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【サプリ盛り盛りキャラビルド】絡み取れ!前線撹乱フェンサー【ソード・ワールド2.0】

0.ビルド概要

アルケミスト・ワークスで追加された武器カテゴリー〈絡み〉を最大限生かしたビルドを考えているうちに、最適解にたどり着いた気がしたので発表することにしました。

一人でかなりの数の敵の後衛への突破を抑止することができるほか、敵の回避力や命中力を大きく下げることで、ほかのメンバーによる物理攻撃を補助します。

 

 

1.基本情報

想定パーティ人数:6人以上

担うロール:戦闘(前線での撹乱)・戦闘(前線の維持)・判定(魔物知識)

 

種族:ソレイユ

生まれ:軽戦士

技能構成:フェンサー2+ライダー1

初期習得特技:武器習熟〈絡み〉

 

 

2.種族・生まれ選択の理由

筋力と器用度の高さ

ソレイユは、高い筋力と器用度を共存させているという点で、右に出るもののない種族です。第二候補のドワーフでも、高い器用度を実現することができますが、筋力が不足してしまいます。また、ドワーフにはフェンサー+スカウトの生まれしか存在せず、ライダー型よりもスカウト型の別構築を目指す格好になってしまいます。

〈絡み〉武器は軽いものが多く、筋力はさして必要ないように思われるかもしれませんが、〈絡み〉に成功したのち、こちらが〈引き倒し〉を受けないようにするためには、常に筋力で敵を圧倒する必要があります。その点では、筋力は最も重要なステータスといっても過言ではありません。最終的には30以上の筋力を持てるように、成長させていく必要があります。

種族特徴[輝く肉体]

また、種族特徴とのシナジーも重要です。種族特徴である[輝く肉体]は、1ラウンドだけ、相手の回避力判定などに−2のペナルティ修正を無条件に与える補助動作です。これによって、後に習得する〈両手利き〉のペナルティを解消するほか、〈絡み〉武器によるペナルティを累積させることで、圧倒的な有利をパーティにもたらすことができます。

初期ステータス期待値

生まれに軽戦士を採用したのは、メイン技能がフェンサーであるというだけではなく、技12・体12という高い基本値を得るためです。これにより、器用度の初期値期待値は15.5、筋力の期待値は21.5にも達します。

 

 

3.技能選択と育成計画

フェンサー

ファイターとフェンサーの最大の違いは、持てる武器の重量(必要筋力)上限にあります。〈絡み〉武器の最大重量は、カテゴリAの20で、S、SSカテゴリには15以下の武器しか存在しません。ファイターを採用してしまえば、筋力余りが激しく、他の武器に持ち替えたほうが活躍できるという状況になりかねません。

また、今回の型では、ファイター専用の特技を習得する必要がありません。ダメージは騎獣と騎手に分散しますし、〈絡み〉武器に《全力攻撃》や《なぎ払い》を組み合わせる必要はありません。

以上の点から、フェンサーをメイン技能に採用します。

 

ライダー

種族特徴[輝く肉体]の効果は、〈金属鎧〉を装備していた場合、効果が半減してしまいます。それゆえ、このビルドでは、〈非金属鎧〉しか装備することができません。また、ファイター技能を習得していないため、最大HPを増加させる〈頑強〉も習得できません。

このウィークポイントを補うために、敵の攻撃を騎獣にも分散させる、ライダー技能の習得が現実的です。ライダー技能を習得すれば、幾つかの探索判定を試みることもできるようになるため、探索の場面でも活躍することができるようになります。

また、《ブロッキング》を習得することで、単独で4体分の移動妨害が可能になり、大量の敵を乱戦エリアに引き込むことが可能になります。前線保持のロールを引き受けるメンバーがパーティ内にいなかった場合には、レベル3以降、この役割を担うことができるようになります。

 

育成計画

フェンサー技能とライダー技能はともに上昇させていく必要があります。いずれもB技能なので、並行して成長させても成長が遅れることはないでしょう。ただし、冒険者レベル5への成長時にはライダー技能を優先させ、[人馬一体]と《両手利き》を習得させましょう。

 

4.戦闘特技習得計画

戦闘特技

戦闘特技は以下の順で習得します。

1《武器習熟A/絡み》

3《牽制攻撃》or《ブロッキング》

5《両手利き》

7《武器習熟S/絡み》

9《双撃》

11《防具習熟A/非金属鎧》or《回避行動Ⅰ》or《二刀流》

13《命中力強化Ⅰ》

15《武器の達人》

《両手利き》のペナルティを《牽制攻撃》で解除し、終盤では《命中力強化》によって確実に〈絡み〉効果を与えることができます。これらの命中力補助によって、部位狙いの〈絡み〉攻撃さえも余裕でこなせるようになることでしょう。

