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TRPGをやりたい!

TRPGのトビラをひらこう!

次元超越的存在に関する覚書

「五次元少女」という小説を書き進めていたのですが、やっぱり設定が甘い!ということで、設定を再考しておりました。

 

しかし、いい加減、テキストベースでなければ考察が進められない領域に踏み込みつつあるので、ちょっとメモがてら、ここに書いておこうかと思います。

 

これまでに考えていたことを整理するところから始めましょう。

 

メニュー

1.次元的超越について

2.時間が進む・可能性がある

3.物語として読める

 

 

 

1.次元的超越について

次元的超越については、実は、別ブログでまとめたことがあります。

 

わかりやすい比喩で言えば、CTスキャンの画像を一枚だけ持ってきて、人間の姿と呼んでしまうのが、平面人の宿命、という話でした。

 

実際には、人間の姿は複数の断面画像を連ねなければ把握することができませんよね?

これと同じことが、高次元人についても言えるわけです。

 

つまり、今、私たちの世界で、目の前に存在している高次元人の姿は、CTスキャンの一枚にすぎません。実際には、そういう姿をたくさん連ねて、全体像を把握しなければなりません。

 

実はこれって、多くの人間が普段からやっている認識方法です。

つまり、人の個性を把握するというプロセスは、複数の断面を連ねて、全体像を把握しようとする活動に他なりません。

 

そう、肉体が4次元にとどまっていても、そのアイデンティティは5次元に渡っているんです。あくまで瞬間瞬間の行動にすぎない私たちの動きは、時間軸方向に運動するCTスキャンによる断面図みたいなものなんです。

 

でも、わたしたちは5次元人じゃありません。

なぜなのでしょうか?

 

 

2.時間が進む・可能性がある

実は、5次元人にとっては、過去や未来という「(CTスキャンの)位置」は、頭とつま先くらいの位置の違いにすぎません。ちょっと手を伸ばせば、過去の痒いところに手が届きますし、体の柔らかさはどのくらい未来方向に手が伸ばせるかによって測られることになるわけです。

 

わたしたちは、とてもそんな感覚で時空間を把握することができません。

過去の痒い所に手が届くなら、どんな黒歴史も削除できるでしょうし、失敗や後悔といった現象も、思い出やノスタルジィなどという感情も、失われてしまうでしょう。

だからこそ、わたしたちは4次元人なわけです。

 

では、5次元人にとって、世界はどんなものなのでしょう?

5次元人が「死ぬ」のは、どんなときなのでしょう?

5次元人にとって「後悔」ってなんなのでしょう?

5次元人の「思い出」って、どんな形で現れるのでしょう?

 

そこで、時間軸に変わる新しい概念を登場させる必要があります。

 

私が思いついたのは、「可能性」という軸です。

 

パラレル・ワールドという言い方が流通していますが、もしも、時間軸が複数存在していたとしたら、5次元人にだって不自由が生じます。

つまり、わたしたちが過去や未来に手が届かないように、5次元人は他の可能性に手を届かせることができないのです。

 

もちろん、わたしたちが一定の時間幅にわたって「生きる」ことができる以上、5次元人も一定の可能性の幅にわたって「生きる」ことができるはずです。

といって、すべての可能性を「生きる」ことができるわけではありません。わたしたちが永遠に生き続けられないように、延々と可能性を移り変わって生き続けていくことができるわけではありません。その個人が経験できるすべての可能性に存在してしまったとき、5次元人は「死」を経験するのです。

 

「ああ、わたしの残り可能性もあと15通りか…」

なんていう嘆きが、5次元人たちの老後に飛び交うわけです。

5次元人の健康診断は、さぞ興味深いものになることでしょうね。

 

 

3.物語として読める

したがって、5次元少女はいつもわたしたちを困惑させます。

彼女がわたしたちと同じ時空間に存在しているとき、彼女は人間でいう一生スパンの自分自信に触れることができます。その意味では、わたしたちの知る意味での成長もしませんし、わたしたちの知る意味での死への恐怖ももちません。過去や現在は足や鼻のように身近で、将来の不安や過去への憧憬など持つはずもありません。

 

さて、読者はそんな人物の「5次元的生」についての小説を、読めるのでしょうか?

 

どうにかして、このアイディアを、小説として読める形に落とし込みたいなぁとは思っているんです。もともとSF文学が大好きだったわたしとしては、是非ともそういうものを書きたい(もっとも、これは連作短編の一端にすぎないので、扱っている問題はこんなチンケなものじゃないんですが…)。

 

なんにせよ、色々な意味での期限が迫っているので、わたしは筆を取らねばなりません。

色々なものに逃げていましたが、真剣に向き合って、書きたい世界を書き上げてみようと思います。更新ペースが落ちないように気をつけながら…。