【ソード・ワールド2.0リプレイ】氷壁を砕け!【英雄志望と二つの剣3rd season 3−3】
<前回 |第1シーズン|第2シーズン|レイラ個別|3−1|3−2|
前回のあらすじ
サラーは皇帝直属の特殊軍服を着て、サイラス・ホーエンシュヴァンと名乗った。その家名は先の皇帝のものであり、サラーは先代皇帝の息子だったということになる。魔剣を帝国に引き渡すよう迫ったサラーだったが、アークはこれを拒否する。神が誰も選ばなかったことで、人間の世界は一層混乱しつつある。アークたちはスレイン公爵の助言に従い、北レシトリア最北部、グラン・イチと呼ばれる大雪原へ向かうことになる。
レイラ:ちょっとサラーさん追いかけていいですか?
GM:いいですよ。サラーさんはいいですか?
サイラス:急ぐからそう付き合ってはいられないがな
レイラ:「サイラス殿」声かけます
サイラス:「……何か?」馬の用意をしながら振り向かずに
レイラ:「サイラス殿、いえ『サラーさん』」走ってきたので肩で息をしながら
サイラス:「……」
レイラ:「以前、アイラットで教えていただいたこと、今では少しわかったような気がします」
サイラス:「……」
レイラ:「今まで止めていた『歩み』を、少しずつでも進めるように、傷ついても前を向いていこうと思います。……今までありがとうございました」
サイラス:手を止めて振り返る「サラーという人物のことは、よく知っている」
サイラス:「いま彼がこの場にいるのならば、君のその姿を見て言うだろう。『よく似合っている』と」
レイラ:「はい」少し照れ臭そうにはにかんで
サイラス:「失礼する」馬に飛び乗る
レイラ:「お引き留めして失礼いたしました。次にお会いするときは全力で止めてみせます。あなたに魔剣を渡すわけにはいきませんから」
サイラス:何も言わずにその言葉を受け止めつつ走り去る
GM:サラーにもらったチョーカーって……あー、この髪飾りになってるのか
レイラ:そうです。でも、もう甘い関係にはなれなさそうですね
クキバミ:時代が生み出した悲恋よのう
GM:さて、それではみなさん大雪原への遠出です。買い物を済ませましょう
アーク:礼服の次は防寒着買わなきゃ
GM:一応サバイバルマントを最低装備とします
クキバミ:我の礼服は防寒付きよ
アーク:どんな服なんだ……
レイラ:私はサーマルマントがあるので大丈夫です
コーラル:サーマルマント高いな……よし、サバイバルコートでいいや。もう着てるし
GM:カシウスもサバイバルコートはありますのでご心配なく
コーラル:食料の方が不安だな……2週間分くらい買っとくか
アーク:テントがいるよ
クキバミ:なんと、我らまだテントすら持っておらなんだか
レイラ:買っておきましょうか?
アーク:僕が買うよ、6人分のおっきいやつ。これでニタマゴも一緒
ニタマゴ:押忍、ごっつぁんです
コーラル:見張りが出るから5人用でいいんじゃないか?
アーク:おっきい方がいいから6人用で!
コーラル:あ、そういや赤の眼鏡買っといた
アーク:コーラルが眼鏡……?
コーラル:これで眠らないぜ!
レイラ:さっき寝てませんでした?
コーラル:寝ながら歩いてるときは起きてるんだ
GM:では、出発前に装備確認しながらちょいと会話しましょう
カシウス:「よし、ひとまず荷物はこんなところかな。みんなはどうだ? 小さくおさまったか?」
レイラ:「ぬあー、このへんがきゅうきゅうしますー」コーラルにべたーっとだきつき胸のあたりを抑えながら
コーラル:「腹巻きするか?」
レイラ:「お腹が冷えてるんじゃないんですよぅ」うだうだ
コーラル:「んじゃああれか、腹減ってんだな?」
レイラ:「いや、そういうのじゃなくてですね、うー」
カシウス:「まぁ変な感じはするよな。サラーはなんでああなったんだ?」
レイラ:「いたずらに権力を示すような人じゃありませんし、何か理由があったんだとは思いますけど……」
クキバミ:「そういえば、お主らあやつと知り合いのようじゃったな」
レイラ:「クキバミさんと初めて会ったとき、一緒にいた方です。緑のマントの」
カシウス:「ダインハイトで一緒にやってたんだ」
クキバミ:「え!? あのなよっちかったのか!?」
レイラ:「なよっちくありません」耳がしっ!
