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【クトゥルフ神話TRPGリプレイ】肝試しのあと【part.09】

【前回のあらすじ】

青白い靄のような存在が、空中を泳ぎ、探索者たちの脳髄に忍び寄る…。おぞましい憑依生物の輪郭が明らかになりはじめ、伏原と佐々木は急ぎ情報を収集する。

手始めにあの日参拝した神社について調べた伏原が目にしたのは、そこに本殿など残されていないという、彼らの記憶に全く反する、信じがたい記述だった!

 

 

 

祝山、位牌山

佐々木「歴史民俗博物館の調査ですね。」

KP「埼玉にそういうものがあるか知りませんが、あったことにしましょう。さいたま市の市街地のはずれに、歴史民俗博物館があり、そこで調査を行うことができます。」

佐々木「ええと、まず、あの地域で、製材所事件以前に発生した事件を調査しなけりゃなりませんね。」

KP「ほう。いつ頃の年代の資料を探すんですか?」

佐々木「まず、あの山の名前を調べましょうか。」

 

KP「山?なんでまた。」

佐々木「製材所ができた場所がピンポイントでおかしいのか、あの山自体がおかしいのか、少しでも参考になるかな、と。」

KP「いいでしょう。さすがに地元の資料館なので、なんとかなるでしょうし。では〈図書館〉ロールをお願いします。」

〈図書館〉ロール成功

KP「では、あの山について、次のことがわかります。」

祝山(イハイヤマ 別称:位牌山)

標高649m 忌山也。呼称不吉二附「祝山」ト改メラルルモ在地デハ尚、入ラズ山ト云フ。一木一草タリトモ持チ出スベカラズト。猛キ神ノオハストモ云フ。

伏原「アタリ引きましたね。」

KP「ここで、伏原さんから連絡がきますね。」

伏原「佐々木さん。驚かないで聞いてください。いま、あの神社の本殿、存在しないそうです。」

佐々木「え?どういうこと?」

KP「伏原さん、〈母国語〉ロールしてみてください。」

〈母国語〉ロール失敗

伏原「こんなに高いのに失敗するなんて…。」

KP「佐々木さんは、伏原さんの言っていることがよくわかりませんね。」

佐々木「逆に、こちらで得た、位牌山の情報を渡します。あの山は位牌山という忌山らしい、と。」

KP「これはさすがに伝わりますね。」

伏原「では、僕は引き続き、国会図書館で、位牌山について調べます。」

佐々木「わたしは予定通り、位牌山の古い事件を調べてみます。」

KP「うん、これは手早い調査だ。いい感じですね。」

 

 

調査が進めば、症状も進む

KP「ではここで、POW25とPOW抵抗ロールをしてもらいます。」

伏原「高っ!?それ、16ないと自動失敗ですか?」

KP「ええ、そうです。二人ともないみたいですね。自動失敗です。では、1D100を振ってみてください、出目を比べて、症状を決めましょう。」

伏原1D100→08

佐々木1D100→13

KP「無駄に出目がいいですね。でも、これは種類を決めたかっただけなので、二人とも症状が出始めます。まず、伏原さん。」

伏原「はい。」

KP「あなたには注意力あるいは集中力の欠損の症状が発生します。第一段階なので、技能判定に−10%で済みます。」

伏原「第一段階でこれって、重すぎませんか?」

KP「いえ、伏原さんのAPP3を削りにいかないだけマシと思ってくだされば。」

伏原「マスクがないと生きていけない体になってしまう…。」

KP「すでにそれに近いですけど。次、佐々木さん。」

佐々木「はいはい。」

KP「佐々木さんの首から右肩にかけて、激しい痛みが襲います。」

佐々木「あいたたたたたたっ!」

KP「驚いた望美ちゃんが佐々木さんの右肩を見て、息を飲みます。望美ちゃんの差し出してくれた手鏡で肩を見てみると、焦げ茶色の腫れが、右肩に生じています。まるで、枯れ木のような。」

佐々木「なんじゃーごりゃぁー!」

KP「以降、腕や手を用いた判定に−20%のペナルティが生じます。」

佐々木「こりゃ重い…。」

KP「そして、右腕が肘より先しか動かなくなります。」

佐々木「やばいよ…これやばいやつだよ…。」

 

伏原「いよいよ侵食がはじまりましたね。」

佐々木「制限時間がいつまでなのかがわからないのが辛いところ。」

伏原「あの前の製材所事件について、関係者から直接調べれば、制限時間がわかるかもしれませんよ。」

佐々木「なるほど。それなら、警察署に行って、事件資料を見せてもらうっきゃないな。法律家の信用を使う時が来たかな。」

 

 

調査課題の再整理

KP「では、お昼の行動を決めましょうか。と、その前に、一応、みなさんの中での見解と、状況を整理しておきましょう。佐々木さんからどうぞ。」

佐々木「まず、元々の予定では、あの山で昔起こった事件、それこそ江戸時代とかの事件を調べたいな、と。」

KP「なるほど、なんのためでしたっけ?」

佐々木「製材所事件よりも前に、すでに何か起こっていた可能性があるからですね。」

伏原「でも、それを調べて、何か解決の役に立ちますか?」

佐々木「うーん、でも、気になるんだよなぁ。」

KP「他には、何かありますか?」

佐々木「あとは、今出てきた話題ですね。埼玉県警に行って、事件資料を見せてもらえないか、と。」

KP「これは何のために?」

佐々木「制限時間を知るためと、さっきは言いましたけど、もう一つあって、この事件が他ならぬあの山の中だけで起こったのかどうか、麓の村とかでも被害者が出ているのかどうか知りたいんですよ。」

KP「それを知ったら、何がわかるんですか?」

佐々木「私たちが、あの山に二度と行かなければ、それで済むのかもしれないという、希望的な観測があるんです。製材所事件は、何度も山に行ったから、あんなことになったのではないか、と。もしも山以外の場所で、あの山に入ったことのある人物が死んでいたり、気が狂ったりしていれば、その力は山以外にも及んでいることになる。」

KP「それは調べてみてもいいかもしれませんね。順番はどうします?」

佐々木「先にここで資料を見つけて、そのあと警察署に行きますよ。」

KP「了解です。次に、伏原さん。どうしますか?」

伏原「先ほど佐々木さんから聞いた『位牌山』について調べます。あとはとにかく解決手段が欲しいんですよね。背景情報ではなくて。」

KP「たしかに。ぼちぼちシフトチェンジしていく頃合い、という見解もわからなくはありません。」

伏原「そうだ、青白いウネウネした、空中を動く怪異について、オカルト本で探してみますよ。そのうちから、特に埼玉北西部に関係するものを抽出してみます。」

KP「実に堅実な一手ですね。では、プレイを再開しましょう。」

この時点での二人の行動指針

  • 位牌山の古い事件を調べる(佐々木)
    →怪異の性質をもっとよく知っておきたい
  • 警察署で製材所事件の周辺情報を得る(佐々木)
    →山と村、怪異の勢力圏は?制限時間は?
  • 『位牌山』について調べる(伏原)
    →念のため。特に情報には期待しない
  • 青白いウネウネの怪異を調べる(伏原)
    →怪異の正体と対処法の調査へ移行したい

 

 

Part.10へつづく

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