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【クトゥルフ神話TRPGリプレイ】肝試しのあと【part.21】

【前回のあらすじ】

東願慈が執り行った、夢蛭祓の儀。東は、佐々木の耐え難い痛みを代償に、その体から夢蛭を取り払うことに成功する。

残されたのは伏原と斎藤の体に取り付いた夢蛭だけだ!

 

 

つかの間の休息

KP「疲れ切った様子の東さんは、一礼するとその場をあとにします。」

伏原「では、僕は斎藤の部屋に戻りましょうかね。」

望美「わたしは、先生が心配なので、ここで一緒に寝ていますね。わたしもなんだか疲れてしまいました。」

 

佐々木「望美ちゃんやっぱりいい子!」

伏原「ツンデレでしたね。佐々木さんが寝てる間だけめっちゃ優しいじゃないですか。」

KP「そうでもないと、こんなセクハラおじさんのとこで働いてませんって。それなりの信頼関係があるんでしょう。恋愛関係じゃなさそうですが。」

佐々木「いやぁ、おじさん嬉しいよ〜。」

KP「ちなみに、意識を失いますが、1、2時間ほどしたら霊体のまま目が覚めますので、8時間くらいは寝顔見放題ですよ。」

佐々木「やったぜ!」

伏原「2次元を超えた、ビジュアルイメージすら存在しないキャラクターへの、この異常な愛情は一体なんなのだろうか…。」

 

KP「さて、伏原さんはどうしますか?」

伏原「もうやることはないので、眠って体力を確保します。といっても、POWは1しか減ってませんが。」

KP「そうですね、1くらいなら、眠るだけで回復できます。望美ちゃんも休息して、2だけ回復することができました。」

伏原「望美ちゃんのPOWの現在値はいくつですか?」

KP「10ですね。次は4か5、差し出してくれるでしょう。」

伏原「あとは、佐々木さんの精神力がどこまで回復するか…佐々木さん、現在値は幾つですか?」

佐々木「8ダメージで、5ですね。」

伏原「キーパー、彼の回復量は?」

KP「1D3を振ってください。」

休息によるPOW回復→3

佐々木「3がでましたよ!」

伏原「これなら8ありますね。4を投じられると思えば、合計で9もプラスです。これならまず失敗することはないでしょう。」

佐々木「おい、俺のとき1しかくれなかったやつがよく言うよ。」

伏原「でも成功したでしょ?」

佐々木「それは結果論ってやつだろ。」

KP「では、特に行動がなければ、翌日の夕方まで飛ばしますが。」

伏原佐々木いいですよ。

 

 

夢蛭祓の儀、ふたたび

KP「では、同様に、INT×5でロールをお願いします。」

INT×5ロール成功

INT×5ロール成功

KP「二人とも、さっきとは反対の呪文を習得します。佐々木さんが『悪霊退散』、伏原さんが『さまよう魂』です。」

伏原「呪文に対して、〈クトゥルフ神話〉技能って振れますか?」

KP「いいですよ。どうせ成功しないでしょうし。」

〈クトゥルフ神話〉ロール成功

伏原「成功しました。」

KP「なぜ?なぜ12%が二回も成功するんだ?」

伏原「ダイス神の思し召しです。」

KP「では、あなたは神主の言葉に含まれるたった一つの嘘を見抜きますね。神主は、ただ、悪用されたくないから、『体から遠くに離れるな』と言っているだけですね。いくらでも離れて大丈夫そうです。」

伏原「お!それ、結構使える呪文じゃないですか?ばれないで探索できるってことですよね?」

KP「ただし、物には触れられませんし、POWが20以上ある異常な存在には、簡単に見つかってしまいますから、注意が必要です。」

伏原「了解です。今度から使っていきましょう。」

 

KP「では、夢蛭祓の儀、二回目です。」

KP「東さんは前回と同じ口上を述べると、幣を振るってあなたの霊体を取り出します。ふわり、とあなたの意識が体から抜け出し、中空に漂います。ここで、幽体から自分の体を見た伏原さん、SANチェックをお願いします。」

SANチェック成功 減少値 1

伏原「淡々といきますね。」

KP「伏原さんは、東さんと目があいます。東さんは佐々木さんのときと同様に、伏原さんの方を手で示して、後ろの二人に呪文の詠唱を求め、自らも幣を振るって詠唱を始めます。」

佐々木「詠唱しますよ。」

KP「では、ここで、佐々木さんの投入POWを教えて下さい。なお、望美ちゃんは4投入します。」

佐々木「当然、4差し出しますよ。」

伏原「ありがとうございます!」

佐々木「わたしは人道主義者だからね。」

KP「では、伏原さんは体の中で、何かが蠢くのを感じることでしょう。それは伏原さんが一度感じたことのある、おぞましい蠢きです。呪文の詠唱が進むほど、その動きは激しくなり、やがてのたうつように激しく動き始めます。」

