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グラップラーの構築【SWキャラクター構築論(2)】

1.グラップラー総論

グラップラーは、打撃威力が今ひとつ伸びないために、はじめの頃は軽視されがちな技能です。しかし、グラップラーは間違いなくたくましく成長します。

 

そもそも、グラップラーの最大の特徴は、自動習得技能の充実にこそあります。レベル1を習得した時点で、〈追加攻撃〉と〈投げ攻撃〉を習得し、無条件に2発目を繰り出すことができるようになるほか、他の味方のために敵の体勢を崩すことも可能です。レベル7にもなれば、〈カウンター〉を自動習得するため、前衛としては極めて優秀なキャラクターになります。

初期スキルで言えば〈追加攻撃〉は攻撃力の補強であり、〈投げ攻撃〉は前線で使える補助のスキルです。この点に注目すれば、グラップラーの役割が二つに分かれることがわかるはずです。すなわち、前衛での攻撃と、前衛での補助です。

 

 

2.攻撃型グラップラー

通常のグラップラーが採用するスタイルは、やはり攻撃型です。グラップラーの課題は、低い威力をどう補うか、という点であり、これに注意を払った構築を心がける必要があります。主な戦略は三つありますので、紹介しておきます。

 

(1)拳に全力を込めることで補う

〈全力攻撃〉のスキルを軸にするパターンです。〈追加攻撃〉が非宣言特技であることを利用して、初撃に〈全力攻撃〉を宣言し、〈追加攻撃〉にもこの効果を乗せてダメージを稼ぐスタイルになります。その後〈武器習熟/格闘〉などを取得しつつダメージボーナスを稼いでいけば、片手が当たるたびに与えられるダメージの固定値部分が大きくなり、戦闘時にダメージ不足を嘆く必要はなくなるでしょう。

この構築では、「エンハンサー」と組み合わせて、マッスルベアーでダメージボーナスを上乗せすることが推奨されます。1ラウンドで2回攻撃できるグラップラーは、「エンハンサー」技能によるダメージボーナス効果をデフォルトで2倍得ることができるからです。

 

(2)手数で補う

その手数の多さを活かした構築として、デフォルトで3回攻撃を行える〈両手利き〉グラップラーという構築があります。レベル1か3で〈両手利き〉を習得することで、主動作で〈両手利き〉による2回攻撃を行ったのちに、〈追加攻撃〉を発動し3発目の攻撃を繰り出すことができます。

〈武器習熟/格闘〉と〈武器習熟Ⅱ/格闘〉とを組み合わせれば、ダメージボーナス+3を3発、つまり1ラウンドに9点のボーナスを引き出すことができます。これに「スカウト」技能を高めて得られる〈ファストアクション〉や「エンハンサー」によるダメージボーナス練技の使用を組み合わせていけば、非宣言技能だけでかなりの安定感を発揮することができるはずです。

 

(3)魔力で補う

やや変わり種ではあるのですが、魔法使い系グラップラーというのも可能です。もしも〈ファストアクション〉+〈マルチアクション〉+〈両手利き〉+〈追加攻撃〉が発動できれば、1ラウンド目の攻撃回数は8回に達します。ダメージボーナスだけで多くの敵を駆逐できるレベルの攻撃回数ですが、経験点コストもそれ相応に高くなっています。また、〈両手利き〉は技能枠を食う構築であることは間違いないので、魔法系を補助する特技の取得枠が圧迫されます。

また、魔法技能を習得しておきながら、魔法の行使を前提とせず、その魔力を〈魔力撃〉としてだけ利用する構築もありえます。この場合は〈マルチアクション〉の代わりに〈魔力撃〉を習得しましょう。魔法系技能は補助動作で使える魔法が豊富なマギテックの習得が推奨されます。これも〈両手利き〉と合わせれば、最終的には〈全力攻撃〉型をはるかに凌ぐ高火力を実現してくれます。

 

3.補助型グラップラー

グラップラーは〈投げ攻撃〉のためにある。

そう思う方は、是非とも前線で補助するグラップラーという、斬新なキャラクターを育成しましょう。取得特技は当然〈投げ強化〉と〈踏みつけ〉と〈牙折り〉です。さらに〈魔法拡大/確実化〉などという心配性専用特技を習得して、補助魔法を習得してみてはどうでしょうか。前線で戦いながら姑息にも補助魔法や補助攻撃で敵を悩ませる、実に私好みのいやらしいキャラクターです。

 

 

グラップラーはファイターに比べれば組み合わせの少ない技能かもしれませんが、豊富な自動習得特技を活かすように構築すれば、多様なキャラクターにつながります。

 

 

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