Civilization5はシミュレーションゲーム初心者でも遊びやすい入門版civです【Civilization5: Brave New World】
僕がこれまでに最も多くの時間をかけて遊んだゲームは、おそらくCivilization5です。といって決して上手なわけではなく、楽しめる難易度で何度もなんども遊んでいるだけなのですが、とにかくこのゲームには凄まじい魔力があります。
すでに続編のナンバリングタイトルCivilization6が発売されていますが、僕は断然５の方をお勧めします。今日は僕の大好きなゲームであるCivilization5の紹介です。
文明育成シミュレーション＆ストラテジーゲーム
Civilizationシリーズの名前だけを耳にしたことがある方もいることでしょう。ずばりCivilizationシリーズとは、古代文明に始まり現代宇宙開発に至る人類史に及ぶ長大な文明間の歴史をテーマにした、戦略シミュレーションゲームです。文明の発展を３つのバロメータで
Civilization5のプレイの大部分は、３つのバロメーターを高めていくことに置かれます。すなわち「お金・科学・文化」です。プレイヤーの文明の水準は主にこの三つの数字に反映されます。お金
あなたの文明が保有している財宝の量を表しています。国の金庫が潤えば、必要になったときにいつでも大金をはたいて大きな動きを取ることができます。たとえば都市に公共施設を整えてみたり、兵士を雇ってみたり、はたまた他の文明や都市に支援金を送って何かの利益を引き出してみたり……使い道はあなた次第です。しかしお金を稼ぐためには健全な国家運営が必要です。公共事業は多すぎないか、兵士の維持費が高くなりすぎていないか、とにかく全体のバランスを見ながら調整する必要があります。特に追加コンテンツのGod and KingsやBrave New Worldを加えると、国家経営はさらに複雑で調整の必要なものになります。都市を道でつなぎ、交易路を開拓しなければ、国庫を潤わすのは難しいことでしょう。
もしあなたが十分な豊かさを得ることができれば、すべての国があなたの文明こそが世界の指導者だと認める日も来るかもしれません。
科学
あなたの文明がどれだけ新しい科学技術を発見するかを表しています。科学技術といっても、このゲームは古代から始まります。最初に発見するのは「土器」とか「青銅器」といった歴史の教科書でしか見たことがないような科学技術です。しかし間違いなくそれらの発見はあなたの文明を新しい水準に導きます。他の文明より一足先に鉄器を使った武器を生み出したら？ 乗馬に優れた文明が襲来したら？ 別大陸からマスケット銃を携えた異民族がやってきたら！？ 歴史好きなら垂涎のシチュエーションがCivilization5には詰まっています。それを実現できるか否かはあなたの腕前次第です。
もしあなたが十分な科学力を生み出せば、いずれあなたの文明は宇宙進出を果たすことになるかもしれません。
文化
といって、科学技術の発達だけが人類文明を支えてきたわけではありません。あなたは文明の統治者として、社会制度を生み出し、国の行く末を選びとらなければなりません。伝統を重んじるのか、国境を拡張して多文明との共存を進めるのか、はたまた芸術を推進するのか、実学を重んじるのか……文化の発達に伴って、あなたは選択を迫られます。社会制度はあなたの文明の基本的な方向性を形作るものとなります。自らの描く理想の文明の姿を思い描きつつ、採用してみましょう。
もしあなたが文化大国を築いたなら、すべての文明があなたの文明をこそ理想郷として認め、こぞってあなたの文明に従うことでしょう。
戦略シミュレーションとして
人類の歴史を再現した壮大なシミュレーションゲームに欠かせない要素は、やはり戦争です。人類は古来から絶え間なく戦争を続けてきました。１部隊１マスのヘックス管理
戦争の管理はかなり簡素化されています。あなたが師団を生産すると、１マスを占有する部隊が出現します。もちろんあなたの科学技術の水準によって兵装は様々ですが、１マスを占有することだけは変わりありません。それぞれの部隊は六角形のヘックスで描かれたマップ上を移動して、１ラウンドに規定数のアクションを行います。騎兵隊なら移動が早く、斥候は地形ペナルティを無視できるなどの細かな特徴はありますが、基本的にはすべての部隊で操作方法は変わりません。
部隊の種類は少ない
このゲームの特徴は、時代の変化で兵装が変わったとしても、基本的な操作方法が変わらないということです。このゲームでは「近接部隊（陸海）・遠隔部隊（陸海）・攻城兵器・戦闘機」の五種類のユニットしか存在しません。もちろん装備によって移動力や相性が変わりますが、操作方法はどの時代でも共通しています。このため装備が変わっても実は戦術面では大きな変化はなく、前衛に近接部隊を配置して壁にしつつ、遠隔部隊で後ろから射撃して敵を退け、都市に張り付いたら攻城兵器を寄せて砲撃を行うという基本手順に変化はありません。
