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【ソード・ワールド2.0リプレイ】魔剣クラウ・ソラス【英雄志望と二つの剣3rd season 5−14】

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前回のあらすじ
畑を耕し作物を作り、それを神に供えた冒険者たち。フェトルがそれで満足するわけもなく、さらなる試練を提示した。語られた言葉は「義務を果たせ」というただそれだけ。そこには稲妻のエネルギー体という形だが蛮族が次々に生成され始めた。

<前回 |第1シーズン第2シーズンレイラ個別3−13−23−33−43−5

戦闘リドル「義務を果たせ」

 通常戦闘
 敵 前衛3体+後衛2体(エネミーの防護点なし)
 冒険者の近接攻撃は常時CT-1、与ダメージ+5

戦闘処理を描写で割愛

 クキバミが爆破しコーラルがなぎ払い、アーク・レイラもいつもの火力でなぎ倒すものの、敵を撃退すると天井から稲光が落ちてきてそこにあたらあしい敵をランダムで生成しはじめた。しかし作り出されたのが人族であったことから、人族への攻撃を行わず、カシウス・クキバミも前衛に飛び出して後衛の蛮族の撃破を優先する。
 一度は反撃でダメージを負うものの、大した負傷がないままに前衛3体を人族で揃えることに成功する。すると3体のエネルギー体は消滅し、後衛で再生成され始めたミノタウロスと人族の狩人だけが残された。

コーラル:ちっ、しょうがねぇなぁ……全力攻撃だ!
レイラ:「加勢します!」魔力撃の3連撃です!

GM:まだ生成中だったミノタウロスはコーラルとレイラの攻撃に消滅し、最後に生成され始めたのは……
GM:1d5→4 人族です
アーク:ふー、思ったより早かった
コーラル:サンダーウェポンの火力やばかったな

GM:人族の生成が終わると、後衛二つのエネルギー体も消滅します
コーラル:「よーっし。ま、ラクショーってやつだな」
GM:戦いが終わると同時に、皆さんの武器が纏っていた電撃が天井に逆向きの稲妻として登っていきます
アーク:「あっ」
GM:そして大きな強い稲妻が皆さんの中央に降り注ぐと、足元が揺れ始めます
レイラ:「おお?」
カシウス:「地震か?」
GM:そして皆さん全員を乗せたまま、神殿の床が真上にあがりはじめます
クキバミ:「ふむ……いよいよのようじゃな」

GM:10分以内の回復処理を認めます。今回の戦闘は敵がエネルギー体だったので戦利品はありません
アーク:でもこの数いたら経験点は多そう
GM:そりゃもう多いですよ

回復処理
HPを全回復、クキバミはMPを全回復

GM:では、描写といきましょう。

GM:皆さんは神殿の外から差し込んでいた光が偽りの光だったことを知ります。床が登って天井を貫くと、それはどこかの穴の中、遥か上に空が見え、その小さな穴めがけて上昇していきます。まるで井戸の底にいたかのようです
レイラ:「あれが本当の空ですかね?」
コーラル:「なんにせよ、回復だ。いつまで続くかわかんねーし」
カシウス:「俺たち間に合ったのか?」
クキバミ:「さあな。だが、それを決めるのはあの神ではなかろ」
アーク:少しずつ近付く空を見つめてるよ
クキバミ:その横顔を見て「確かなことは一つだけじゃ」

クキバミ:「クラウ・ソラスは、今ここにある」

GM:大海から草原、雪原を抜け、密林から山肌へと至るかの詩篇は、魔剣を得るための最後の行程を予言していました。今やその最後の場所へ向かっているのは明らかです。
GM:人も蛮族も訪れることのないレブダ山脈の頂に、幻のように現れるのは巨石立ち並ぶ祭祀場です
GM:眼下に雲を湛えるその神秘的な場所に冒険者たちがたどり着いたとき、赤いコートの少年の背中、そしてその左右に考えありげに控えている3人の冒険者の姿が目に入ります

