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【クトゥルフ神話TRPGリプレイ】肝試しのあと【part.11】

【前回のあらすじ】

『夢蛭』。二人が遭遇した、得体の知れない怪異は、かつてそう呼ばれていた。

この怪異に憑かれた人間は、知性を吸われていき、やがて気が狂れて死に至る。

かつてこれに立ち向かったという山守神社は、信頼に足る相手なのだろうか?

 

 

法務家の舌先三寸

KP「では、警察署に行きましょうか。何を要求するんでしたっけ?」

佐々木「ああ、17年前の製材所事件について、今になって起こった民事の賠償請求訴訟について、必要な関係情報の調査に来たんですよ。」

KP「…はい?」

 

佐々木「民事の請求権は20年程度はもちますからね。こちらで被害者の方から相談を受けまして、いま訴訟に向けての書類の整理中です。関わらずに済むならそれに越したことはなかったのですが、訴訟に必要になりそうなので、事件の警察側の現場検証の記録を参照に来たんです。」

KP「…(やばい、リアル法律技能が足りない!!)そんな理由で、事件の記録って見せてもらえるんですかね?」

佐々木「いや、これは見せてくれないとダメでしょう。こっちは弁護士ですよ?正規の手続きを踏んで、この作業の遅れによって生じた損害を、窓口の方個人に対して請求しても構わないんです。」

KP「くっ…弁護士うざいな…では、〈信用〉でロールしましょうか。」

〈信用〉ロール成功

KP「いいでしょう、見せてあげますよ。何を知りたいんですか?」

佐々木「被害者遺族の住所と、担当刑事ですね。」

KP「では、それらの情報を得たことにしましょう。」

佐々木「当時の担当刑事さんに会いたいのですが。」

KP「お、それを警察の方に尋ねますか?」

佐々木「ええ。」

KP「では、次のように答えられますね。」

警察「当時の担当刑事は…ああ、尾形さんですね。尾形さんは、ずいぶん前に早期退職なされて、いまはもう勤務なさっていませんよ。被害者遺族の方で連絡を取っている方もいるかもしれません。」

伏原「お?ここにも設定のある人間が用意されていましたね。」

佐々木「じゃあアタリってことかな?」

 KP「でも、まあ、この時間からアポを取るのは難しいでしょうね。人に会うのは全て明日以降、ということになります。本を読むことは可能ですが。」

佐々木「では、明日お伺いする旨、被害者遺族のうちの一人に連絡を入れておきます。もちろん、訴訟手続き関係のことで、ご相談があると偽って。」

KP「ええ、わかりました。それならいいでしょう。」

 

 

謎と不信。調査は続く

KP「さて、それでは、夜になってきますね。さすがに、皆さんお帰りになる時間ではありませんか?」

伏原「あ、そうだ、結局、斎藤くんのことを忘れてました。電話してみます。」

KP「お、気にしてくれるんですね。」

斎藤「あ、もしもし、伏原さん?写真見ましたか?」

伏原「あ、送ってもらったやつはまだ見てないんだよね。それより、いまどこにいる?」

斎藤「なんだ、まだ見てないのか。早くチェックしてくださいね。明日も撮りに行きますから。えっと、今はですね、東京に戻ってきてるところです。運転中ですけど、スピーカーで通話してます。」

伏原「斎藤くんさぁ、なんか、体に変なとことか出てない?妙に集中できなかったり、体が痛んだり。」

斎藤「え?それ、なんか取り憑かれてないかってことですか?もう、伏原さんはほんと怖がりだなぁ。何もないですよ。ピンピンしてます。それより、伏原さんはどうなんですか?あのとき、金縛りに2回もあってたじゃないですか。」

伏原「ああ、ちょっと体が重いというか、ちょっと変な感じがするんだよね。まぁ斎藤くんに何もおきてないならいいや。」
斎藤「そうなんですか。まぁ考えすぎですって。それじゃ、写真チェックしといてくださいねー。」

