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【クトゥルフ神話TRPGリプレイ】肝試しのあと【part.08】

【前回のあらすじ】

心霊写真検討会に現れた望美ちゃんは、見事に心霊写真を見つけてくれた。それは肝試しの収穫であったのは確かだが、同時に、恐ろしい事態を示唆していた。

探索者たちは、怪異の存在に気づけなくなっている…!少しずつ蝕まれる精神と戦いながら、探索者たちは生き残る術を求めて奔走し始める。

 

 

戦いの始まり

KP「というわけで、肝試しに参加しなくてもよかった理由がお分かりいただけましたね?」

佐々木「つまり、参加しない人物がいないと、全員が取り憑かれて狂う恐れがあった、と。」

KP「実は、肝試しの仏壇前で振らせた〈幸運〉ロールが全てを決めました。あのとき、佐々木さん、失敗しましたよね?」

佐々木「よく覚えていませんが。」

KP「あの失敗のために、現在、全員が被害者になっています。」

 

伏原「あ、そういう救済はあったんだ。」

KP「ええ。私はただの狂人ではありませんから。」

伏原「たしかに、狂人中の狂人ですもんね。」

KP「やだなぁ、そんなに褒めなくても…。」

佐々木「自分が狂人であることを一度も否定しない…だと!?」

 

KP「さて、探索を始めましょうか。それとも、死ぬまで待ってみますか?」

伏原「嫌な二択だ…。国会図書館に向かいます。」

佐々木「では、僕は望美ちゃんを連れて埼玉の歴史博物館に向かいますよ。」

KP「それなら、まずは佐々木さんのシーンから始めますね。」

佐々木「望美ちゃんとのイチャラブができるわけですね。」

KP「いえ、セクハラとかには結構上手に対応する、ウィットに富んだ女性なので。」

佐々木「ちっ。」

KP「さて、合流してはじめに言われるのは、次のようなことですね。」

望美「あの、この写真も、皆さん気づきませんでしたか?」

KP「そう言って示される写真には、青白い触手のような靄が、画面の端に写り込んでいますね。」

伏原「あ、それ、僕が見たやつだ。」

KP「そうですよ。」

佐々木「場所は?」

KP「家屋の中、二つ目の部屋ですね。」

佐々木「この情報について、伏原と共有します。」

KP「では、電話なり、メールなりで対応してください。」

佐々木「では、電話で。」

 

佐々木「おい、伏原くん、また心霊写真見つかったぞ。」

伏原「え、そうなんですか、佐々木さん。どの写真ですか?」

佐々木「詳しく教えます。」

伏原「本当だ…これも気づかなかった。斎藤にも伝えときます。」

望美「あの、先生、ちょっと代わってもらえますか?」

佐々木「いや、だめだ。私以外の男と話してはならん。」

伏原「あ、望美さんいるんですか?」

佐々木「気のせいだ、気のせい。」

KP「望美さんが携帯を奪って、スピーカー機能をオンにします。」

望美「伏原さんですか?伏原さんも、あの写真に気づきませんでしたか?」

伏原「ええ、気づきませんでした。それが何か?」

望美「いえ、昨晩思ったのですが…ひょっとしたら、気づかないこと自体、危険な症状なのではないか、と。」

 

伏原佐々木な、なんだってー!?

 

KP「白々しいリアクションありがとうございます。ということで、以降、この症状に気づいたということにして構いません。でも、ここで自分たちが取り憑かれていることを知った探索者のお二人は、SANチェックです。」

SANチェック成功 減少値 1

SANチェック成功 減少値 1

伏原「なるほど、侵食に気づくためのロールプレイね。」

KP「あ、まだあります。」

望美「それから、これはお伝えするか迷ったのですが…。あの、空間がゆがんだような写真、あるじゃないですか。」

伏原「なんですか、それ?」

佐々木「さあ?」

KP「望美が示すのは、仏間で、仏壇を写そうとした写真ですね。そこにはただ、空間がねじ曲がったような跡だけが中空にあって、奥の柱がねじれてしまっています。」

望美「これ、斎藤さんのフェイクか何かかと思ってたんですけど、その右隅にも、同じ青白い何かが映ってるんですね。」

伏原「確認できますか?」

KP「ええ、もちろん。」

佐々木「僕も同じとこで写真撮りましたよね?」

KP「ええ、そうですね。そちらの写真にも、同じように青白い触手のような何かが写り込んでいます。ここで、お二人、〈アイディア〉ロールをお願いします。」

〈アイディア〉ロール成功

〈アイディア〉ロール成功

KP「では、お二人は、その触手のような靄が、海蛇のように空中を泳ぐ様を想像することができます。そして、その触手のような靄は、画面の右隅から、あなたたちの背後に回り、そして、その背中、首のあたりから、あなたの体の中に侵入していくイメージを得ることでしょう。このおぞましい光景を想像し、その触手がまだ背中に残っているかもしれないという恐怖にさらされたお二人は、ここでSANチェックです。」

佐々木「恐ろしくなってまいりました…。」

伏原「もうやだ、わたし。」

SANチェック成功 減少値 1

SANチェック失敗 減少値 2

KP「では、緊張感ある探索を始めましょうか。佐々木さんは移動しなければならないので、まずは伏原さんから。」

 

 

山の上の神社の謂れ

伏原「じゃあ神社について調べますよ。ええと、名前はなんでしたっけ?」

KP「なんでしたかね。」

伏原「…この野郎、はめやがったな!あれだけ楽しげに肝試しの描写しといて、神社の名前言わなかったな!」

KP「♪(´ε` )」

伏原「じゃあ仕方ない。埼玉県北西部の神社をかたっぱしから調べて、堺町の神社を探しますよ!」

KP「では、〈図書館〉ロールでもやりましょうか。」

〈図書館〉ロール成功

KP「なるほど。それでは、堺町の山の上にある神社を調べたんですよね?ええと、山上(ヤマガミ)神社って名前ですよ。」

伏原「調べさせといて、なんと安直なネーミング…。」

KP「ついでに、来歴も調べますか?ここまでの調査で午前をまるっと使ったことになりますが。」

伏原「ええ、調べます。」

KP「では、次の内容がわかりますね。」

 

山上神社の謂れ

堺町の北の山には、かつて大変な荒れ神がいた。しばしば山を訪れた人に狐がつくと言われ、麓の村はそのためにしばしば奇妙な事件に見舞われた。このことを重く見た村の人々は、山の中腹に祠を用意し、山の神を祀って山上神社とした。大変に古い神社であり、現在では、その鳥居だけが残されている。

 

伏原「え…?」

KP「どうかしました?」

伏原「鳥居だけって、いま、言い間違えましたよね?」

KP「なんのことですか?わたしはいい間違えてませんよ?」

伏原「鳥居だけって…え?」

KP「気づいてしまいましたね?」

伏原「いまリアルにゾクってなりましたよ!やめてください!(泣)」

KP「そう、あなたたちがあの日、たしかに参拝したはずの神社の本殿。その本殿が、記録上は存在していないことを知ってしまいました。では、あなたたちは、あの日、いったい“何”に参拝したのでしょう?…ここでSANチェックです。」

伏原「ねぇ、お願いだから、電気つけません?」

SANチェック成功 減少値 1

伏原「ここまで調べたら、情報共有のために佐々木さんに連絡します。」

KP「では、佐々木さんのシーンに変更しましょう。」

 

 

Part.09へつづく

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