育成のターニングポイントは、冒険者レベル3と冒険者レベル11の2回あります。冒険者レベル3のときに、《ブロッキング》を習得した場合、前線保持の役割を強く意識することになります。〈絡み〉武器を最大限に生かすなら、是非とも《牽制攻撃》を採用したいところではありますが、この点はパーティメンバーとの相談になります。

レベル11のときには、すでにパーティ内での役割が明確になっていると思われます。《ブロッキング》を採用して、前線保持を担当していた場合、防護点の不足がかなりの痛手になっているはずです。ここで《防具習熟》を採用することで、防護点を4点から7点に、一気に上昇させることができます。しかし、騎芸と合わせて、回避盾として活躍したいなら、ここで《回避行動》を習得しておくとよいでしょう。一方《牽制攻撃》を習得し、補助メインで育成していた場合、ここで《二刀流》を習得して、さらに命中ペナルティを減少させることができます。

また、レベル11の段階で資金に余裕があれば、《武器の達人》を習得して、スネイクソードに変更するのも有効です。その場合、レベル15で《防具習熟》か《二刀流》を取得することになるので、終盤の伸びがイマイチになりますが、早期に強力な武器を使えるメリットは非常に大きいと言えます。

 

騎芸

騎芸の習得は、前線保持型と補助型いずれの場合も、同じものを習得します。

【探索指令】、【HP強化】、【攻撃阻害】、【騎獣強化】、

【人馬一体】、【HP超強化】、【特殊能力解放】、【高所攻撃】、【超高所攻撃】、

【騎上指揮】、【超攻撃阻害】、【騎獣超強化】、【特殊能力完全解放】、【極高所攻撃】

 

ライダーレベル1の【探索指令】とレベル5の【人馬一体】、レベル10の【騎上指揮】は固定ですが、他はレベル帯別にどの順で習得してもいいでしょう。

 

 

5.装備の検討

初期装備は、武器にウィップ、防具にハードレザーで固定でしょう。チェインなども利用することができますが、騎獣をレンタルするコストの都合上、チェインには手が出ません。1〜2セッションを攻略したのち、チェインに持ち替えておき、レベル5でチェインを追加購入。さらにレベル7でナインテイルかレザーリボンに持ち替えます。

レベル7の持ち替えでは、戦闘スタイルに応じて決定する必要があります。ナインテイルは同時に2カ所に絡むことが可能であり、《両手利き》を駆使すれば、同時に4カ所に絡ませることが可能です。これによって、相手は完全に機能停止させられることでしょう。一方のレザーリボンでは、絡んだのち、相手が絡みを解いたり引っ張り合いしたりする、「絡みへの抵抗」を行った場合、1dの魔法ダメージを与えることができます。微々たるものですが、防護点無視のダメージは非常に便利です。

また、この持ち替えは《牽制攻撃》の習得を前提とします。《牽制攻撃》を習得していれば、レザーリボンの命中ペナルティを相殺できるので、そちらの採用が可能になります。もし習得していなければ、ナインテイルを採用しましょう。なお、基本的には、ナインテイルの採用を推奨します。

最終的には、両手持ちのスネイクソードを運用するのが理想的です。しかし、両手持ちナインテイルによる4カ所絡みは極めて強力なので、その魅力に取り憑かれた方は、《武器の達人》の代わりに《ディフェンススタンス》などを習得するのも良いでしょう(種族特徴の夜間ペナルティを相殺するため)。なお、《防具習熟》を習得していれば、防具はボーンベストが最終装備になります。習得していない場合、ハードレザーのまま、防具の変更はありません。

 

なお、スネイクソードを除いて、こちらの意思で絡みを解くことができないため、予備の武器を持っておくことを推奨します。懐から次々にナインテイルを取り出して、敵に絡ませ続けるだけで、戦場を制圧することができるでしょう。

 

 

6.戦闘時の動き

スカウトが先制を確保してくれたら、一目散に前線に駆け出し、1〜2体に絡み攻撃を行います。以降、敵はペナルティの中で戦闘しなければならなくなり、先制ラウンドでの集中的な攻撃に加え、敵ターンでの行動までも阻害することができます。

特にボス戦では、ボスに対して[輝く肉体]を発動することで、確実に絡み攻撃を当てることができます。両手ナインテイルによって全身の自由を奪った上、次のラウンドに筋力抵抗で引き倒せば、敵はボスとは思えない醜態をさらすことでしょう(馬に引き倒されて引きずられるドレイクの姿を想像してみてほしい)。

こうした動きの前提になっているのが、《両手利き》と《牽制攻撃》です。絡み攻撃は、敵の主動作を消費して、1カ所の絡みを解くことができてしまうため、継続して絡み状態を維持するには、1Rに2カ所以上の絡み攻撃を行う必要があります。それゆえ、絡み攻撃を最大限生かすためには、《両手利き》と《武器習熟S》の採用が必須です。4カ所絡みによる敵1体の完全制圧、あるいは《双撃》による2体の同時引き倒しなど、絡み攻撃の使い手だけが実現できる、魅力的な戦闘を行うことができるのです。

 

 

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