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【ソード・ワールド2.0リプレイ】英雄志望の進む道【英雄志望と二つの剣3rd season 4−6】

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前回のあらすじ

コーラルは帝国から逃れてきた海軍兵や帝国神官に出会った。なにやら訳ありの人々が集まっているようだ。一方アークたちは戦利品の換金へ向かっていた。

 

<前回 第1シーズン第2シーズンレイラ個別3−13−23−33−4

 

カシウス:「はい、これが一人分。麻袋の分はいいや……コーラルは?」換金したお金を渡しつつ

レイラ:「え、なんだか海の方に向かってましたけど」受け取りつつ

コーラル:いま神官ジジイ相手にゴマすってる

レイラ:(武器の加工依頼したけど、これたりるかな?)

カシウス:「ほら、アークも。いちおう金はもらっておいて損はないって。これからのことを考えればさ」

アーク:「うん、そうだね」買うものが特にない

レイラ:「クキバミさんの分はどうします?」

カシウス:「いちおう取り分けてはおいたが……帰ってきたときに渡すか。あの遺跡随分楽しそうだったからいらないかもしれないけどな」苦笑い

レイラ:「まぁクキバミさんのことですし、なんだかんだ言ってすぐ戻ってきてくれるでしょう」

アーク:「う、うんそうだね」

カシウス:「なんか軽くついていったもんな。魔剣が見つかった後はどうするつもりなんだろうな」

アーク:「魔剣を持ったほうについていくんじゃない?」

レイラ:「じゃ、手に入れないとね、魔剣」

カシウス:なんかヒロインがいる!

アーク:え? どこ?

アーク:「え? ……うん」

レイラ:(付け髭でもかってきてあげようかな?)様子見つつ

 

GM:というところで、こちらはレイラにだけ聞き覚えのある声が投げかけられます

アルミィ:「レイラ? レイラだよね!?」

レイラ:振り返って「アル……ミィ?  まさか……」っていいつつそばに寄って

アルミィ:「そうだよ! アルミィだよ!」

レイラ:「よかった……てっきりダインハイトで……もう会えないかと!」抱き着き

アルミィ:「生きてたの!? レイラ生きてた!」だきつきだきつき

 

アルミィリンク
【ソード・ワールド2.0リプレイ】彼方に望む風景【英雄志望と二つの剣3rd season レイラ過去編3】 - TRPGをやりたい!

ひでおしぼう番外の番外編 レイラ ソロセッション 「恋?のカラ騒ぎ」 - 英雄志望と二つの剣 @ ウィキ - アットウィキ

 

レイラ:「でもなんでこんなところに!? アイラットにはいかなかったの!?」

アルミィ:「最後まで戦ってたの! ほら、西門はあの巨人が乗り越えたときに壊れて……」

 

カシウス:「……レイラ、どうせ仕事は明日だし、二人で話してきたらどうだ?」

レイラ:「いいんですか? あとお任せしちゃって」

カシウス:「ああ。いいだろ、アーク? 古い友達みたいだし」

アーク:「うん、いいよ」

 

アルミィ:「……つかないことをお尋ねしますが、ほかに旅の仲間の男性は?」アークとカシウスに

アーク:オスと漢女なら

レイラ:「え? 後は……あれ? クキバミさんって男?」

カシウス:「男だな、タビットだけど」

レイラ:性別ってよりタビットってひとくくりで捉えてた感

アルミィ:「なるほどなるほど。じゃあレイラをちょっとお借りしまーす」

レイラ:「では、お借りされてきます」

アーク:「うん、またあとで」

コーラル:この娘、頭の中はお花畑だからな

 

アルミィ:「それにしてもさ……」二人になって歩きながら

レイラ:「?」

アルミィ:「なんでそんなに雰囲気変わったの! 彼氏っぽい人がいるのかと思ったらいないし!」

レイラ:「え?やっぱり私には似合わないかな?」

アルミィ:「ううん、ちょー似合う! かっわいい!」

レイラ:「ありがと」うれしい

レイラ:「彼氏っていうか、今までずっと騎士になりたくて、ちゃんとしていたくて、あんな格好していただけだったのかも」

レイラ:「それがなんだか、違うなって、そう思っただけ」

アルミィ:「おー! レイラが騎士っぽくないこと言った! レイラっぽいこと言った!」

レイラ:「なにそれー」冗談っぽく

レイラ:「でも、そうかも」

アルミィ:その様子をぱちくり見て

アルミィ:「レイラの冒険聞かせてよ! 隊長の命令で冒険者してたんでしょ!?」

レイラ:「最初はかなりしぶしぶだったんだけどねー。だって冒険者っって、野党も同じじゃん」

レイラ:みたいなかんじで色々あったこと話始めましょうか

アルミィ:笑いこらえながら、そんな感じで和やかに街並みを歩きながらシーンを切りましょう

 

 

 

GM:さてアークさん。商店のある地区から宿に向けて歩いていると、簡単に作られた教会の前を通りかかります。そこであなたは一人の女性がしんみりしながら歩いているのを見かけます

シェリー:「……」

レイラ:いましたねぇ……

アーク:出たなカシウスの嫁

カシウス:俺なんかあの子のパンツ見たことある気がするんだけど

アーク:カシウスのラッキースケベが発動した初めての子だっけ(第1シーズン第3シナリオ参照

 

