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【ソード・ワールド2.0リプレイ】再会の大地【英雄志望と二つの剣3rd season 1−7】

<前回 第1シーズン第2シーズンレイラ個別3−1

 

前回のあらすじ

コーラルとカシウスが相手の仮設陣地を確かめると、中には知性を持った蛮族がもう一人いた。さらに人質の正体がレイチェル・ブラックバーンだとわかる。情報とジャイアントリザードの肉を持ち帰った二人は、留守組と一緒に作戦会議を始める。

 

カシウス:「……というわけだ。ちょっと作戦を考えよう。レイラは?」

レイラ:帰ってません

アーク:「あれ? 一緒じゃないの?」トカゲ肉一口食べて

アーク:(おいしくない……)

カシウス:「え? 戻っておくように言ったんだが……」

クキバミ:「置いてきたのか」

カシウス:「たしかにあれは置いていったに近いけど……」

アーク:「カシウスこれあげる」トカゲ肉差し出し

クキバミ:「今あやつを一人にするのは酷だろうに……」

カシウス:「……探してくる」

クキバミ:「我もいく」

 

レイラ:ここで帰ってきます「ごめんなさい、遅くなりました」

アーク:「あ、帰ってきた。おかえりー」

クキバミ:「おお、戻ったか。怪我はないかの?」体をポンポン

レイラ:「大丈夫です。心配おかけしました」それだけ言って自室に戻ろうとします

カシウス:「待ってくれ。明日の対応を話し合いたい。ちょっといてもらっていいか?」

レイラ:「……」無言で少し離れた椅子に座ります

 

カシウス:「レイラのためにもう一度説明するが、捕らえられていたのはレイチェルだった。相手で強そうなのは3人。あまり賢くなさそうな大型のゴーリーと、知恵のあるツノのあるやつ、そしてエーヴァだ」

GM:クキバミとアークは魔物知識判定をどうぞ

 

魔物知識判定

 クキバミのみ成功
  →ドレイク

 

クキバミ:「その知恵のあるやつじゃが、おそらくそう長生きしていない下積みのドレイクじゃな。変身する前に一気に叩けばそう脅威ではない」

カシウス:「ゴーリーとドレイクが一緒ならどうだ?」

クキバミ:「負けることはないが、時間はかかる。そこにエーヴァが入ったら絶望的じゃ」

カシウス:「……どうかする方法はないのか?」

クキバミ:「まず正面から戦うのは無理じゃな。分断を図ればいいんじゃが、その場合目標と優先順位を考えねばならんな」

コーラル:「全部叩き斬ればいいじゃねぇか」

クキバミ:「そうもいかぬ。我らの命は6つも8つもない。取引の条件を整理してみよ」

 

カシウス:「……相手は首飾りを求めている。そのためだけに、レイチェルと北レシトリアを人質にして、明日の夕方に城外で取引を持ちかけている」

アーク:「でも、首飾りは渡さないよ」

カシウス:「!」

アーク:「それに、この国の人も守る。カシウスの彼女さんも助けようよ」

コーラル:「ずいぶん欲張りだな」

クキバミ:「なら、取引に応じたフリをするほかないな」

カシウス:「作戦があるのか!?」

クキバミ:「我は知恵の種族タビットぞ」

アーク:「教えて」

 

クキバミ:「まず交渉の場にはエーヴァが一人で来るじゃろう。ドレイクは交渉に反対しておったし、ゴーリーはドレイクの部下らしいからの」

カシウス:「たしかに。エーヴァはいつも一人で行動してるな」

クキバミ:「なら、エーヴァが交渉に向かったとき、蛮族の拠点にはゴーリーとドレイク、それにボガードトルーパーが数体いる程度じゃろう。我らなら突破も可能じゃ」

コーラル:「アタイはそっちで暴れたいな。交渉を引き延ばすなんて肌にあわねぇ」

カシウス:「でも、エーヴァはどうする?」

クキバミ:「騎士団を使う」

レイラ:ビクッ

コーラル:「好みじゃねぇなぁ」

クキバミ:「我らが合図をするまで隠密行動をしてもらって、エーヴァが逃げられるだけの余裕を持たせて遠方から現れてもらう」

カシウス:「逃すのか?」

クキバミ:「逃げられないとなれば、相手は決死の攻撃を試みるじゃろう。我らや騎士団に相当な死者が出る。それに、騎士団がいつもと違う動きをして気取られては、人質の命も危ない」

 

アーク:「……首飾りを渡さないで、カシウスの彼女さんを助けて、あのおばさんだけは逃がす……そしたらこの国の人たちはどうなるの?」

クキバミ:「……あやつの言う通りなら、全滅じゃな。戦争になる」

カシウス:「それじゃ意味ないだろ!」

クキバミ:「まぁそう焦るな。あやつがダインハイトを滅ぼすまでに費やした工作期間はどれくらいじゃ? 話に聞けば、騎士団長が怪しい動きをし始めてから半年以上はかかったんじゃろ?」

