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【クトゥルフ神話TRPGリプレイ】肝試しのあと【part.04】

【前回のあらすじ】

製材所の奥に残された廃屋の一番奥の部屋には、なぜか仏壇だけが残されていた。

しかも仏壇には3つの位牌が置かれている。いったいこの位牌が意味することとは…?

 

 

幕間のシナリオ解説

シーンを続ける前に、このシナリオをプレイする予定のある方向けの情報を少し。

先ほどの幸運ロール。実は、成功すれば佐々木さんには仏壇が見えないという事態が発生するところでした。今回は佐々木さんにも仏壇が見えています。実は、この幸運ロールで、シナリオの難易度が大きく変化します。今回は、幸運ロールの失敗で、難しいルートに入ってしまったので、初心者のためにアシストキャラクターを導入して、簡単なルートに修正していきます。肝試しに参加しない探索者がいてもいい今回のシナリオ。このシーンが、探索者たちそれぞれの、以降の展開を分かつのです。

 

 

金縛りが襲う

伏原「仏壇ですか。」

佐々木「仏壇だね。」

KP「二人とも冷静ですね。どう考えても異常ですよ?」

伏原「ちょっと物を投げてみて、様子を見てみていいですか?」

KP「仏壇の上に落ちますよ。」

伏原「ちょっと近づいてみます。」

KP「ほう、近づきますか。勇気がありますね。」

 

キーパーズノート

プレイヤーの動きを制御するのは、極めて難しいことです。

たとえば、この場面。仏壇がこの場にそぐわない、異様で、危険な物だとプレイヤーたちに理解させ、この場を去らせなければなりませんでした。しかし、異形の神が登場することを予期していたプレイヤーにとって、仏壇はそう恐ろしい物ではありません。どうにかして、プレイヤーたちが死なない範囲で、危険を察知させることが、キーパーには必要になります。しかも、その現象がストーリー全体と矛盾しないようにしなければなりません。キーパーは常に、シナリオ資料全体とのつじつま合わせを意識した、アドリブを繰り出す必要があるのです。

 

伏原「これ、なんなんだろうね。」

KP「と、あなたが近づこうとしたとき、あなたの全身が硬直します。仏壇まで2歩ほどの距離ですね。」

佐々木「おい、どうした!」

斎藤「伏原さん!悪ふざけがすぎますって!」

伏原「声は出せますか?」

KP「ええ、出せますよ。」

伏原「動けない…!」

佐々木「おい、ほんと冗談はよせって!」肩を揺すります。

KP「佐々木さんが肩を揺すると、伏原さんの体の自由が戻ります。ただし、仏壇から遠ざかることしかできません。」

伏原「いま、ほんとに全身が動かなかったんだよ!」

KP「と、通常起こり得ない現象を体験した伏原さん、ここでSANチェックです(1/1D3)。」

伏原「ゴリゴリ削れていくー(泣)」

SANチェック成功 減少値 1

佐々木「そんな冗談やめろって、ほら、近づいてみてもなんともないだろ。」と言って近づきます。

KP「いいですね。もちろん、佐々木さんも途端に全身が固まってしまいます。」

佐々木「あ!え!?動けない!?」

伏原「ほら!そうでしょ!佐々木さん!」肩を引っ張って引き戻します。

KP「引き戻せますね。佐々木さんも、SANチェックです。」

SANチェック成功 減少値 1

伏原「斎藤君を強く押して、仏壇にぶつけます。」

KP「ほう。では、あなたが斎藤君を強く押そうと手を伸ばした瞬間、あなたの体が固まるでしょうね。」

伏原「え!こっちですか!?」

KP「ええ、そうです、あなたの体が固まります。」

斎藤「伏原さん、佐々木さん、そんな、怖がらせないでくださいよ…冗談ですよね?そうですよね?」斎藤さんは随分怯えています。

伏原「ごめん、また、体が…。」

佐々木「おい!どうなってんだよ!」伏原を揺り動かします。

KP「伏原さん、再びSANチェックをお願いします。」

SANチェック成功 減少値 1

伏原「うー、SAN値が減っていく…。」

KP「肝試しなんかにくるからです。お目当て通りじゃないですか。」

伏原「でも収穫がありあましたね。私が近づいても、佐々木さんが近づいても、反応が起こるということは、この力が全員に働いているということ。そして近づかなくても、誰かを近づかせようとしただけで反応が起こるということは、もしかしたら、仏壇の近くに力があるわけではないかもしれないということ。」