伏原「よく考えたら、体の中心で、巨大な触手がのたうつって、そうとう気持ち悪いだろうね。吐きそう。」

佐々木「考えちゃいけない!」

KP「そして佐々木さんのときと同じように、東さんが右手を構え、あなたに向かって突き出します。ここで運命のダイスロール、成功率は、70%。お願いします。」

 

POW対抗ロール成功

 

伏原「やったぜ。」

KP「おめでとうございます。では、東さんが腕を捻ると、右腕をさっと引き抜きます。その瞬間、伏原さんを耐え難い痛みが襲います。2D6をどうぞ。」

POWダメージロール→3点

伏原「さすが私だ。」

KP「では、伏原さんは意識を失うことはありません。痛みに耐え、東さんが右手をゆっくりと開くところまで、見届けることができます。」

伏原「終わった…。」

佐々木「終わりましたね。」

KP「お疲れさまでした。セッション終了です、と言いたいところですが。」

伏原佐々木「…?」

 

KP「…斎藤くん、放置でいいんですか?」

伏原佐々木「あ゛。」

 

 

一難去ってまた斎藤

伏原「正直もうどうでもいいんですけど。」

佐々木「この開放感の中で、斎藤のことなんて考えられない。」

KP「では、このまま放置して終わりますか?」

伏原「でもまぁ、恨みを買ってもなぁ。予定通り、参拝に連れてってあげますか。」

佐々木「そうしますか。」

KP「では、最後の位牌山、行きましょうか。」

伏原「もう一度取り憑かれることだけはありませんように!」

 

KP「かれこれまる2日以上、縛られ続けて憔悴した斎藤くんを車に乗せて、佐々木さんの運転で、山上神社に向かう、と。もう右手も使えますからね。」

佐々木「いやーいいね、何もないというのは実にいい。」

伏原「念のために、鏡で周りの様子を伺っておきます。確か鏡には写って見えるんでしたよね?斎藤くんも、カメラで確認させておきます。ロープは少し緩めて、両手が使えるくらいの幅を間にもたせますので。」

KP「了解です。では、〈幸運〉ロールをお願いします。」

〈幸運〉ロール成功

〈幸運〉ロール成功

〈幸運〉ロール成功

KP「まず、山上神社までは、何事もなく進みましたね。斎藤くんは言われた通り、すでになくなってしまっている神社に、参拝して、車に戻ってきます。では、帰路の〈幸運〉ロールといきましょうか。」

伏原「これで成功すれば、もう安心ですね。」

〈幸運〉ロール成功

〈幸運〉ロール成功

〈幸運〉ロール失敗 ファンブル

伏原「斎藤!何やってくれてんだ!」

KP「では…最後のひと盛り上がりといきましょうか。」


The Carol of the Old Ones 旧支配者のキャロル - YouTube

KP「あなたたちが鏡を警戒しながら車を走らせていると、突然、後部座席の斎藤くんが『うわぁっ!』と声をあげます。」

伏原「助手席から振り返ります。」

KP「伏原さんが振り返ると、斎藤くんが持っていたカメラを放り投げ、足元に落とします。その拍子に、カメラレンズがガシャリと砕けます。途端に、蓋を失ったように、ひどい腐敗臭が辺りに立ち込めます。あなたはすぐに気づくでしょう。この匂いは、カメラから立ち込めている、と。それにあなたが気づいたそのとき、あなたの見慣れているあのレンズの大きな一眼レフカメラから、黒く、ぬらぬらとした粘膜質の触手がぬっと姿を現します。」

伏原「カメラを拾い上げます!佐々木さん、窓を開けて!」

KP「あなたは助手席にいますから、後部座席に対して行動可能になるまで1ラウンドが必要です。」

伏原「やばい!」

KP「あなたがカメラを拾い上げようと身を起こしたところで、触手が勢いよく、斎藤くんめがけて伸びていきます。斎藤くんは狭い車内で、これを躱すことができません。触手は斎藤くんの足に絡みつきます。ここで伏原さんの行動です。」

伏原「カメラを拾い上げて、窓の外に投げ捨てます!」

KP「その程度なら、〈投擲〉ロールは必要ありません。伏原さんがカメラを掴んで窓の外に放り投げると、カメラは落下し、車の後方に転がります。しかし、触手は伸びて、斎藤くんの足を離していません。斎藤くんの体が浮かび上がり、窓に吸い寄せられていきます。斎藤くんはもがくようにあなたに手を伸ばしますね。」

伏原「斎藤くんの体を掴んで、押さえつけます。」

KP「では、STR対抗ロールです。二人分あるので、成功率は65%!」

STR対抗ロール成功

KP「あなたが助手席から後部座席に飛び込むように、斎藤くんを押さえつけると、触手は斎藤くんを引き上げきれず、足を離れて窓から抜けていきます。佐々木さん。」

佐々木「はい?」

KP「あなたがサイドミラーで確認すると、その触手は、ふわりと姿を消します。まるでそこには、初めから何もいなかったかのように。」

伏原「気にするな!急いで帰ろう!」

 

 

Part.22へつづく

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