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【ソード・ワールド2.0リプレイ】氷壁を砕け!【英雄志望と二つの剣3rd season 3−8】

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前回のあらすじ

奇妙な迷路の奥でたどり着いた遺跡には、人族の言葉と違う言語体系で書かれた文字盤があった。クキバミはその文法からドレイク語の影響が強い言語と見抜く。蛮族が建設した巨大遺跡に、いったいどのような歴史の真実が残されているのだろうか。

 

<前回 第1シーズン第2シーズンレイラ個別3−13−23−3

 

 

GM:では、意気揚々と遺跡の地下第1層に入りましょう。階段を下るなり、みなさんはめちゃくちゃに破壊された魔動機の警備兵器を発見します

コーラル:「んあ?」クキバミの耳を離して落とす

クキバミ:「ぬわーーっ!」階段を転がり落ちる

アーク:「ぼろぼろだ」

GM:皆さんは戦ったことがあるので、これが何かはすぐにわかります。クィンドゥームが破壊されています。壁の方々に砲弾がぶつかった痕跡も残っています

アーク:剥ぎ取りできる?

GM:はい、なぜか売れそうな部品が剥ぎ取られていません

アーク:やったー

レイラ:でも奇妙じゃありませんか? 盗掘なら絶対取りますよ

コーラル:だから今取るんだろ?

レイラ:誰かが別の目的で来てるってことですよ

クキバミ:とりあえず剥ぎ取りはカシウスに任せよう。+2じゃからな

 

戦利品処理(4部位)

 300+900+2400+900+20*4→4580G

 

レイラ:かなりのお金になりましたね

クキバミ:じゃが金以上のものがあるぞ、この遺跡にはな!

GM:破壊状況についての調査は魔物知識判定で代用します

 

魔物知識判定

 クキバミのみ2段階成功、他全員1段階成功

 

GM:少なくとも、その装甲が凄まじい威力の斬撃で切り裂かれていることは見抜きます

アーク:魔動機叩き切ったの!?

コーラル:ヤバイ威力だな

GM:クキバミだけは、その破断面に露出した金属がまだ錆びていないことから、1ヶ月以内、場合によっては今日や昨日の可能性も含めて、かなり最近に破壊されたものだと判断できます

クキバミ:「……待て、これはかなり最近破壊されたものだぞ」

レイラ:「売れそうなものも残っていましたし、人族ではありませんね」

クキバミ:「蛮族がすでにここに到達していると考えるべきじゃな」

クキバミ:そうだ! 雪で濡れていたからには、足跡なども残っておるのではないか?

GM:それについてはありませんね

アーク:飛んでる……?

GM:さあ、どうでしょうか。砲弾の痕もたしかにわりと上についていますが、人間も冒険者ならかなり飛び上がったりして戦うので、判断はつきません

アーク:たしかによく飛んだり跳ねたりしてたきがする

コーラル:アタイがよくやってたな

 

GM:さてと、行動選択肢を示します。この部屋には二つの扉が見えます。

 

二つの扉

 (1)広く窪んだ謎の溝の向こうの壁の真ん中にあるすでに開いている扉

 (2)この空間の脇にある開けられていない扉

 

GM:選択肢としては、あとはここで一度戻って考え直すというのもありますね

クキバミ:戻るのだけはなしじゃ!

コーラル:アークの判断に任せるぜ

アーク:たぶんこれを壊した人は開いてる方に行ったんだろうから、閉じてる方に行くのがいいのかな

レイラ:まだ中にいるなら、戦闘になりそうな扉は避けたくなりますね

アーク:……マッピングしたいから全部歩きたくなる

コーラル:わかる

クキバミ:全部見たいぞ

アーク:よし

 

アーク:「こっち見てみようよ、まだ誰も見てないみたいだし、楽しいよ!」閉じている方の扉

カシウス:「『楽しい』って……ははっ、じゃ、俺が調べるからちょっと待ってくれ」

クキバミ:「はようせい! 何があるか楽しみじゃ……!」うずうず

コーラル:「そろそろひと暴れしてぇなぁ」デスサイズをまた担ぎ上げて

 

GM:カシウスが扉に近づくと、動作音がして扉は上に素早く吸い上げられて道が開けます

クキバミ:ハイテク!