KP「通話が切れますね。」

伏原「ダメだ。斎藤くんを信用できない。」

KP「なんでですか?」

伏原「彼だけ金縛りにもあってないし、何かの症状に見舞われている様子もない。」

KP「心霊写真に気づけなかったのは?」

伏原「気づけなかったのか、気づかないふりをしたのか、わかったもんじゃありません。あの祝詞(のりと)も怪しいもんです。」

KP「なるほどね。なんにせよ、今日の外での探索は終了でしょうね。これで、日曜日まで終わりました。明日は月曜日です。」

伏原「僕はオフなんでいいですけど、佐々木さん、仕事どうするんですか?」

佐々木「うーん、これは休まないといけないけど…望美ちゃんにお願いして、緊急の用事以外うまく受け流してもらおうかな。」

KP「仕事に深刻な影響が出たと判断したら、収入ダイスから減点しますからね。」

佐々木「厳しいなぁ。まあ、1日くらいならどうとでもなるでしょう。土日が空いてたってことは、いま切羽詰まってる案件はないってことでしょうし。」

KP「了解です。では、明日もお二人とも行動ということで。」

伏原「その前に、家に帰って、斎藤くんの送ってくれた写真のチェックをしないといけないんですけど、僕じゃあ結局何も見つけられないし、これは望美ちゃんの仕事ですね。」

KP「そうなりますね。では、お二人は今夜、何をやりますか?」

伏原「そうだ、あの、『夢蛭』の情報を得たら、僕もそれについての書籍を図書館で探してみていいですか?持ち帰って、読んでみることにします。」

KP「『夢蛭』について、でいいですか?」

伏原「うーん…あ、そうだ、枯れ木!新聞写真の枯れ木、ありましたよね?」

KP「ええ、ありましたね。」

伏原「あれについて調べますよ。『夢蛭』と『枯れ木』。これなら、何か追加情報が出るかもしれないし、あの『枯れ木』が『夢蛭』の仕業なのかも判断がつく。」

佐々木「つまり、どういうことですか?」

伏原「ひょっとしたら、怪異が二種類いるかもしれないんです。だって、『夢蛭』は人間に取り憑くという話が報告されていますけど、『蛭』の実態が『枯れ木』だとは報告されていないじゃないですか。それに、『現の世界に実態を持たない』のに、姿が写真におさめられているのも気になります。」

佐々木「なるほど。」

KP「さすが、慣れたプレイヤーの判断は違いますね。佐々木さんが足で稼いで、伏原さんがブレーンポジションですか。」

伏原「今回は戦闘がありませんし、佐々木さんが交渉技能持ちですからね。」

KP「では、その主題で〈図書館〉ロールと行きましょうか。」

〈図書館〉ロール成功

KP「なるほど。それでは、あなたも一冊の本を手に入れますね。『にっぽん怪異・妖怪奇譚集』です。」

伏原「では、それを借りて、一旦家に帰ります。」

KP「佐々木さんは?」

佐々木「だいぶ色々なことがわかってきたことですし、望美ちゃんと一緒にホテルに…」

KP「特にやることもないようなので、望美ちゃんは先に帰りますね。」

佐々木「あーっ、望美ちゃん、待ってー!」

KP「声は虚しく響きます。」

伏原「でも、枯れ木が写ったり写らなかったりしていた件については、伝えておかないと、もし写っていても、異常だと理解してくれないかもしれませんよ。」

佐々木「あ!確かに!それは伝えておいたってことでいいですか?」

KP「そのくらいならいいでしょう。でも、佐々木さん、家に帰ってから暇ですよ?」

佐々木「しかし、調べることがないんだよなぁ。」

KP「では、素直に寝てみてはどうですか?腕も腫れ上がっちゃったことですし。」

佐々木「では、そうしましょうかね。ちょっと明日の休業へ向けての作業をして、眠ることにします。」

 

 

Part.12につづく

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