋の連中舌巻いてやがった」

GM:ホッジスは箱の留め金を外すと、箱の横を歩きながら、その蓋を大きく開きます。

ホッジス:「……さあ、好きにしな。これはあんたのもんさ」大箱の蓋を蹴りあけます

コーラル:「へっへっへ……でりゃっ!」箱の端っこに足かけて、中の大鎌を跳ね上げる

コーラル:で、バシッと掴んで一閃! 旋風が店内に吹き荒れるぜ!

ホッジス:「ひゅーっ、よせよせ、店ごと叩き斬るつもりか」

コーラル:満足げに笑って肩に担ぐ

 

ホッジス:「お気に召したようで何よりだ。それじゃ、残りの代金の話と……もう一つお前さんの力を見込んでちょっとした話がある」

コーラル:「ん?」ブンブン振り回して上機嫌になりながら

GM:振り回すなっつってんだろ!!

ホッジス:「いやな、お前さん流れの冒険者だろ? 試し切りってわけじゃないがな、俺の昔馴染みがひでぇ怯えようでな」

コーラル:がしゃんっと観葉植物が倒れて

コーラル:「バランスとるの難しいなこれ!」

ホッジス:「だからそういうのは外でやれって……言ったって無駄なのは百も承知だが……

コーラル:「んで、なんだよ旦那。仕事依頼か? アタイはいまサイコーに気分いいんだ。なんだって受けてやるぜ?」

コーラル:ずどんっと床にアンカーつきたて

ホッジス:「……そいつはありがてぇや」

 

ホッジス:「昔馴染みのモーリスの話なんだがな、奴はこのフラマンドの東北東に半日行ったところに住んでる。流れのあんたにはわからんかも知れんが、北レシトリアってのは東西に長城を築いてるから、それに沿って街がダラダラと伸びちまったという調子でな。まぁ成り立ちはいい。つまりそこで、前から噂になっていた魔女の家ってのがあったんだが、どうも最近その魔女を見ないらしい」

コーラル:「魔女の家ねぇ?」

ホッジス:「その代わりに、夜な夜な窓がガタガタ言ったり、いるはずもない若い女の狂ったような笑い声が聞こえたり……つまりはなんかやばい魔術を使っちまったんじゃないかって噂だ」

コーラル:「それ、冒険者じゃなくて教会に頼めよ」

 

GM:たしかに!

アーク:シナリオ終了!

クキバミ:おつかれさまでした!

レイラ:くぅー、疲れました!

 

ホッジス:「いや、教会にはいってみたらしいんだが、どうにも動きが遅いとかなんとか言ってたな」

コーラル:「ふーん、相変わらずお役所仕事だねぇ」

ホッジス:「一度そこいらの冒険者を捕まえて派遣したって話なんだが、そいつらはなんか頭おかしくなって出てきちまったらしい」

コーラル:「頭おかしく?」

ホッジス:「つまりは腕の立つ奴に頼まないと……あぁ、詳しくは俺も知らないんだ。まぁモーリスに聞いてくれよ」

コーラル:「それは、あれか? ハゲカツラかぶって変なタレ目のマスクつけたりとか、『召喚!』って叫んで石叩き割ったり、隈取りしてバイクで爆走したり、あきらかにグロテスクな怪物を可愛いと言い張ったりとか……」

ホッジス:「はっは! そんな気の狂った連中、このフィネア中どこ探したっていねぇよ!」

コーラル:「……まぁ、そうだな」

コーラル:(知らない方が幸せなことってあるよな)

 

ホッジス:「頭おかしくってのはあれだ、膝抱えて震えてたりとか、わめいたりとか、そんなやつだ」

コーラル:「はーん」

ホッジス:「……たぶんな」

コーラル:「んじゃまぁとりあえず、そのモーリスってやつんとこ行けばいいんだな」

ホッジス:「そういうわけだ」羊皮紙と羽ペンをとってモーリスの住所を書きながら

コーラル:「OKだ旦那。ただ、そのモーリスって金持ちなんだよな?」

ホッジス:「クソ臆病な資産家2世さ。あんたらの実力に見合うだけの金はあると思うぜ」

コーラル:「よしよし。そいつん家のコックってメシうまい?」

ホッジス:「さあな。あいつがグルメとは思えんが、金だけはかけてるんじゃないか?」

コーラル:「おーけい、おーけい……」

ホッジス:「じゃ、ここに行けばいい。金はこいつに好きなだけふっかければいいだろう。切れ味の報告楽しみにしてるぜ。メンテナンスはぜひ当店をご贔屓に」

コーラル:「あいよ……じゃあとりあえず……クキバミの野郎を引っ張っていって……とりあえず……とりあえず台所だな!」じゅるり

 

GM:というわけでシーンを結びます

コーラル:あいよ

 

 

次回へつづく