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【クトゥルフ神話TRPGリプレイ】死者のストンプ【Part.1】

Chapter1 Roaring Bar(狂騒の酒場)

4th. Feb. 1921
at the bar "Wonderful World".
in Arkham, Massachusetts.

Scene 1  :  Drink a toast to this "Wonderful World"
(シーン1:この“素晴らしき世界”に乾杯を)

あの忌まわしき禁酒法が施行されてからもう1年以上が経過した。人々は好景気に浮かれきっている。家々のラジオから陽気なジャズミュージックが響き、小洒落たスーツに帽子をかぶった紳士や、今風の露出の多い服を着た若い女たちが街を闊歩する。
そうして彼らは、禁じられた液体を手に入れるために、今日も裏路地のこの店へ足を運ぶ。ジャズと、アルコールが彩る、狂騒の夜を過ごすために…

 

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KP:さて、店の名前ですが、ジョンさん好きに決めていいですよ。

ジョン:「ワンダフルワールド」でいいですか? アームストロングの好きな曲です

KP:おお、名曲ですよね! 了解です

KP:さて、場面は夜。ジョンが経営するジャズ&バー「ワンダフルワールド」にレスターが来店したところから始まります。店内では陽気なジャズミュージックと密造酒・密輸入酒を求めてたくさんの客で混み合っています。混雑した店内で、レスターが座れそうなのはカウンター席だけです。

レスター:「お、カウンターが空いてら、前に飲んだやつは泡吹きながら天使様に連れられてったか? ジョン」と言いつつ席に腰掛ける

ジョン:「いえ、今まであなたのシートを温めていたお客様は、あちらで商談中ですよ」と奥にアゴをクイッと

レスター:「ということは、あの天にぶち上げられる酒は飲めてないわけか。勿体無いやつだな。あ、俺にはカクテルじゃなくて元の酒のままくれよ。あんなのをしょっちゅう飲まされちゃ、昼間もろくに仕事できなくなっちまう」

ジョン:「前のバーテンが逃げ出したおかげで、新しい子が入りましてね。美味しいカクテルも作れますよ…わたしよりは、ね」

KP:なんて会話をしていると、一人の見知った客が、なんだか苛立った様子で現れ、レスターの隣の席を一つ開けて、同じくカウンター席に座ります

ピート・マヌスコ:「ミスター・テイラー(ジョン)、今日はとびきり強いやつを一つくれよ」あなたたちが二人ともお世話になっている会計士ですね #

描写終了のマーク

僕のセッションでは、KPが風景描写を終えたことを伝えるために、#という記号を利用しています。このように、描写が終了したことを明示する記号があると、プレイヤーたちは行動を起こすタイミングを把握しやすいため、セッションはスムーズになります。

ジョン:「いらっしゃい、ピート。今日はどうかしましたか? ずいぶんと荒れてますが」

レスター:「おぅ? ピートの旦那が強烈なやつをご所望だぜ。これは天にも昇る味ってのを体験してもらうしかないんじゃないか?」まぁ昇ってもらったら困るけど

ピート:「ああまったく嫌な話だ。でも誰にも話せない。あんたらのあの面白い帳簿のことをペラペラ喋るような奴じゃないってとこを見せておかないとね」頭を抱えながらそう応じますね

レスター:「おいおい、俺の帳簿がどう面白いってんだよ。俺はただ車で人を運びながら、トークで人を楽しませてるだけだぜ? それを面白いだなんて酷いなぁ、旦那は」

ピート:「おっとそうだな、これは失礼。私が仕上げているんだ、お二人とも綺麗な帳簿に違いはないさ」

ジョン:信用で内容を聞き出せたりしませんか?

KP:まだオープニングですから、特に情報を出す予定はありませんね。ですが、せっかくなので心理学を振ります。

KP:シークレットダイス

KP:では、ジョンはピートが腕時計を何度か見て気にしているのを見逃しません。おそらく誰かと待ち合わせをしているのでしょう。

ジョン:「おや、腕時計ですか。やはり良い趣味をお持ちだ」

ピート:「時間に従う勤勉さが紳士の証と言います。…ふっ、同じ数字でも、私が使う奴とはずいぶん勝手が違っているものですよ。狂いがないんだからね」肩をすくめてみせます

ジョン:「どなたかお待ちなら、席を空けておきましょうか?」

ピート:「さすがはミスター・テイラー。客の都合はお見通しですか。では、このミスター・ブラックウッドとの間の席を一つ。ただ、彼が来る頃にはミスター・ブラックウッドは席を外したほうがいいかもしれませんがね」そう言って意味ありげにレスターに笑いかけます

レスター:あー、あれだ、さっきの地図に載ってた俺のライバルの運送会社で、その実態はギャングってやつ

KP:ラッキー・クローバー運送会社(社長はダニー・オバニオン)ですね

ジョン:「どうします? こちらで店員になりすまして、耳でも済ませておきますか?」

レスター:「そうだな、どうやら給料(情報)の払いはよさそうだ」

ピート:「まあご心配には及びませんよ。待ち合わせは、まだたんと15分はあります。面倒の前に、ひとつ乾杯でもしておきませんか?」

ジョン:では、適当にええ感じのお酒が出たということで

KP:ではお酒を受け取って

ピート:「では、アーカムの夜の狂騒と、『素晴らしい世界(wonderful world)』に」杯を軽く掲げ、二人に目配せします

レスター:「乾杯」グラスを掲げる

ジョン:「乾杯」口だけですが

KP:ここで杯を傾けなかったジョンさん、目星でダイスロールをお願いします

ジョン:1d100<=25

Cthulhu:(1D100<=25)→50→失敗

KP:では、ジョンはこの幸福な夜に、あたりへの警戒を怠ります

レスター:「・・・ああ、やっぱり酒はいい。それに、新入り君はジョンと違ってパンチがない優しい味だから、一杯くらいなら明日には消えそうだ」

KP:カチリ

KP:レスターがそうこぼしたとき、隣の席で金属の音が聞こえます

レスター:「あん?」反射的に懐に手を突っ込む…って利き手は酒で塞がってるわ

KP:さすがは勘がいい…そう、銃の撃鉄を引く音。 お二人はとっさにそちらに目を向けますよね?

ジョン:目を向けます

レスター:もちろん向ける

KP:では、二人が目にするのは、次のような光景です

KP:陽気なジャズミュージックの中、乾いた銃声がひとつ響きます。

KP:先ほどまで談笑していた男の頭から生ぬるい何かが噴出し、レスターの頬にピシャリとかかります。

KP:それが他ならぬ血だと認識するかしないか、瞬く間に、あなたたちのよき友人、ピート・マヌスコはカウンターにドサリと上体を傾けます

 

 

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