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【ソード・ワールド2.0リプレイ】英雄志望の進む道【英雄志望と二つの剣3rd season 4−8】

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前回のあらすじ
コーラルは新しい目標を発見し、その目は未来を見ていた。課されていたクエストは解除され、心持ちを新たに次の時代へと歩みを進めるのだった。

<前回 第1シーズン第2シーズンレイラ個別3−13−23−33−4


GM:じゃあちょっとマスターシーンになりますけど、カシウスくんにも物語的な前進を一つつけてあげようかと思います。

GM:アークと一緒に無名戦士の墓に祈りを捧げた後、一度宿に戻るとカシウスはしばらくあたりをぶらつくことにします。アークに比べれば、カシウスにとっても知人が逃げ込んだ可能性がある街ですからね。状況を知りたいのももっともでしょう。

GM:コーラルが去ったあとの市場でカシウスがあたりを見渡していると、エルフの女性に声をかけられます。
リィナ:「もし、冒険者くん。人探しかな?」
アーク:カシウスも歩けば女子にあたる
レイラ:最低ですね

カシウス:「いや、久しぶりに来たから、誰か知り合いでもいるかと思ってな。昔行商の警備をしてたから……」
リィナ:「なるほど、交易促進会議の! でもこのあたりはどちらかといえば帝国紹介崩れの人が多いよ。ダインハイトの商人はみんなアイラットに逃げたご様子」
カシウス:「そうか……じゃああっちで会わなかった奴らはみんなやられたのかな……そうだ、ゴリさんって知ってるか? こう、ムキムキのドワーフで……」
リィナ:「冒険者の宿クラウ・ソラスの店主でシン・イマオキを鍛えた冒険者! もちろん知ってるよ」
カシウス:「よかった。さっき店には行ったんだけど、ノイしかいなくてな。いちおう顔を見せとこうと思うんだけど……どのへんにいるかなんてわかったりは……?」
リィナ:「うーん……まぁ知り合いなら悪くはないかな。たぶんお墓に行ってると思う。あの件でたくさん“教え子”が死んじゃったって」
カシウス:「あぁ……じゃあ行ってみるよ。無名墓地の方でいいのか?」
リィナ:「ううん。ゴリさんが行ってるのは遺体がある方だから、教会の方。ああでも帝国のこっちのあたりじゃなくて、向こう」指をさす
カシウス:「ありがとな、行ってみるよ」
リィナ:「どうもどうも。じゃあゴリさんに伝言を頼めるかな、冒険者くん?」
カシウス:「なんだ、知り合いなのか?」
リィナ:「たぶんもうすぐ出発だから、念入りに祈っててねって」
カシウス:「出発? どこかにいくのか?」
リィナ:「それはゴリさんから聞いてちょうだい。それじゃ、あ、私リィナだから」
カシウス:「俺はカシウス。ありがとな」
リィナ:「いいってことよ」鼻歌を歌いながら立ち去る

クキバミ:我とノイが探しに行っているエルフがこんな名前だったな
コーラル:じゃあフレッドの仲間か。陽気そうなエルフだな
GM:とある事情からここで初登場になっていますが、本来は別の人がこのポジションになるところでした。その理由はすぐにわかります
アーク:赤毛族が……
レイラ:あっ……

GM:というわけで、マスターシーンの後半です。カシウスはリンディンフォーデの旧区画内にある墓地に向かい、そこで一つの墓に跪いて祈りを捧げるゴリさんの背中を発見します

カシウス:「マスター、久しぶり」背中に声をかける
ゴリさん:立ちあがると振り返って「カシウスだな! 噂は聞いてたぞ、大暴れだってな!」
アーク:大暴れ(※主に女の子に対して)

カシウス:「いや、俺はアークやレイラの勢いに乗せられてるようなもんさ」
ゴリさん:「何を言うか」低い身長でカシウスの腕をバンバン叩いて「俺ほどの店主になれば一目で実力がわかる。あの頃よりお前もずいぶん成長した。身も、心もな」
カシウス:「そうかな……? アークたちがすごすぎて、自分じゃよくわからないんだ」
ゴリさん:「あいつらはセンスがあったからな。だがお前にも別のセンスがある。奴らに聞いてみれば、お前なしじゃ今までやってこれなかったと言うだろうよ」
カシウス:「そうかな? でもありがとう」

ゴリさん:「そうだ、お前たちを引き合わせたのは彼女だったろ? 祈ってやってくれ」
カシウス:「カミラ?」
ゴリさん:「ああ、カミラだ。俺が不甲斐なくてな……助けに駆けつけてくれたんだが、巨人が街ごとぶっ壊して守ってやれなかった。死体を担ぎ出して城外に抜けられただけでも幸運なうちだな」
GM:ゴリさんが祈っていた墓は、みなさんを引き合わせた先輩冒険者であり、ダインハイト陥落の際にも城門の開門を手伝ってくれ、そしてゴリさんを支援するべく混乱の街の中に消えて行ったカミラ・ペテルカの墓です。

カシウス:「カミラが……!? 嘘だろ……!」
ゴリさん:「シンが駆けつけて俺と二人を連れてこの街にたどり着いたんだが、操霊魔法で復活させるにもそんな高位の魔法使いをすぐに用意できるわけでもなし、あの混乱の中じゃ眠らせてやる他に術がなかったんだ。まったく不甲斐ないよ」
カシウス:「そうか……」跪いて黙祷
ゴリさん:「……しかし、あいつも喜ぶだろうな。お前たちがこんなに立派になったんだ。まぁノイとサラーとはバラバラになっちまったが、面倒を見た冒険者の成長ってのは嬉しいもんだぞ。俺も嬉しい」
カシウス:「……よかったよ、俺も安心した」
ゴリさん:「?」
カシウス:「いや。みんなもう、前を向いてるんだなって。俺たちも次の目標を見つけないといけないんだ」
ゴリさん:「そうか。見つかるといいな。だが、今度はあいつらに乗せられるんじゃなくて、お前の目標を見つけろよ」
カシウス:「俺の目標、か……あ、マスター、ここを教えてくれたエルフから伝言があるって。もうすぐ出発だから念入りに祈っておいてだかなんだか」
ゴリさん:「リィナか。なるほど、俺もいよいよ現場復帰か。かーっ、お前が生きてりゃお前に任せられたんだがな!」墓石をパンパンたたく
ゴリさん:「よし、それじゃあしばらくお別れだ。お前たちも頑張れよ。冒険者は自由だ! お前たち一人一人の望むものを手に入れるために突き進めばいい!」
カシウス:「ははは、そうだな。ありがとうマスター」

GM:というわけで、ゴリさんとカシウスのシーンを結びます。
アーク:赤毛族が一人死んでしまった……
レイラ:思いっきり死亡フラグ立てて飛び込んでましたからね
コーラル:じゃあ生き残る道もあったのか。なんかあったな、奇跡の首飾り
アーク:あったっけ?
レイラ:たしかノイさんが迷った挙句、人類に必要なのはフレッドだって言ってフレッドにあげたんですよね
コーラル:結果フレッドは守れてカミラは死んだのか
GM:ということになります。第1シーズンはいろいろのちの展開の方向性を決める分岐が仕込んであったんですね
GM:さて、それではレイラの後半パートに入りましょうか。


次回へつづく