佐々木「そうやって情報を得ればいいわけね。では、私は写真を撮りましょう。」

KP「あ、これは斎藤さんも恐る恐る写真に撮ろうとしますね。お二人のカメラのフラッシュが瞬きます。…その強い光が、仏壇を照らした瞬間、仏壇の姿が一瞬消え、何か空間の歪みのようなものだけが見え、フラッシュが消えると同時に、仏壇の姿が戻ります。」

伏原「えぇっ…。」

KP「もちろん、この様子を三人は目撃してしまいます。SANチェックです。」

SANチェック成功 減少なし

SANチェック成功 減少なし

SANチェック失敗 減少値 1

KP「斎藤さんがかなりショックを受けていますね。伏原さんも、すでに合計で3消失しているので、動揺を隠せないレベルです。」

伏原「お、おい!これ、本格的にやばいんじゃないか!?か、帰ったほうが、いいんじゃないの!?」

斎藤「そうしましょうよ!ね!?佐々木さん!」

佐々木「帰りましょう!」

KP「では、3人はどたどたと、恐怖から尻尾を巻いて逃げ出していきます。何事もなく、車の下までたどり着きますが、そこで、斎藤君は次のように提案します。」

斎藤「罰当たりかもしれないから、この山の上にある神社にお参りしておきましょう。」

佐々木「神社があるのか!それならそうしておこう。」

伏原「…お参りしておきましょう。」

 

 

神社への参拝

KP「あなたたちは、吸い寄せられるように、神社へ赴きますね。車ですぐの距離です。」

伏原「佐々木さん、一つだけ覚えておいてください。ひょっとしたら、斎藤君は私たちを罠にはめているのかもしれません。」

佐々木「いや、そんなことはないだろう。」

伏原「まだ仮説です。ここから彼に心理学を振っていきます。」

KP「相変わらずの対人不信である。」

伏原「そうさせたのは誰ですか!?」

 

KP「神社は、少し長めの階段の先に、鳥居が見えていますね。しかし、少し古びてしまっています。石段を登ると、随分と古ぼけてしまってこそいますが、本殿が残っているのが見えてきます。」

佐々木「お参りしましょう。」

KP「斎藤君も、手を合わせると、祝詞(のりと)を述べ始めますね。」

伏原「祝詞?」

KP「ええ、神社に参拝した時の最も正式な方法で、特定の文言を述べるものです。」

伏原「では、真似して言ってみることにしましょう。ええと、イア、イア、チャウグナー・フォーン、でしたっけ?」

KP「絶対違うからね!?それ、狂信者が神を讃えるときの言葉ですから!」

伏原「えっと、ンガァ・クトゥン・ユフでしたかね。」

KP「それも『もったべ』のアカンやつ!」

KP「祝詞というのは、だいたい次のようなものです。」

 

祝詞

掛けまくもかしこき ◯◯神社の大前をおろがみ奉りて、かしこみかしこみももうさく、大前の広き厚き御恵を…云々

 

佐々木「それって本物ですか?」

KP「ええ、本当にあるらしいですよ。はじめ『シュクシ』って誤読してましたけど、『ノリト』って言うらしいです。神道の正式な手順です。」

伏原「なんだ、斎藤君が本性を現したのかと思ったのに。」

KP「伏原の目には世界が狂信者まみれに見えているのか…」

 

 

Part.05へつづく

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