レイラ:「1年です。それでも、第2分隊の隊長が変わってしまって、気づくのが遅れ……」

カシウス:「……今回もあと半年はあると考えていいのか?」

クキバミ:「さあ。我は知らぬ」

カシウス:「ク キ バ ミ!」

クキバミ:「知らんもんは知らんもーん」

コーラル:もぐもぐ(この肉食えるじゃん)

 

アーク:「わかった。やろう」

カシウス:「アーク……」

アーク:「いま僕たちができる一番のことをやろう。そのあとで、この国の人たちも助ければいいよ」

コーラル:「じゃ、決まりだな」

クキバミ:「そのようじゃな」

カシウス:「……ほんとうにそれで大丈夫なのか?」

コーラル:「……お前そういうとこだぞ」

カシウス:「……?」

 

クキバミ:さて、方針は決まったが、たぶんむしろ逃げるのは我らの方じゃな。騎士団の部隊までバイクで猛ダッシュじゃろ

カシウス:俺はどうすればいいんだ?

コーラル:取引予定の時間より少し早めに蛮族キャンプを襲撃。カシウスとクキバミは人質を救出して騎士団のところまで全力逃走。ドレイクが釣れたらドレイクをやる。

アーク:じゃあ僕たちで残った方を倒せばいいのか

クキバミ:ドレイク1体とはいえ、カシウスと我だけでいけるかの?

コーラル:気合いだな。ま、逃げ切ってくれりゃそれでいいぜ

カシウス:バイクって二人までだよな?

クキバミ:そうじゃな

カシウス:じゃあ俺は走りか。レイチェルを乗せてやってくれ。俺なら走っても逃げ切れる

クキバミ:うむ。人質を守りながら戦うのはちと辛いな。逃げるのを基本で考えておこう

 

コーラル:あとは騎士団との交渉だな。レイラだろ

クキバミ:レイラじゃろうな

レイラ:このテンションで行くの辛そうですよね

カシウス:実際辛いな

レイラ:でも行きます。私に役割があるなら、それを果たさないと

クキバミ:我が同行する。作戦立案者じゃからな

 

コーラル:よし、じゃあそんなところで。GM、何か問題あるか?

GM:いえ。では、皆さんの提案に沿ってシーンを作成して、戦闘シチュエーションも管理しやすいものを作りますね

カシウス:何か見落としはないか?

コーラル:まぁいくつか問題点はある。アドリブでなんとかするしかないな

 

 

GM:では、騎士団に依頼するシーンをやっておきましょう。判定で騎士団の動きが左右されますので、作戦がうまく行くかはあなたたち次第です

クキバミ:同行してよかったな

 

GM:さて翌日、騎士団の営所にて、どのように言って話を通してもらいましょうか

クキバミ:「今動かせる者を全て集めて、話を聞ける状況を作れ。お主らをこの国のヒーローにしてやるぞ!」

GM:おおっ、そうきたかw

門衛:「はぁ? 何言ってんだ? さては演劇でも見すぎたんじゃないのか?」困惑

レイラ:図星じゃないですか>演劇

クキバミ:「ダインハイトを陥落させた蛮族の手勢がこの国に来ていると言えば、お主らの目も変わるかのぅ」

GM:見識判定 2d6+3 → (5,6)+3 → 14

門衛:「……あ! まさかお前たち、帝国から逃げて来た冒険者か?」

クキバミ:「すっかり名が売れたものじゃ。それを知っているなら、我らがこの目で見てきたものも知っているな?」

門衛:「ふむ……話は通してみる。ただで帰したら帰したで面倒そうだ」

GM:そう言うと、門衛は一度中に伝達に向かいます

 

レイラ:待っている間に会話していいですか?

GM:どうぞ

レイラ:「すみませんクキバミさん。ほんとは私がしっかりしないといけないのに……」

クキバミ:「そうじゃぞ。お主が話した方がうまくいくのだ。そう思うなら少しは役に立つのじゃぞ」ぽんぽん

レイラ:「……はい」

 

GM:では、そこで門衛が戻ってきます

門衛:「つまり、最近暴れてるやつらについての情報提供ということでいいんだよな? 話は聞いてくれるらしいぞ」

クキバミ:「そうかそうか、ではじゃまするぞー」

門衛:「あっ、おい! 警察隊の副長のところに行くんだぞー!」

クキバミ:「よしよし、お主にはよくぞ我らを招き入れたで賞をやるぞ」後ろ手ひらひら

GM:なんだその賞

クキバミ:名誉点じゃな、めでたいめでたい

 

GM:さて、レイラは入ったことのある建物ですが、しばらく進むと廊下の向こうで扉を開けて顔を覗かせ、手招きする金髪のおじさんがいます

レイラ:会ったことありますか?