カシウス:「おい、アーク、あれって……」そうそう、地図マニアの子

GM:あとフレデリックのこと知ってたから1-1でもちょっとだけ登場してます

アーク:「あ、フレッドの……知り合い?」

カシウス:「そういやここにいたな。えっと……まぁ、名前は、覚えてないが」

レイラ:パンツしか覚えてないなんて最悪ですね

アーク:アークも名前覚えてないだろうしねぇ

 

シェリー:「……」しんみりとした顔で歩いていましたが、ふと立ち止まってゆっくり首だけで二人の方、というよりカシウスの方を見ます

シェリー:手には花を持っていて、何やら全身を強張らせると、次に大きな声で叫びます

GM:なんか面白いからさ、先制判定して

レイラ:勝ったらパンツかな?

アーク:先制判定 2d6 → (2,4) → 6

カシウス:先制判定 2d6+10 → (4,4)+10 → 18

レイラ:強い

アーク:あ、これは

 

シェリー:「へん」あたりで何を叫ぼうとしているのか理解したカシウスは

アーク:デスヨネー

レイラ:「しん」って続くかもしれませんから……

カシウス:普段見せない凄まじい速さで口を押さえることができるんだけど、カシウスってそういうことしなさそうだよね

カシウス:甘んじて変態って罵られそうだよね

アーク:わーって叫びながらこけて結果的に押し倒してセリフキャンセル?

カシウス:それだ

 

カシウス:「わーーーーーっ!」

カシウス:「えーっと、誰だっけ、ほら、違っただろ? な? アークも頼むよ、ほら!」

アーク:くそう、元気なら変態どうしたの? っていえるのに!

アーク:「え?え?カシウスどうしたの?」

シェリー:「フレデリックのお友達の人! その変態さんを抑えてください!」

アーク:とりあえず言われるままに抑えてみるか

カシウス:「アーク、俺がいつ変態に……」

コーラル:最初から

レイラ:わりと前半戦で

アーク:「え? 初めから?」

 

GM:アークがカシウスを抑えると、シェリーはつかつかと歩み寄ってきて、今度はアークを睨みます

シェリー:「よく知らなかったけど、ダインハイトの英雄なんでしょ、あなた」つかつかと寄ってきて

アーク:出会った後に英雄呼ばれるようになったし知らなくて当然なんだけどね

カシウス:「勝手にそう呼ばれてるだけで、俺は……

シェリー:「変態さんは黙ってて」

アーク:カワイソウス

 

アーク:「え、僕? 僕はアークだよ」

シェリー:「……」睨みます

シェリー:「こっちにきなさい」

アーク:カシウスどうしたらいい?

GM:シェリーは一方的に教会裏に歩き出します

アーク:まあとりあえず「う、うん」てくてく

 

GM:シェリーについていくと、そこには一つだけ石碑があって、交易共通語の文字が刻まれています

GM:『ダインハイトに眠るすべての魂に祈る』

GM:その前にある献花台と思われる場所には、多くの花が供えてあり、シェリーも持っていた花をそこに置いて、まず静かに黙祷します

 

シェリー:「……みんな死んだ」

アーク:「……うん」

シェリー:「お父さんも、お母さんも、エレナも、ハースおじさんも、クロエも……マクギルドお兄様も、カティも……みんな……」

 

シェリー:「勝手だよ、みんな。だって、みんな死んだのに……自分たちが生きてるからって……英雄だなんて言って笑ってる」

カシウス:「……」

シェリー:「私には……」

シェリー:「私には英雄なんていなかった。あなたは!」

 

シェリー:「誰も……助けてくれなかった」

 

GM:事情を補足すると、シェリーは富裕層階級なので実家の区画が北東部にあります。そこは最も避難できなかった、最悪の被害を出した区画でもあります

GM:ひとまず、カシウスと一緒に祈りでも捧げましょうか。3人の静かな黙祷に、穏やかな風が吹きます。

 

アーク:「助けられなくて……ごめん」

シェリー:「謝っても……みんなは……」

アーク:「うん……帰ってこない。僕には、助ける力がないから」

カシウス:「……」そんなことないぞって言いたいけどアークの表情を見て言い止まる

GM:アークの顔には陰りは一切なかった。祈りを捧げた後、瞳を開いたアークは、その言葉を当然のことのように口にした。その瞳は供えられた無数の花を見、次に石碑に刻まれた文字を辿った。アークはもう一度目を瞑った。その脳裏に何がよぎったのか、それは隣にいたカシウスならば想像できたのだろうか。

 

アーク:「助けられなくて、ごめん」

 

GM:ダインハイトの悲劇、アイラットの地下、サラーの叱責……そして、これからも続くだろう「救えなかった命」……それでも、再びアークは瞳を開いて、彼らしい短い謝罪を口にした。

 

シェリー:「…………ダインハイトの英雄、か」ためていた涙をぐしぐしと拭ってごまかし

シェリー:「私こそ、当たってしまってごめんなさい。……もう一回、一緒に祈っていい? あ、変態さんも」と言って祈りの姿勢をとります

アーク:しかし変態呼ばわり

シェリー:そこはゆずらない

アーク:無言で一緒に祈りを捧げます

GM:というわけで、もう一度祈って、シーンを切りましょう

 

 

次回へつづく