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【ソード・ワールド2.0リプレイ】英雄志望の進む道【英雄志望と二つの剣3rd season 4−10】

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前回のあらすじ
レイラは旧交を改めながら自分の思いを口にする。魔剣よりも、冒険の中で『輝き』を見つけられるかもしれないと笑うレイラの顔は明るかった。一方、宿に戻ったカシウスとアークは酒場兼食堂で夕食をとっていた。

<前回 第1シーズン第2シーズンレイラ個別3−13−23−33−4

GM:というわけで、アークさんの後半シーンです。酒場なんかどうでしょう
アーク:アークだけが酒場で黄昏るってイメージができないな
GM:カシウスと二人で食事がてらって感じならどうでしょう?
アーク:たまには酒飲んでって感じ?
GM:今までの冒険振り返って感じで、カシウスが元気付けついでに連れてったってことにしてみたら?
アーク:なるほどありそう。一応お酒は頼むけど飲まないでおこうかな

GM:まぁ最初はカシウスと話しながら振り返り、はじめてこの村にきたときのこととか、ゾロのこととか、楽しかった場面だけ話しましょ。うまく魔剣の話を避けながらね、気使うカシウスらしく
GM:そんな会話をしているところで、後ろからアークの肩をたたく男が現れて、いつもの決めポーズでシンが登場します
アーク:うぜぇ
シン:「歓迎の盃を交わし損ねていたよ、ダインハイトの英雄くん」ウインク
アーク:「? あ、えっと……シンさん」呼び方が思いつかなかったし名前でいいや
シン:「名前も覚えてくれたか、光栄だね」カツンと無理やりグラスで乾杯して「ゴリさん、魔剣だって勇んで出て行ったよ。君たちが関係してるんだろう?」
アーク:「……うん」
カシウス:「マスターが? じゃあフレッドと一緒に行ったのか」アークの顔色伺う

シン:「……暗い顔だ。僕でよければ聞くよ。それとも、そういうおしゃべりは嫌いかな?」
アーク:「……そうだね」って感じでぽつりぽつりと昼にあったことを話し始めるよ
GM:昼のことってのはフレッドとのことでおーけい?
アーク:そのあとのシェリーのことも全部だね
GM:了解です

アーク:「……僕には助ける力がなくて、みんなを助けられなかった」
シン:「助けられなかったけど英雄と呼ばれるし、英雄と呼ばれるけど魔剣は手放した……なるほどね」
アーク:「僕は……英雄じゃないよ」
シン:「今の話をまとめると、君はそう言うだろうね。……なるほど、たしかに君は英雄じゃなかったよ、失礼したね、アークくん」酒をグビグビと飲む

シン:「じゃあ今日は君に、とびきりの新しい二つ名をつけようじゃないか。この村で通じる二つ名だ。どうだい?」
アーク:「……なに?」弱々しく

シン:「それは今から考えるさ。なんなら僕についてるものを譲ってあげようか? 変態仮面とか愛の戦士とか……そうだな、自称超絶美男子っていう不名誉付きのもある」
アーク:自覚あったのか
GM:意外や意外
アーク:「え、えっと……遠慮します」

シン:「ははは。二つ名っていうのはね、自然と生まれるんだよ。みんなからの愛情と信頼の反映さ。だから僕はいま言ったどれも嫌いじゃない」
アーク:「……」目を見開いてちょっと驚く
シン:「……君たちには言っていなかったけど、ダインハイトでハニーは亡くなった。君たちもよく知っているだろ? 麗しのカミラさ」
GM:ここゴリさんとの誤解解けるポイント
カシウス:「ああ、昼に聞いたよ。残念だった」
アーク:「……ごめんなさい」アークはよくわかってないから流すぞ!
GM:そうだった! 蜂蜜のことだと思ってるやつだった!!
アーク:フハハ
GM:そして一番解けなきゃならないレイラがいねぇじゃねぇか!!
アーク:果たしてカシウスは説明するのか

シン:「謝る必要はない。あの頃の君より、カミラはよほど強かった。とはいえ、ゴリさんはまだ心中複雑みたいだけどね」
アーク:「でも、僕は……」
シン:「いいや、英雄の二つ名とカミラの死は無関係さ。ここのみんなが、君にあの日の責任をとって欲しくてそう呼んでいると思っているのかい?」
アーク:「……ううん」

シン:「それに、僕の二つ名はあれ以前もこれからも、ずっと変わらなかった。変わっちゃいけなかったのさ。人々が不安になっているとき、この砦のリーダーがめそめそとしていたら、ここだってすぐに壊滅しただろうね。そんなこと、あの強気なハニーが許すと思うかい?」
アーク:「ううん」

シン:「だろ?」笑う「だから僕は今日もこうやって」ビシッといつもの決め顔に戻る「自称超絶美男子であり続けているのさ。それが誰かの支えになるなら、ね」
アーク:「……」
アーク:「『それが誰かの支えになる』……僕も、誰かの支えになれるのかな?」
シン:「大切なのは君がどうありたいか、さ。ひとまず聞かせてくれよ、君はこの砦の人々の英雄として、笑顔でいてくれるかい?」
アーク:「……うん、それが誰かの支えになるのなら」ちょっと無理してるかもだけど、笑顔で答えるよ
シン:「その意気だ。魔剣なんてなくても、君の心一つで英雄になれる。君の心の赴くままに、笑って進むんだ、英雄」ウインクして立ち去ろう
アーク:じゃあいなくなってからその背中に「ありがとう」

カシウス:「……なんていうか、さ」あとちょっとカシウスと話してから結んで良いですか?
アーク:よしこい!
カシウス:「アークを元気付けようって連れてきたのに、俺、何もできなくてさ……いつも誰かに助けられてばっかりだ」
アーク:「そんなことないよ、カシウスはいつも僕の隣にいてくれる。それが僕の支えになってたんだよ」
カシウス:「ははっ、マスターの言う通りだな。ありがとな、アーク。実はさ、アークが英雄にならないかもって、ちょっと安心してたんだ」
アーク:「そうなの?」
カシウス:「俺はアークやレイラたちと違って、普通の冒険者だ。今までの冒険にだって付いていくのが必死でさ……だから、これからは普通の冒険で楽しくやっていけるのかなって思うと、安心してたんだよ」
アーク:「ごめんね、でも僕が英雄になることで救われる人がいるのなら、僕は英雄になる」
カシウス:「でも半分は違うんだろ? 全部が全部誰かのためでもない。残り半分は……」
アーク:「うん。僕が英雄になりたいからだ。……カシウス、一緒に行ける?」手を差し出す
カシウス:「ああ、もちろんだ。いまはアークが元気になって、英雄を目指すって言ってくれてることに安心してる。ついていくぜ、アーク。英雄だって魔剣だって、どこまでもな」差し出された手をがっちり
アーク:「明日みんなにも話すよ。フレッドを追いかけなくちゃ!」

アーク:わーい、二人の変態と友情で結ばれた!
GM:まとめ方っ!!


次回へつづく