【ソード・ワールド2.0リプレイ】英雄志望の進む道【英雄志望と二つの剣3rd season 4−3】
前回のあらすじ
首飾りをフレデリックに返したアーク。もう一度それを貸して欲しいと頼んだが、フレデリックは自分の描くフィネアの未来を実現するためには、自分自身が魔剣を手にする必要があると主張する。アークは自らが何のために英雄になり、そして英雄とは何をする存在なのかを今一度問いかけられることになった。フレデリックの同行の提案を断るアークたちだったが、クキバミだけが魔剣を求める最後の冒険に同行を申し出る。
<前回 |第1シーズン|第2シーズン|レイラ個別|3−1|3−2|3−3|3−4|
GM:ではそれから数十分程度たって、再びシン・イマオキが姿を現し、みなさんはみなさんが泊まれそうな場所へと案内されているというシーンから進めていきます。今回のお仕事依頼ですね。クライマックスで戦闘するだけなので、あまり関わらないといえば関わらないんですが
シン:「さて、以前君たちがここに来たときからずいぶんこの土地は変わってしまっててね」石畳も敷かれていない土の道路を歩きながら、シンはそう切り出します
コーラル:まぁ、アタイはここくんの初めてなんだが
シン:「前は交易促進会議の取引所でなんでも換金できたんだけど、今は新しく作った港が交易拠点になっている」
GM:そう言いながら砦を進んでいると、港に近づくにつれ比較的大きな家が見受けられるようになります。磯の匂いもあたりに漂い、耳をすませば波の音も聞こえてくるでしょう
レイラ:もともとそこまで開拓されてましたか?
GM:いえ、この辺りは以前訪れたときには蟹と戦ったりするほど自然があふれていました
アーク:懐かしい! また泳ごう!
レイラ:今のレベルで泳いだらクラーケンとかドラゴンとか釣れるからやめてください!
シン:「この辺りはわざわざ帝国からここにきた人が住んでいる地域でね。このご時世に帝都じゃ政変があったみたいで、結構な重要人物が逃げ出して来てるんだ」
コーラル:あのハゲの事件も関係あんのか?
GM:はい。あのとき同時に帝都でも議会派の工作で一悶着ありました。それで立場を失った人たちが海路で続々と逃げ出してきているという状況があります
レイラ:ほんっとに帝国の政治家たちって今の状況がわかってないんですかね?
コーラル:帝国なんてそんなもんだろ
GM:ちなみにコーラルはあとでこの辺に神官を見つけます
アーク:よんだ?
GM:お前じゃない
コーラル:あー、そうか、あのハゲの身内だから立場怪しいのか
GM:そういうことですね
コーラル:「はーん。あっこは相変わらずしち面倒くせぇなぁ。さっさとほろbイダダダダっ!?」
コーラル:思い出したかのようなクエストロール。1点ダメージ受けとこう
レイラ:「人族同士が争っている場合じゃないんですけどね……目の前に剣を突き付けられるまでわからないんでしょうか……」
シン:「まったくその通り……とも思わないかな。欲望は人を動かす魔法のようなものさ。君には想い人はいないのかい?」
レイラ:「私には.....」否定的な口調でもちょっとテレ
シン:「その思いが君を動かす時があるだろう? 人は求めるから人でいられるのさ。蛮族との戦いが終わったとき、僕らが人でなくなってしまっていたら、それが本当のおしまいだと僕は思うよ」
コーラル:いいこと言うな、変態だけど
コーラル:語尾に変態だけどをつけると全てが残念になる説
レイラ:(この人も道ならぬ恋で苦労しているんでしょうね……)
GM:解けぬ誤解
レイラ:一度インプットされると修正が大変なタイプなんで
シン:「さて、君たちをその戦利品の換金に送り出す前に、ここでのルールを思い出させてあげないとね」
アーク:そういえば依頼を受ける必要があるんだっけ
レイラ:エンジョイ・アンド・エキサイティングでしたっけ?
コーラル:どっからでてきた
シン:「ここでは仕事をした者に宿が与えられる。そのルールだけはずっと変わらないんだ」
レイラ:「ふふ、そうでしたね」すでに懐かしい
コーラル:「へぇ。んじゃぁ常に仕事があんだな、ここは。いいとこじゃねーか」
シン:「ああ、冒険者の楽園さ。毎日蛮族は現れるし、森に入れば遺跡は絶えない……その代わり、いつ滅ぶかもわからない。楽しい場所だと思ってくれるかい?」
アーク:考え事してるから生返事しかしないでおくよ
コーラル:「いいねぇ。アタイ好みだぜ。船の上でのルールと似てるしな」
レイラ:意外に意気投合しそうな雰囲気ですね
コーラル:基本仕事人間だからな。仕事が何かは各々の判断として
シン:「それはよかった。君たちの都合がつくなら、可能なら砦の北西に出城を作っているダインハイト騎士団に協力してほしい。なかなか骨のある蛮族に建設を邪魔されているらしくてね。君たちくらいの実力者が必要だ」
コーラル:ほほう
レイラ:蛮族側も攻勢ムードですね
カシウス:「なあ、その仕事って、急がないといけないか?」
レイラ:ああ、たしかにアークさんが落ち込みムードですもんね
カシウス:「長旅もあったし、俺たちは別の目的もあってここに来たんだ。アークもそのことで考えないといけないことがあるし……」
アーク:でも依頼受ける方向にもっていきたいよね?
GM:どっちでもいいですよ。レイラとコーラルだけで向かうってことにしても、いうて公国騎士団がいるので、命の危機はそうありません
レイラ:いったんばらけて再集合っていうの、私は好きですよ
GM:アークが気分転換になるから受けるーってなってもうまく進めますし、一回バラバラになって個別シーンで処理でもいいです
アーク:「いや、僕も仕事するよ。少しでも体動かしてたほうがましだから」
レイラ:その言葉を聞いてちょっとホッとします
カシウス:「……ほんとに大丈夫か?」
アーク:一回覚悟決めてるからね、もう前みたいに落ち込みたくはないなーって
アーク:「うん、大丈夫。動いて気分を変えたいんだ」
シン:「いい仲間たちだ。じゃあ今日は休んで明日か明後日にでも出城でひと暴れ、よろしく頼むよ」
コーラル:「おっけぃ。んじゃー、今日はもーやることないのか。荷物置いたらここらへん回ってみっかなぁ。うまいもんとかある?」
シン:「この季節ならフルーツがいいよ。あっちの通りに行けば匂いでわかる」
GM:というわけで、今回の仕事は砦周辺の蛮族の除去です。報酬はこの街での宿とこの街での名誉という非現金報酬です
レイラ:わーい(棒
GM:ほんらい非現金報酬ですが、この街では事実上その名誉が通貨になります
コーラル:ふむふむ
GM:計算がめんどくさいので今回はこの本来非現金のこの報酬を現金として等しくガメルに換算して、報酬として提供します
GM:クレジットの利用可能枠とでも思ってください。返済期日はキャンペーン終了後です
アーク:あんまり気にしなくていいのかな?
GM:はい、つまり気にすんなってことです
GM:この数値はガメルとしてこの街以外にも持ち出せます。この街の通貨流通量が少ないという設定を汲み取っての措置と思ってください。
アーク:非常時だしねぇ
GM:さて、その依頼を受けたところで、お待たせのクキバミさん側のシーンに移りましょう
次回へつづく