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【クトゥルフ神話TRPGリプレイ】小島に潜む巨悪【Part.10】

【前回のあらすじ】

花子は死んだ。突然の愛牛の喪失にSAN値をすり減らす郁三。不定形の巨大な生物に襲撃された社会運動組織本部から森田とリンファを救出した二人は、情報を共有してこの島の謎を解き明かす。

 

郁三「森田さん、はっきり言って、バウマンさんは何者なんですか?」

森田「なぜそのようなことを?」

川越「いえ、それが、こんなものを偶然拾いまして…」

森田「それは? 英語…バウマンの日記ですか」

川越「はい。でも僕たちは英語が読めないもので…お二人は読めたりしませんか?」

森田「もちろん英語なら。リンファ、ちょっと読んでみてあげてくれ」

郁三「いえ、そう言わず。この島にとって重要なものです。差し上げますよ」

郁三「…これで僕たちが責められることはありませんね。この二人が盗んだことにできる」

川越「ゲッスいなぁ!」

 

協力関係の構築

KP「宿にたどり着いたところで概ね3時くらいですかね。魔導書も森田に渡しますか?」

郁三「もちろん。彼なら読めますよね?」

KP「はい。彼は頷きながら魔導書を読み進めていきますよ。3時間ほどかけて二人が読み終えたところで処理を始めましょう」

森田「なるほど。見えてきました。お二人には感謝しなければ…」

川越「5つの祠があって、その中心にアニトが眠っている。その辺りのことはわかるのですが、それでどうしたらいいんでしょうか?」

森田「要になるのは…(ポケットをさぐる)これです」

KP「そう言って森田が示したのは、五芒星の印が刻まれた石です」

郁三「・・・やはり。そう思って、わたしも一つ確保しておきました(キリッ」

川越「お前ただ拾っただけだろw」

森田「おそらくわたしなら、この紋章を祠のあった位置に備えてもう一度封印を再構成するという、ここに書かれてある儀式ができると思います」

川越「えっ? 森田さんって何者なんです?」

森田「わたしはまあ、古い伝承の探求者といいますか、もう少しミステリアスに言えば、魔術師みたいなものですよ。この島がどうにもひっかかりまして、社会運動組織を組織することで島内に監視ネットワークを作って、この祠の封印の保護を試みていたんです。しかし、相手は人間ではなかったようですね・・・」

郁三「ほう…では、5つ目の祠の位置も、当然…」

森田「そうそう、5つの祠とおっしゃっていましたが、それはどういう…?」

郁三「地図を見てください。もしもこの位置に祠があれば、ここに島を覆う五芒星が描かれることになる…あなたなら、この意味がお分かりになるはずだ…」

川越「それ解き明かしたの俺だから!! めっちゃカッコつけてるけどカッコ悪いから!!」

森田「なるほど…では、これからやることは2つあります。まず、一つでも多くの石を祠の位置に戻して、そこで封印を再構成します。でも、これで実現するのは相手を遅らせることだけです。魔術の石は5つも手元にはありませんからね。」

川越「あっ、これ魔術師の家の乾き目のせいで拾えてないやつや…」

森田「そこで二つ目の作戦です。おそらくアニトの洞窟に向かったと思われるバウマンの行動を阻止します。儀式は大変に精神力が必要な仕事です。いくらバウマンでも、横から飛び蹴りを入れられたら儀式の継続は困難でしょう」

川越「わかりました。では、私たちも協力しましょう。人手は大いに越したことはない…ですよね?」

森田「はい。ありがとうございます」

 

 

儀式の阻止へ

KP「今手元にある石は3つですね。森田が1つ、リンファが1つ。郁三さんが見つけたのが1つ。1つ奉納するたびに儀式の時間が延長され、妨害効果が乗数的に高まります」

川越「問題は、どこの祠に奉納するかってところか」

郁三「北側の3カ所でいいんじゃないですか?」

川越「だろうね。海まで出て行けばもう一個見つかるかもしれないけど、正直嵐の中を船で進んでも、絶対に深きものどもが襲撃してくるからあまり行きたくない」

KP「では、呪術師の家の近くの祠と、北端の祠と、昨晩破壊された祠でいいですかね?」

川越「それしかないね」

 

KP「では、車で移動して、順次奉納の儀式を進めていったことにしましょう」

川越「あんがいサクサクね」

KP「時間経過だけが重要なイベントで、他に障壁はありませんからね。というわけで、午後の10時を回っていますよ」

郁三「問題は、社会運動組織が囲っていた祠ですね。あそこの石がまだ残ってるなら、今から行って拾って再構築したいところだけど・・・」

川越「いや、たぶんね、全部破壊しないと儀式を実行できなかったってことは、3つでもかなり力があると思うよ。だからあとはバウマンを殴ってしまいたい」

郁三「またショゴスに会ったらどうします?」

川越「…それなんだよなぁ」

森田「あの化け物の力も、封印の数に応じて弱まると思います」と補足を

川越「全開放状態であの遅さならいけるかもね」

郁三「リンファちゃんが時間稼ぎするくらいならわけないか…」

KP「決まりましたね」

川越「よし、じゃあアニトの洞窟に向かって山を登りましょう」

KP「細い山道を車で走れば、車体もガタガタと揺れることでしょう…その向かう先は幸福な結末か、はたまた地獄か」

 

 

Part.11へつづく

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