クキバミ:「ぬわーっ! ちぎれるー!」
コーラル:「……」
カシウス:「女言葉だったり変なところはあったけど……でも、悪いやつじゃなかった。アークもそう思うだろ?」
アーク:「……うん、いいおにーさんだったよ」
クキバミ:「なんだかのぅ、あまりに別人感が強すぎて……ほんとに同じ人か?」
コーラル:「あ、サイラスってどっかで聞いたと思ってたけど、ハゲの弟子だ」
レイラ:「ハゲって……この間あんなことまでしたのに」
クキバミ:「む、乙女が二人になったぞ、クシシ」
コーラル:クキバミの後頭部鷲掴みにしてミシミシする
クキバミ:「ぐあーーっ!! チタタプにされるーー!!」
レイラ:クキバミさんのほっぺたみょーん
コーラル:「まぁアタイが聞いてたサイラスってやつは、なんつーか、騎士の中の騎士を目指してた漢! って感じだったぞ。曲がったことが嫌いで、皇帝の強引なやり方とか、騎士団の裏事情とか許せなくて国を抜け出したとかなんとか」
レイラ:ほっぺたひっぱったまま固まって考える
カシウス:「どっちかって言ったら、俺たちが知ってるのもそんな感じだな。漢女(おとめ)の中の漢女(おとめ)! って感じだったが」
コーラル:「んー……アタイから見りゃ、ありゃ完全に帝国のイヌにしか見えねぇけどなー」
レイラ:「そんなことは! そういう人じゃありませんよ!」勢いよく手を離して
クキバミ:「あ痛い!」
レイラ:「自分を曲げてでも定刻に戻らなきゃいけないくらいの理由があったんだと思います」
クキバミ:「あいたたた……レイラがそこまで惚れ込むのだ、芯の通ったやつなのだろう」
レイラ:「ほ、惚れてるとかそういうのじゃなくてですね」あたふた
カシウス:「え? そうだったのか?」
レイラ:パンチ!
カシウス:威力表降らない程度で!
レイラ:威力10(C10)+10 →(6,6)→1回転!→(4,2)→ 7+3+10 → 20
レイラ:「な、仲間としてです!」
カシウス:「ぶべらっ!」
アーク:魔力撃なら死んでた
クキバミ:「なぁに、言葉の綾じゃ。まぁあながち間違いでもなさそうじゃがな……」
アーク:「カシウス回復してあげるよ」盾を取り出しつつ
カシウス:「アーク、魔法使うのに、た、盾は……」
アーク:「シールドキュアウーンズ!」
カシウス:「うわぁぁぁっ」
GM:……おい、カシウスっていう存在になってみてわかったことがある
レイラ:どうしました?
GM:こいつやばい、当然のように吸い寄せてくる
クキバミ:カシウスプレイヤーの魂が残されておるのだろう
コーラル:ダイスの神様がカシウスを愛しているからな
GM:さて、では翌日に出発しましょう。みなさん、HPMPを元に戻しておいてください
アーク:じゃあ欠かさず今日もお祈り!(ラックを行使)
レイラ:ニタマゴくん作っておきます(クリエイトゴーレムを行使)
GM:今回の雪原もカードウィルダネスを使います。あれスムーズだからいいんですよね
GM:ただし、今回は地図製作判定を行ったカードは必ず配置しなければなりません。つまりスタート位置では2回地図製作判定が可能ですが、そのどちらかは必ず通過しなければなりません。というわけで、今回のマップとカードを開示します。頑張って突破してくださいね
雪原のカードウィルダネス
アクション
(1)カードの中身を見る:地図製作判定
カードの中を見た場合、現在地に隣接するタイルに必ず置かなければならない。(2)移動する
現在地に隣接するタイルに現在地を移動する。
カードの効果が実行されて処理される。現在の寒さカウント 0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
カードの中身 12枚
何も起こらない 1
天候カード 2
クレバス 1
岩壁登り 1
雪崩発生 1
ボーナス報酬 1
休憩所 2
方角を失う 2
敵との遭遇 1
アーク:アークは主人公だからイージーにならない?
GM:なりません
レイラ:恋する乙女補正でイージーに
GM:なりません
クキバミ:GMのあたりでは歌舞伎はイージーでは
GM:ありません
コーラル:海賊ゴリラだからイージーになるな
GM:なりません
GM:雪原を超えるってのは! 過酷なんですよ!!!
次回へつづく