重要なのは戦術より国力
したがって、このゲームでは戦術面で取れる優位は少なくなっています。結局のところ兵の質を決定づける科学技術や、兵装を絶え間無く生産し前線に送り続ける生産力や兵站の維持力など、国力が重要になってくるのです。その点で、戦術レベルでの大逆転の勝利を体験したいプレイヤーにとっては、やや趣味の違うゲームと言えるかもしれません。しかしこのゲームが重視している文明の発展という点では、これらの点に重きが置かれたゲーム性は納得です。少しでも優れた兵器を大量に戦場に送り出せば、確実な勝利が約束されるのですから。
もしあなたが圧倒的な兵力で他国を恭順させれば、あなたは世界の覇者になることができるのです。
四種類の勝利方法と文明指導者
複雑に見えるにも関わらず、３つのバロメーターと四種類の軍隊だけで人類史をモチーフにしたシミュレーションを完成させている点はこのゲームの優れた点です。そしてこれまでに紹介した「お金・科学・文化・軍事」の４つのバロメーターは、それぞれ固有の勝利条件に直結しています。そう、このシリーズの最大の魅力は、戦いに勝つだけが勝利ではないということです。４つの勝利がもたらす戦術の多様性
４つの勝利条件はそれぞれ外交勝利・科学勝利・文化勝利・制覇勝利と呼ばれています。すでにそれぞれが具体的にどういうものなのかは説明しているので、改めて取り上げることはしません。ここでは４つの勝利条件があることで、プレイヤーの戦術が多様化するということに焦点を合わせましょう。あなたはどの方法で勝利を目指しても構いません。どのタイミングで戦争を行って領土拡張し、得た富を何に使うのかはあなたの戦略次第です。いち早い科学開発のために図書館や大学を整備するのか、あるいは国庫を潤すために銀行を整備するのか……あなたは他国の状況や国土に見出された資源の状況を見ながら、自分の文明がどの形で勝利を迎えるのかを描くことになります。
地政学のゲーム
といって、毎回同じ戦略が通じるわけではありません。ゲームごとにランダム生成されるマップ上には、ランダムに資源が配置されています。奢侈品は国民を幸せにしますし、鉄や石炭は文明の軍事的な能力を決定づけます。この性質から、国土やその近くにどの資源がどれだけの量あり、それを活かすならどのような政策がよいのかをゲームごとに考える必要が生じます。また、山脈や海は文明を大きく隔てる壁の役割を果たします。山脈に覆われた文明を攻撃するのはやはり難しく、また海で隔たった土地で戦争をするのも困難を極めます。これら地形のもたらす政治的な役割を重視したゲーム設計から、Civilization5は地政学のゲームとしばしば表現されます。
文明指導者の能力を活用せよ！
戦略の多様性を決定づけるのはゲーム開始前に選択する「文明指導者」です。日本の織田信長やアメリカのワシントン、イギリスのエリザベスなど、名だたる指導者から一人を選んであなたの文明の６千年の指導者に据えることになります。それぞれの指導者には明らかに得意な時代や、その指導者がいなければ製造・建設できない部隊・建造物などが定められています。たとえば日本ならサムライとゼロ戦が加わり、中世と第二次大戦での戦争に明らかに強くなります。
こうした文明の中から一人を選び、生成されたマップを見て、文明の方針を決定します。世界地図が完成する頃までには、あなたの文明の輝かしい勝利の指針が描かれていることでしょう。
まとめ
Civilization5は簡略化された少ないバロメーターとユニットだけで進行する、人類文明をテーマにした戦略シミュレーションです。戦略の多様性から高いリプレイ性を持ち、そのゲーム性を理解すればほぼ無限に遊ぶことができる優れたゲームということができます。ただしCivilization5の初期版だけでは、ややバランスが悪いと感じる方もいるかもしれません。バロメーターの数が増えて複雑になってしまいますが、セールなどの機会を見計らって、ぜひGod and KingsおよびBrave New Worldの両追加コンテンツも合わせて購入を検討してみてください。宗教や観光などの新要素があなたをさらに複雑で豊かな戦略の世界に導いてくれるはずです。
Civilization5はSteamなどで販売中です。セールの際にはかなり安価になりますので、興味があればそのときを見計らってはいかがでしょうか。
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