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【ソード・ワールド2.0リプレイ】アイラット平原は雨模様【英雄志望と二つの剣2nd season 1-3】

<前回 第1シーズン2−1

 

前回のあらすじ

騎士団から有害植物の討伐依頼を受けたアークは依頼書を持ってみんなのもとに向かう。依頼の間フレデリックをラマンに預かってもらうことにする。そしてカシウスはパンツを見せたくないタイプの男子だった。

 

ラマンとの相談

サラー:「冗談は置いといて、おっしゃる通り依頼が来たわ。帝国騎士団からね」

ラマン:「ま、ぼちぼちじゃろうとは思っておったわ」

サラー:「ぼちぼちっていうのは、なぜ?」

ラマン:「お主らも感じてはおるじゃろ。新しい体制で新しい秩序が生まれ始めた。食料供出も始まって、何人が今年を生き残れるのかの勘定もついた頃じゃろ」

レイラ:「生き残れる勘定って…」

ノイ:「…ここまで来た人には生き残って欲しいな」

ラマン:「そしたら今度は来年のことが心配になる。もしまた不作なら? また蛮族が攻めて来て土地が失われたら? 少しでも早く備蓄食料を増やしたいのが本音じゃろうて」

 

カシウス:「そうだな…。最近は食料価格も上がってきてるし…つまりは少しでも食料を生産できる場所を増やしたいわけか」

アーク:「だから雑草駆除なんだね! それも広大な農地の!」

ラマン:「ほう、植物モンスターの排除か。そういうことじゃったら行ってくるといい。わしがここに帰って来たということは、帝都から馴染みの護衛を連れて来たということでもある。なんならあの坊ちゃんをしばらく預かってやってもいい」

レイラ:「失礼ですが、信用できる方なんですか?」

ラマン:「わしの護衛がか? それともわしがかの?」

レイラ:「護衛の方が、ですね」

サラー:「いえ、両方ね」

カシウス:「ラマンの信用に関しては、俺が保証…いや、なんでもない」

ラマン:「少なくともわしの雇っている護衛たちは心配ない。どこぞの青年のように帝国商会のど真ん中で大立ち回りするようなことはない」

ノイ:「カシウス、大丈夫だから。ちゃんとカシウスのことは信用してるから」

カシウス:「…(どこぞの青年だからなんも言えねぇ!!)」

 

護衛の代償

サラー:「なら、信用できる手続きをとりましょう。ベビーシッター代はいくらかしら? タダより高いものはないでしょう?」

アーク:「あかちゃんできたの?」

ノイ:「アーク…」

ラマン:「そもそも何日の予定じゃ?」

アーク:「5日!」

ラマン:「いくらぶんの警備体制が欲しい?」

サラー:「最低一人は彼の様子を確認できる人間が常時ついているようにして欲しいわね」

ラマン:「じゃったら日に1000で合計5000でどうじゃ。腕利きをつけてやるぞ」

 

サラー:高いけど、これくらいでいいかしらね。むしろ上乗せするわ

アーク:この大穴埋めるから安くして!

GM:それは自分でやったんだろ!

ノイ:いいんじゃない、そもそもの報酬も高いし

サラー:払うだけのメリットが保証されるなら、アタシは払うわよ

GM:もちろん、身の安全は保証します。フレデリックが勝手に逃げ出すことも、帝国が身柄を差し出すように迫っても追い返すくらいのことは保証しましょう

サラー:じゃあ1日1200G。増えたぶんの1000Gはアタシが出すわ

ラマン:「それだけ大切な坊ちゃんということじゃな。まぁこういうことは信用が大切じゃ。坊ちゃんにはわしの方から説明しておくぞ。それとも赤髪君は挨拶していくかの?」

アーク:「あかちゃんもう生まれてるの?」

ラマン:「必要なさそうじゃな」

サラー:「悪いけど、彼にはこちらから説明させてもらうわ。彼の信用も失うわけにはいかないの」

レイラ:「アークさん、フレデリック殿ですよ。会いたがっていましたし、一度顔を見せてあげても…」

アーク:「フレッドにあかちゃんできたの!?」

GM:もうだめだこいつ

カシウス:ぶっ壊れてやがる

ノイ:「はぁ…フレッドに子供はできてないよ…」

 

