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「Closed Rooms」が発売されました!【クトゥルフ神話TRPGアイデアノート】

 みなさま長らくお待たせいたしました。本日(2017年3月9日)、ついに私の書いたクトゥルフ神話TRPGアイデアノート「Closed Rooms」が発売されました! 

 いつもの「やさしい狂気のはじめ方」シリーズを販売しているねずぷろBOOTHにて、電子媒体で販売されております。みなさまぜひぜひチェックしてみてください。

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 製作中には商品名を「クローズド・ルームス」としていましたが、タイトルが英字の方がかっこいいということで、英語表記で「Closed Rooms」という正式タイトルに決定いたしました。

 しかしこのアイデアノートという形式、あまり見かけないというか、他にない形式と言ったほうが的確でしょう。いったいどういう内容が掲載されているのか、少しでも参考情報が多い方がいいのではないでしょうか?

 そこで本日は「Closed Rooms」の中身を徹底解剖しつつ、どういったニーズに応える一冊なのかをここでまとめて紹介してしまおうと思います。このために用意したのが3つの「"Closed Rooms" is 〜」です。裏話も交えつつ、この本の魅力をお伝え致します。

 

 

"Closed Rooms" is ... シナリオアイデアの本!

 第一の特徴は、やはりタイトルにあります。

 この本には「閉ざされた空間」をデザインするためのアイデアがたくさん掲載されています。ちょっと1ページを覗いてみましょう。

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(背景画像としてwww.myfreetxture.comの画像を利用しています)

 第2部では、これと同じ形でアイデアを整理したものが36種類用意されています。その部屋で利用できる技能の案や、その空間を配置した場合のシナリオ展開案が整理されているのです。これらのアイデアから自分のシナリオイメージに合ったものを選択するだけで、シナリオに「探索ポイント」を配置することができるのです。

 さらに各部屋に用意されたアイコンを使えば、手軽に簡易マップを作成することもできます。カード状に印刷してオフセッションで利用するもよし、画像ファイルとしてオンラインセッションで活用するもよし、活用法はあなた次第です。

 この第2部「36ルームズ」は、次のような悩みに対応することを想定して書かれています。たとえば、「シナリオのイメージはあるけど実際の中身が膨らまない」とか「いつもシナリオ展開がワンパターンになってしまう」といった悩みです。シナリオ制作に不慣れな人にも、また逆に慣れてしまってアイディアに枯渇してしった人にも、役に立つチートシートとして「Closed Rooms」は力を与えてくれます!

 

"Closed Rooms" is ... たくさんシナリオが載ってる本!

 「でもシナリオって作らないし…」「でもクローズドシナリオってどうせ脱出ゲームだし…」そんな方にこそ、この本を手に取っていただきたいのです。

 なんと「Closed Rooms」には完成済みのシナリオが6つも収録されています。「6つのクローズドシナリオ」と聞くと、嫌な予感がするかもしれません。しかし「目覚めたら見知らぬ部屋にいた」という導入のシナリオはありません! シナリオ構成は狂人に連れ去られたものにはじまり、失踪した友人の捜索や雪山での遭難、宇宙ステーションでのSFホラーとバリエーション豊かです。

 これらのシナリオは「密室モノ」が持っている幅広い可能性を示す意図で書かれています。シナリオナンバーが一つ進むたびに複雑になっていくクローズドシナリオの姿を目にすれば、あなたのシナリオ制作意欲もきっと高まるはずです。

 

掲載されているシナリオ一覧

  1. 画家は狂気に落ちて
  2. バグ・パニック
  3. 闇の底からの復讐
  4. 季節外れの雪嵐
  5. 機械屋敷の殺人
  6. 宇宙人類の夜明け

 

"Closed Rooms" is ... シナリオ理論の本!

第1部はシナリオ理論の解説

 この本の最後の特徴は、シナリオ理論です。

 先日、ナラトロジー(物語論)に基づくシナリオ理論の一部を公開しました。

trpg.hatenablog.com

 「Closed Rooms」では、この記事で論じた発想を丁寧に整理し、「クローズドシナリオを設計すること」に含まれる「シナリオ制作の基礎」を抽出しています。シナリオ構造の体系的な説明は、あなたのシナリオに対する理解を深める一助となります。

 

第4部はシナリオ制作の方法

 さらに、この理論に基づいたシナリオ設計法を2種類用意しました。

 一つ目はシンプルなシナリオのための「ランダムメイキング」です。これは、収録された36のギミックアイデアから6つを選んで組み合わせる方法です。この方法では「プレイヤーに何をさせるのか」という点に重きが置かれています。これまでシナリオを作ったことがない人でも手軽に作れるように、ワークシートも用意されています。皆さんも是非「Closed Rooms」でシナリオ制作にチャレンジしてみてください。

 二つ目は高度なシナリオの設計モデル、積層型探索カードモデルを提案しています。これはよりナラトロジー(物語論)の理論に近い設計モデルです。シナリオの展開を4つの層に分け、その中に探索空間の情報を整理したカードを並べます。この方法ならば複雑な構造を持ったシナリオでも、可視的にイベント配列を確認することができます。簡単なシナリオの設計に慣れてしまったら、この方法を試してみてはいかがでしょうか。

 

 

"Closed Rooms" is ... a Great Book!!

 

 つまり「Closed Rooms」はすごい本なのです!!

 

 この一冊を手元におけば、あなたのクトゥルフ神話TRPG生活が充実すること間違いありません。この紹介を読んで、少しでも気になる要素があったなら、是非是非購入してみてください。損はさせませんよ!

 

 というわけで、私の書きました電子同人誌 クトゥルフ神話TRPGアイデアノート「Closed Rooms」 は、 ねずぷろのBOOTH から、1500円で販売中です。みなさまどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

nezupuro.booth.pm