【ボドゲ紹介】あちらを立てればこちらが立たぬ!【テイク・イット・イージー】
久しぶりのボドゲ紹介です!
今回紹介するのは、ひとりでもみんなで集まっても遊べる、シンプルな頭脳ゲーム。「Take it Easy!(テイク・イット・イージー)」です。
いくつかのボードゲームをプレイする機会に恵まれたのですが、その日プレイした中では一番楽しめたゲームがこれでした。
ルールもシンプルで、対象年齢はなんと3歳から!*1 大人も子供も楽しめる、非常に洗練された頭脳ゲームです。運要素は思いの外少なく、しっかりと判断力が点数に反映されるところもまた魅力的。
今日はこのゲームのルールと面白さをまとめてみようと思います!
1.ラインを結んで点数を競う、シンプルなルール
ゲームでは六角形の小さなピースと、それを並べるための1辺3ピースの六角形のシートを使います。
シートは蜂の巣のように六角形が並んで、大きな六角形をつくっています。
ピースには、3つのカラフルな直線と点数が描かれています。縦・右斜め・左斜めの3色のラインは、書かれている1〜9の数字によって違う色をしています。
つまりは、このラインをシートの端から端まで、同色でつなげるのが目標です。
つなぐことに成功したラインに書かれた数字の合計を点数として獲得できます。
シートには3マス・4マス・5マスの列があるので、どの数のラインをどの列に並べていくのかが勝負の分かれ目になります。9点を5個並べて大量得点を狙うのか、短く3つ繋げて確実に点数を稼ぐのか・・・プレイヤーによって様々な戦略が生まれるのです。
2.繋ぎたい! でも繋げない! リスク管理ゲーム
戦略の違いをさらに際立たせるのが、このゲームのターン制のシステムです。
ちょうどテトリスと同じように、ピースは1ターンにひとつずつしか置けません。しかも一度置いたピースは並べ替えることが許されないのです。
これによって起こるのは、手元にやってきたピースが、シート上のどのラインとも繋がらないという事態です。せっかく頑張って伸ばしてきたラインを、プレイヤーはどこかで諦めなければならない場面に直面するのです。
ラインが切断されてしまう事故を予想しつつ、いかに安全に、しかし最大の高得点を獲得するのか・・・このリスク管理の調整こそ、このゲームのキモであり面白さの核心なのです。
欲張って長く伸ばした高得点のラインが結ばれないまま終了してしまったり、逆に短く確実に結びすぎて点数が伸び悩んだり…プレイスタイルとピースの“引き”によって、ゲーム展開は大きく変化します。
色のついたラインを結ぶという大人から子供まで楽しめるシンプルなルールの中に、リスク管理の奥深さを忍び込ませた、巧妙で完成度の高いゲームと評価できます。
3.実は他のゲームにも応用できる戦略性?
TRPGをはじめ、他のテーブルゲームでもこのゲームを参考にして様々なゲーム性を織り込むことができるかもしれません。
たとえば、アマデウスで採用されている運命の輪のように、プレイ中の行動が特定のテーブルを埋めていくスタイルはTRPGでも親しまれています。運命の輪では、ネガティブなラインが結ばれないように注意しながら、確実にポジティブなラインを繋げるように行動して、セッションの後半でその力を利用することができます。
これによって、セッションの進行とともに(しかもプレイヤーの行動に応じて!)プレイヤーたちの力が上昇していくという、消耗戦的ではないゲームを展開することに成功しているのです。
この方法に典型的ですが、一つ一つ、パズルピースを置くように進めていき、目先の利益と盤面全体の利益が合致しないジレンマを乗り越えていくゲーム性を取り入れるために、このTake it Easy!のゲーム性は非常に参考になります。
4.楽しすぎて…
ところで、せっかくこのゲームを紹介することになったのに、楽しすぎて盤面の写真を撮るのを忘れてしまいました!
また次にプレイする機会があれば、かならず盤面やピースのサンプル写真を撮影して、この記事に添えようと思います。その折には、もう少しルールもわかりやすくなるかな?
ということで、皆さんも是非、一度手にとって遊んでみてください!
*1:Amazonの表記。当日のルールブックには10歳からと書いてあった。