GM:面接のときに会ってます

レイラ:あー、面接官さん

クキバミ:誰じゃ?

GM:個別シナリオで会った人ですね。クキバミは知らなくて問題ありません

 

レイラ:「ご無沙汰しております」

警察副長:「ん? ああ、そうだったな。ま、入りなさい」

レイラ:「……失礼します」動悸がして自分の心音しか聞こえないくらいの状態

警察副長:「さてと、まずは長旅を労うのが正しいのかな。ともあれ本題を急ごう。あまりおしゃべりは好きじゃない」

 

警察副長:「我々を苦しめている奴らがダインハイトを攻撃した蛮族の手勢というのは、どういうことかな?」

GM:彼は特に席を勧めるでもなく、自分は窓際の棚を開いて巻かれた地図らしきものを取り出しています

クキバミ:「断言できる理由は一つ。奴らの中にダインハイトにもいたリャナンシーが紛れていることじゃ」

警察副長:「リャナンシー……つまり、奴らは今はこの地を狙っているということか。それで? それを伝えて我々にどうしてほしいというのかな?」

GM:せっかく取り出したのになぜか地図を広げない警察副長

クキバミ:「我々は奴らと接触し、さらに拠点の位置まで調べ上げた。奴らはそこに人質を捕らえておる。その奪還に、お主らの力が必要というわけじゃ」

警察副長:「人質ね。なるほど、嫌な知らせだ。我々騎士団の動きは奴らに監視されているという認識で構わないね?」

クキバミ:「その通りじゃ。お主もキレ者じゃな。だから事は静かに、そして素早く動かなければならん」

警察副長:「……では策を聞こう」ようやく地図を広げます

GM:地図にはこの街の周辺の地形が描かれていて、中には遭遇戦の会った場所でしょう、いくつかの×印が乱雑に打たれています

クキバミ:では作戦を伝えるぞ

GM:ここで二つの判定を行いましょう。天候予測判定10と地図製作判定12でいきましょう

 

天候予測判定

 クキバミ:2d6+6 → (4,5)+6 → 15 成功

 

地図製作判定

 クキバミ:2d6+9 → (4,2)+9 → 15 成功

 

GM:では、どちらともに成功したので、風向き・地形を考慮して、敵に気取られにくい移動ルートと待機場所を見いだすことができます

GM:クキバミの指示通りに動くことで、騎士は冒険者たちの思い描いた通りの動きをしてくれます。

クキバミ:「……このように動けば、地の利を得、意表を付くことができる。手伝ってくれるな?」

警察副長:「ふむ……お見事。入隊の意思はないのかな?」冗談

クキバミ:「我には荷が重すぎるでな」HAHAHA

レイラ:「……」複雑な心境

警察副長:「本来なら排除にも踏み切りたいところだが、人質の救助を優先しよう。任せてくれ」

クキバミ:「うむ。期待しておるぞ」

レイラ:「ありがとうございます」

GM:さて、帰りがけにあと一個だけしておきたいことがありますので、帰りの廊下でのことです

レイラ:嫌な予感がします

 

GM:俯き加減に歩くレイラと、意気揚々と帰っているクキバミの前に、一人のエルフが立ち止まります

ジークフリート:「……」

レイラ:「お、とう……さん。なんで、ここに……」

ジークフリート:「除隊されたと聞いた。こちらは?」クキバミを見て

クキバミ:「これはこれは、レイラ殿のお父様。私は彼女と共に冒険者をやらせていただいているクキバミともうしまする」ぺこり

ジークフリート:「なるほど。娘が、世話に……」頭下げ

ジークフリート:「……」レイラの表情をしばらく見て

ジークフリート:「街のことは心配ない。騎士団に任せておけばいい。お前はしばらく休んでいろ」

GM:と、彼なりに優しい言葉をかけたつもりだが、表情と声色がまったく読めないために、その言葉はまるで突き放したようにも聞こえるかもしれません

レイラ:「……は、い……」

ジークフリート:「サムが会いたがっていた。顔を見せてやれ」

レイラ:「……はい。失礼、します……」

ジークフリート:「娘をよろしくお願いします、クキバミ殿。私も職務がありますので、失礼します」と礼儀正しく挨拶をして、相変わらず無表情に歩き去っていきます

クキバミ:「これで我らは親公認の仲じゃな!」背中を見送った後

GM:なんか違う!

 

GM:さて、というわけで用意が整いましたので、いよいよ決行と参りましょう。何かやり忘れがある方は?

アーク:お祈り!

GM:行使どうぞ

アーク:ラック行使→成功

 

GM:では、戦闘イベントに突入します!

 

 

次回へつづく