GM:少年は腕を組み、遥か眼下に広がるフィネアの大地を望みながら、大きな声を発します

フレデリック:「遅かったな、アーク」
GM:その言葉には喜びと悲しみが入り混じっています
アーク:「フレッド……」
フレデリック:「……不思議だな。どうして私たちだったのだろうな」
アーク:「……僕にもわからないよ」

フレデリック:「……」
アーク:「……」

フレデリック:「アーク、私はな、あの海を船に乗ってリンディンフォーデまで来たんだ。船には乗ったことがあるか?」急に繕うように笑います
アーク:「船はないよ。まだ、ない」こっちも笑顔で
フレデリック:「その前なんてな、サラーが帝国騎士の凄腕を連れて来てな、魔動スカイバイクにも乗せてもらったんだ。あれはすごいぞ」
アーク:「空だったら、こっちは龍に乗ったんだ! 目も開かないくらい速かった!」
フレデリック:「そうだったな! あれは羨ましいぞ! お前といったら私も乗せてもらえるのか!?」
アーク:「うん、乗せてもらうだけなら僕がお願いするよ!」
フレデリック:「そうか! まだ北には行ったことがないんだ、この目で見なければな!」
アーク:「寒いよ! 今度一緒に行こう!」
フレデリック:「ああ、そうだな!」

フレデリック:「……」
アーク:「……」

アーク:「……フレッド、首飾りをもう一度俺に貸してほしい」
フレデリック:「アーク、それだけはできないんだ。この国にはこの首飾り……いや、魔剣が必要なんだ」
アーク:「違うんだ、フレッド。この国じゃない。それに、誰も魔剣を必要となんてしてないよ」
フレデリック:「アーク、帝国の政治状況は……」
アーク:「必要なのは英雄なんだよ、フレッド! 国なんかじゃない、みんなが英雄を求めてるんだ!」
フレデリック:「英雄!?」

アーク:「『ダインハイトの英雄』って俺を呼んだみんなの顔には笑顔があった。みんな苦しいはずなのに、『英雄が来た』って明るくなったんだ。それでも苦しんでる人もいた。でもきっと、英雄が照らせば前を見ることができるんだ。英雄はみんなの希望になれる。俺はみんなを笑顔にして、前に進ませる人でありたい。みんなの力を信じたい」
GM:カシウス、レイラ、クキバミ、コーラル、みなさんも異論はありませんね?
レイラ:はい。私たちの英雄です
コーラル:こういうこいつについてきたんだ
クキバミ:見込んだ通りじゃ
カシウス:どこまでもアークを支えるって決めてんだ
アーク:みんなありがとう

アーク:「俺は英雄になる。そう決めたんだ」

フレデリック:「……サラーの慧眼には恐れ入るな、アーク……いや、お前のような者をこそ『英雄』と呼ぶべきなのかもな」
ノイ:フレデリックの後ろで表情を曇らせます
フレデリック:「わかった。お前の思いは受け止めよう」
ノイ:「フレッド!」
フレデリック:手で静止します
フレデリック:「だが、受け止めたうえで、私は私の道を切り拓かせてもらう」目つきが変わる

クキバミ:マギスフィア展開
コーラル:デスサイズを両手持ちで構えるぜ

フレデリック:「アーク、お前に魔剣は渡せない。私の思う正しい仕方で、この国を守らなければならない」

GM:フレデリックの胸元の首飾り。その中央の宝玉は今や複雑な光を湛えながら、内部に炸裂しそうな電撃を抱いている……それを右手で握ります

アーク:「俺も、俺の道を拓く」

GM:激しい稲光がフレデリックの胸元で炸裂します。周囲には電撃の柱がたち、振り抜かれたその右腕には光り輝く洗練された装飾のない白銀の剣が姿を現します

フレデリック:「クラウ・ソラス! 私を正道に導け!」

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