レイラ:カシウスさんが挟まれないなんて……!

カシウス:俺をなんだと思っているのか

 

GM:中には見慣れない形式の魔動機が並んでおり、不必要に白い壁が発光していて、左右には腰ほどの高さのガラス板のテーブル、奥には大きめの本棚といえば本棚に見えなくもない、謎の魔動機が起動音を鳴らし続けています。この部屋の構造を知るためには、構造解析判定が必要です

クキバミ:構造解析判定 2d6+9 → (2,5)+9 → 16 成功

GM:早いなw

クキバミ:当たり前じゃ!

GM:では、クキバミは部屋とガラステーブルを観察し、部屋全体が一種のマナカメラの射影装置になっており、ガラステーブルに記録された画像を表示させることができるとわかります。ガラステーブルについているレバー状の操作装置がおそらく全体の制御装置なのでしょう

クキバミ:では、無言でレバーを動かして、資料を次々映し出すぞ

クキバミ:「ほぇ~」

GM:次々と、また混合言語のテキストや戦場の画像などが映し出されます

レイラ:「うわっ! ガラスに文字が!」

クキバミ:「古いがマナカメラの技術じゃな。我はまだプログラムはできんが、現在でも使われておる」レベル8魔動機術なんじゃもん!

 

映し出された資料

この地は「戦闘の最中に凍りついた」らしく、「『敵』はそれでもなお殺戮を続け、凍結した地を赤く染めようとした」一方で、「『英雄』は魔剣を携えて****と戦い」この建造物を建築した

 

レイラ:土木もいける英雄だったんですね

クキバミ:「人族の殺戮……英雄……真実、この地が凍結……建設、魔剣……」ぶつぶつ

コーラル:「……読めてんのか、クキバミ?」

カシウス:「クキバミがおかしくなった」

クキバミ:「戦った……人族でない何か……凍結……」

コーラル:「だめそうだな」

GM:アーク、見識判定します。6以上

アーク:えっ、僕!?

アーク:見識判定 2d6 → (5,2) → 7 成功

GM:アークはクキバミが走らせる画像の中に、見覚えのある造形を目にします。ダインハイトが陥落した日、東の空に飛んでいた何かが携えていた、アークがそれを『死そのもの』と認識したあの剣です

アーク:「待って、今のこれ!」クキバミ潰すように身を乗り出して指差す

クキバミ:「ぷぎゅう!」それについて何か書いておるかの?

GM:英雄の携えていた魔剣とありますが、固有名詞の発音方法がわかりません

コーラル:蛮族の英雄か

レイラ:見方が変わればそうなりますね

アーク:名前も見たことなかったっけ?

GM:あります。草原の地下遺跡で、石像に記されていました。魔剣ダインスレイヴに違いありません

レイラ:私たちが倒れたときですね

クキバミ:「これは蛮族側の魔剣と記されておるな。アークが探しているのはこれではないぞ」

アーク:「うん、知ってる。だってこれはとても怖いものだから」

カシウス:「どこかで見たのか?」

アーク:「見たよ。ダインハイトで、あの日」

レイラ:「あのドレイク族が!? 持っていたんですか!!」

クキバミ:「待て! なんだと!? すでに使われておるのか? これが……これがか!?」

アーク:「うん。あれが『死ぬ』ってことだって、見てわかった。前からずっと、夢でも見てたんだ」

クキバミ:「魔剣ダインスレイヴ……アイラットには魔神の目覚めとも関係しているとあったな……なるほど、それであの魔神どもが活動を……」

カシウス:「どういうことだ?」

レイラ:「ダインハイトを襲った蛮族がダインスレイヴを使っていて、そのせいでアイラットで堀を作らないといけなくなって……」

クキバミ:「その結果、あの遺跡が息を吹き返し、そこには『魔剣ダインスレイヴの呼びかけに応じて魔神が協力する』という古の契約が記されていた……」

コーラル:「へっ、ちょっとおもしれーじゃねぇか」

カシウス:「面白がってられないだろ! それってつまり……」

クキバミ:「300年ぶりの蛮族の大反攻の始まりじゃな。それも、この地にはアイラットのような魔神の遺跡が無数に眠っているのだろう。我らが知らないだけで、帝国ではいくつも発見されているのかもしれぬ」