フレデリックに事情を説明する

フレデリック:「声が大きいぞアーク…それに誰に子供ができたって…」玄関扉を開けて登場

アーク:「あ、フレッドおめでとう!」

フレデリック:「…なんのめでたいことがあるか。この国の窮状を見ていないのかお前は…」

アーク:「フレッドに子供ができたんじゃないの?」

ラマン:「坊ちゃんに子供ができたのではなく、坊ちゃん自身の話をしとったのだよ」

アーク:「…あ、そっか、脱走」

ラマン:「そう、逃げ出さんように見ておくという話じゃ」

アーク:「そっか…なら仕方ないね!」

 

フレデリック:「なんだ、お前たちまた冒険に行くのか!? ずるいぞ!」

アーク:「草むしりだよ!」

フレデリック:「なんだ、草むしりか…なら私は興味無いな」

レイラ:「そうです、農地の除草作業ですよ」

カシウス:「5日間もな」

フレデリック:「5日も草むしりか!? まったく冒険者も難民になっては立つ瀬がないな…」

 

サラー:「…ま、まぁ嘘はついてないわね」

ノイ:「たしかに、間違ってはいないけど」

 

アーク:「お土産に草いっぱい持ってくるよ!」

フレデリック:「草はいらん!」

レイラ:「そういうわけで、申し訳有りませんがしばし護衛の仕事を交代します。ご不便をおかけするかもしれませんが、ご容赦ください」

フレデリック:「ああ、ご苦労だったフェルンホルム。6日後には少し化粧をすることを覚えて帰ってこい」

レイラ:「そっ、それは護衛になんの関係もないことではありませんか?」

ノイ:「大丈夫、わたしがお化粧くらい教えるから頑張ろう?」

レイラ:「う…き、騎士に化粧は不要です!」ぷいっ

フレデリック:「いや、優れた男子は美しく強い女性をこそ側に置くべきものだ。ノイが教えてやってくれ」

ノイ:「わたしじゃ護衛は務まらないから。レイラが綺麗になるしかないかな」

サラー:「…女の子の口説き方は、まぁ、悪くなさそうね…あ」

 

フレデリックは学ばなければならない

サラー:「それで思い出したわ。ラマンさん、追加でお願いしてもいいかしら。彼にお勉強をさせてちょうだい」

ラマン:「ほう? 何を教えておけというんじゃ? まさか女の口説き方でもなかろう」

サラー:「帝国史と公国史とフィネア地方の地理と…あと商売の知識の基本と算学。それから剣術の稽古も」

ラマン:「ずいぶん欲張るのう」

サラー:「アーク相手に10本中1本とれるところまで仕立ててちょうだい」

ラマン:「たった5日でか? いくらわしの護衛たちでも無理というものがある…」

サラー:「ま、運動能力でアークに追いつけっていうのは酷でしょうけど、頭は悪くないみたいだし」

 

カシウスも学ばなければならない

カシウス:「口説き方がうまいからか?」

サラー:「使い方が上手なのよ。口説き方なんか、カシウスも見習ったら?」

カシウス:「俺には真似できないよ」苦笑

サラー:「…」

カシウス:「…」

サラー:「いや、冗談じゃないわよ? あんた、ある程度は勉強しといた方がいいわよマジで」真顔

カシウス:「そ、そういうものか…?」

サラー:「ただでさえ女難の相持ってるんだから…いつかそれで死ぬわよ…」

レイラ:「いきなり襲いかかる最低な人ですからね」

カシウス:「だからあれは誤解だ!」

アーク:「あはは! カシウスまた怒られてる」

 

GM:というわけで、みなさん特にこの村にいる間に買っておきたいものとかありませんか? 5日間の長征になりますが

 

…装備確認中…

 

GM:では出発しますが、北の監視所に到着する前、アイラットの農地を歩いているところでイベントを挟ませていただきます。

 

 

次回に続く