絵本風の不思議なパズルで充実の時間を【GOROGOAレビュー】
こんにちは。先日生放送で遊んだGOROGOAが実に素晴らしかったので、紹介記事を書くことにしました。GROGOAは、４枚の絵を重ねたりくっつけたりして進行する不思議なパズルアドベンチャーです。
ポイントクリック＋パネルスライド
ポイントクリック
GOROGOAの多くの場面では、画面に４つの枠があり、そこに絵が表示されています。それぞれのパネルには異なる景色が写っていて、プレイヤーは４つの景観に対して同時並行的にポイントクリックでの探索を行うことになります。
ポイントクリック型のゲームにはしばしば見られるように、どこかを拡大したり、右を見たり左を見たりするアクションもこれに含まれます。たとえば次の場面の右上の部屋の中の光景なら、カンテラをクリックすることで拡大表示されます。
パネルスライド
一枚一枚のタイルの内部でポイントクリックをするのと同時に、プレイヤーは絵の配置を動かすことで謎解きを行うことができます。
たとえば、タイルの背景をよく見れば、画面の端が繋がる場合があります。それらの絵が綺麗に繋がるように配置すると、もともとバラバラだった空間を一つの空間として扱うことができます。この効果によって、絵の中の世界に劇的な変化を引き起こすことができます。
非言語ゲームとして
そしてこのブログではしばしば取り上げられるノンバーバル、非言語ゲームでもあります。一切の言葉は用いられず、絵だけが物語を伝えてくれます。非言語であるにも関わらず、プレイヤーの発想を刺激して確実にプレイヤーを動かしていくゲームデザインは見事なものです。
2018年のイノベーション・アワード受賞作
すでにこのゲームの名前を聞いたことのある方も多いと思いますが、それはGOROGOAがゲームディベロッパーによるコンテストGame Developers Choice Awardsでイノベーション・アワードを受賞したことが背景にあると思われます。この受賞によってインディーゲームだったGOROGOAは世界的に注目される作品となり、様々な場所で取り上げられるようになりました。
www.gamechoiceawards.com
たとえば先日、Nintendo Switchでの配信が実現するにあたって、ゲーム実況界のレジェンドであるよゐこのお二人もこのゲームをプレイなさいました。
よゐこのインディーでお宝探し生活 第3回
このようにして取り上げられる機会が増えたことで、ますます注目されているゲームということができます。
高い評価の理由
このゲームの何が高い評価をもたらしているかと考えてみたとき、僕は二つの点に注目しました。
試したいのは発想
このゲームのデフォルト設定では、クリックできる場所にサークルが表示されるようになっています。しばしばポイントクリックゲームが画面を網羅的にクリックして“当たり判定”を探すゲームと堕していることを考えれば、これは実際優れた性質と言えます。プレイヤーがクリック箇所を探す作業をすることはなく、むしろどの絵をどう繋げたら何が起こるだろうかと試行錯誤することにプレイ時間を費やすことができます。
推論に必要な知識の少なさ
また、その試行錯誤も実際快適です。そこで利用されているのは「背景が視覚的につながる」という発見あるいは「あれとこれの位置が似通っているから重ねられる」という発見がほとんどです。
脱出ゲームでしばしば見られるように、クリアのために暗証番号の計算問題を解いたり、理屈のよくわからない現象を引き起こしたりする必要はありません。その点、プレイヤーは理不尽を感じることはなく、快適なプレイ感で最後まで楽しむことができるのです。
プラットフォームは選び放題
2019年2月現在、GOROGOAは複数のプラットフォームで遊ぶことができます。
- iOS / Android
- steam（PC／Mac） / GOG.com（PC／Mac）
- Nintendo Switch
- PS4
- Xbox ONE
プラットフォームによって価格が前後するため、自分が遊びたいハードを選びつつ、それぞれで価格をチェックしてから購入することをお勧めします。
僕でクリアまでのプレイ時間は2時間弱程度でした。そう考えるとゲームボリュームはそう多くはありませんが、買って損したという気持ちはまったく起こりませんでした。皆さんも是非この世界を体験してみてください。