レイラ:「……」

カシウス:「……」

クキバミ:「この魔動機は我が保管する」

コーラル:「んぁ? どうした?」

クキバミ:「この資料を我が独占したいというわけではない。それもちょっとあるが……なにより、これが誰かの手に渡ったとき、何が起こるかわからないのが心底恐ろしいのだ」

レイラ:「そう、ですね……。解体はお任せします。私はこういうのは苦手で」

コーラル:「……なぁクッキー、誰かって、誰だ? ここに入り込んでるやつもそれか?」

クキバミ:「……わからぬ。一番危険なやつは、正論を振りかざす輩じゃ」

クキバミ:ガシャコンとレバーを動かして解体を始めながら「例えば、国家というやつじゃな」

コーラル:「回りくどいな、帝国って言えよ」にやり

カシウス:「帝国がここを調べに来てんのか? じゃあサラーとかが来てるかもしれないってことか?」

コーラル:「あー、あのいけ好かない感じのにーちゃんも帝国だったな、あいつも敵だな」

レイラ:「いやだからサラーさんは敵では……」

クキバミ:「なんかお主らすっごい私情混じっとらん?」

アーク:「そうなの?」何もわかってない

コーラル:「いや、帝国滅べ、いやむしろ滅ぼしたいなんて微塵も……あいででで」クエストダメージ入れる

レイラ:「べ、別に好きとかそういんじゃないですし!」

コーラル:「でももしあのにーちゃんがここに来てんだったら、こいつのせいでアタイはろくに戦えないぜ」

クキバミ:「……誰が危険で誰がそうでないかなどわからん。帝国だろうと、海賊だろうと、セコ村だろうと、この情報は何をもたらすかわからん。ただの冒険者であってもな」てくてく進んで別の魔動機を分解し始める

コーラル:「……おい、珍しくクッキーがガチだぞ」

レイラ:「見た目は泥棒ですけどね」

アーク:「うーん……セコ村は大丈夫だよ、お茶つくるのにしか使わないから!」

クキバミ:きいとらん!

 

カシウス:「あ、運べるように詰めるのは手伝うぞ。重要なところだけこっちにおいてくれ」

クキバミ:「取るなよ!」

 

GM:というわけで、こちらの部屋は追加情報であって行き止まりです。元に戻って窪んだ先の壁にある扉を目指しましょう

アーク:魔法使いがいないからただのくぼみがきつい……

コーラル:なぁに冒険者ならひとっ跳びよ。GM、跳躍判定で超えるならどれくらいだ?

GM:距離15m。ルールに従って計算しておきました。跳躍判定で目標値が34ですね

アーク:跳んでよコーラル

コーラル:馬鹿言え

レイラ:下は何mくらいなんですか?

GM:10mほど溝になっています。左右と向かいの壁は窪んでいる部分と全く境界がない連続的な壁で、自分たちの床面の延長線上に扉が一個だけぽつんと壁に貼り付けてあります。手前側には備え付けのハシゴがあって、下には降りられるようになってます

レイラ:落下ダメージが30点。受け身を取れるとはいえ、ジャンプは諦めた方が良さそうですね

クキバミ:「下経由で行って向こうの壁をなんとかするしかなさそうじゃな」

カシウス:「俺か……」

アーク:「僕見てくるよ!」敵だったらカシウス死んじゃう

コーラル:そうだな、罠でもアークのHPならなんとかなるだろ

アーク:ハシゴ降りてみるよー

GM:了解です

 

 

次回へつづく