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クローズドシナリオの特徴と設計上の課題

 先日、初めて執筆したクローズとシナリオ「糸に囚われて」を公開した時に、クローズドシナリオを設計する上で幾つか悩まされた点を報告していました。

 

しかし、あのシナリオは、実際のところ完成度はそう高くなく、物語としては面白くても、ゲームとしてはイマイチ、という感じが拭えません。

 

つまり、クローズドシナリオであっても、ゲームとして面白いものを設計するためには、もっと様々な点に注意しなければならないのです。今日はそういった辺りについて、考察を行ってみましょう。

 

参考記事↓

trpg.hatenablog.com

 

 

 

1.閉じ込められる空間の大きさについて

はじめに注意しなければならないのは、同じ「クローズド」であっても、閉じ込められる範囲が違うということです。

たとえば、「私たちは地球に閉じ込められている」という言い方もできますから、地球上を舞台にしたクローズドシナリオ、という言い方だって可能といえば可能です。しかし、これは通常、オープンシナリオと呼ばれます。

 

というわけで、一番極端なクローズドシナリオは、「ひとつの部屋に閉じ込められている」というものでしょう。順に大きくしていけば、謎の施設に閉じ込められていたり、飛行機や客船に閉じ込められていたり、山奥の洋館で吊り橋が落ちてしまったり、孤島に置き去りにされてしまったりすれば、基本的にはクローズドシナリオとして扱うことができます。

 

その大きさは大小しますが、クローズドシナリオのゲーム設計として欠かせない要素は、基本的には変わりません。

 

 

2.クローズドシナリオに不可欠な要素

クローズドシナリオを設計する最大の利点は、プレイヤーが予想外の行動をとりにくいという点にあります。すべての空間に配置されているものが定まっていて、あらかじめ可能な行動が定められているからです。

 

しかし、それは同時に、問題解決のゲームとしてのTRPGをつまらなくしてしまいます。つまり、手段の選択の幅が狭まり、たったひとつの解決手段以外、受け入れられないようなシナリオに陥ってしまいがちです。プレイヤーにとって、これはあまり面白くはないシナリオでしょう。

 

そこで、クローズドシナリオの設計上注意するべき第一のことは、行動選択を組み込むのを忘れない、ということです。

 

 

また、単に行動選択の余地がありさえすればいいのではなく、そうした行動選択の可能性が、ゲーム内の技能判定などによって広がっていくように調整する必要が有ります。

 

つまり、「真っ暗な通路上の部屋に閉じ込められていて、右か左に進めます」とだけ、突然ぶん投げられるようなシナリオは、行動選択が可能であっても、ゲーム的ではありません。

 

したがって、閉じ込められた空間内に、技能によって展開が変化するキーポイントをいくつ仕込むのか、という点が、クローズドシナリオの面白さの決定的な要因になってきます。

 

 

3.技能によって展開が変化するポイント

プレイヤーが少ない場合、あまりに妙な技能を組み込んでも酷です。

 

たとえば、クトゥルフ神話TRPGなら、【重機械操作】がなければ到達できないエンディングが存在するソロシナリオは、あまり面白くありません。あるいは、【操縦:気球】を持っていないといけないソロシナリオなどと言われても、無茶にもほどがあります。

 

というわけで、あらかじめ、分岐点でどういった技能を利用するのか、選んでしまいましょう。そして、その技能利用に沿った形式で、情報やイベントを組み込むという手順にしてしまえばいいのです。

 

というわけで、クトゥルフ神話TRPGでよく使われる技能を挙げてみましょう。

  • 言いくるめ・説得・信頼 などを用いた対人探索
  • 医学を用いた死体や傷口の診察
  • 鍵開けか機械修理を使った扉の解錠or破壊(物理攻撃も可)
  • 目星・聞き耳などの基礎探索技能を用いた情報獲得
  • 図書館を用いて書庫などからめぼしい情報を取得
  • 化学や薬学を用いた粘液等の調査
  • 忍歩きや隠れるなどを用いた張り込みや盗み聞き

概ねこういったところでしょう。単独プレイの場合、太字になっている三つから、プレイヤーキャラクターの技能に応じた二つ程度を選ぶといいでしょう。

 

このリストから任意の数の情報取得キーを選んだら、あとは自分の選んだ舞台の中に配置してあげましょう。このとき、舞台が無人島とか、漂流イカダの上とかであれば、決して対人技能を採用しないように気をつけましょう。

しかし、逆に言えば、そのように、全く利用機会のない重要技能が登場するシナリオは、あまりいいシナリオとは言えません。もう少しシナリオの構成を考え直してみてもいいかもしれません。

 

といったところで、自分に対する戒めとしてこういった記事を書いたので、引き続きシナリオライティングを続けようかと思います。

 

trpg.hatenablog.com

各種クローズドシナリオの設計スタイルへのリンク記事です↑