前線位置だけ把握できればわりとイケる無料MOBA「Paladins」【フロントライン編】
こんにちは。
Paladins紹介記事も後半にさしかかってまいりました。
今回はバトルの中で前線づくりを担当する、その名もズバリ「前線(フロントライン)」という役職に焦点をあてて、Paladinsの面白さを紹介します。
ほんとはMOBAっていいます
これまでPaladinsのことを対戦型FPSと称してきましたが、このようなゲームを指す用語として「MOBA」というものがあります。マルチプレイヤー・オンライン・バトル・アリーナの頭文字をとった語で、単一キャラクターを動かす複数のプレイヤーが互いに敵陣を攻略することを目指すゲームの総称として用いられています。
その中でもPaladinsはMOBAFPSというジャンルで、その性質をこれまで「対戦型FPS」と表記してきました。実際MOBAFPSよりわかりやすいかと思います。
実は類似ゲームも多い
MOBAの流行は2012年くらいから始まっていて、Steam内だけでも類似ゲームはたくさんあります。とはいえ、MOBAはRTS(リアルタイムストラテジー)から始まったジャンルなので、このうち特にFPSという要素を取り入れているPaladinsはそれだけで個性的なゲームです(それでも類似ゲームは多いけれど)。
Steamで遊べる無料MOBAを検索すると、次のようなものがあります。今後それぞれ軽く遊んでみながら、気が向いたらレビューをしてみようかと思います。
- DOTA2
- Atlas Reactor
- Bloodline Champions
- Spell Sworn 他50作程度
MOBAの中のPaladins
さて、Paladinsに話を戻しましょう。MOBAがもともと戦略ゲームから発生した概念だったことを思い出せば、Paladinsに含まれている様々な役職の意味もよくわかります。
今回扱うのは「フロントライン」という、前線形成を担当する役職です。こうした役職ごとの役割を遂行する要素は、MOBAの影響下で生まれた性質というわけです。
フロントラインの役割
フロントラインのキャラクターは総じて体力が高く、敵の弾丸を通さないシールドを作り出す特殊技を持っています。今回紹介する「Barik(バリク)」もその典型で、前面に局面シールドを展開できる他、3400という豊かな基礎体力を持っています*1。
主要な役割
フロントラインの役割は次の三つです。
- 体力とシールドで中央エリアをもぎ取る
- 前線位置を作って味方に有利な環境を作る
- 爆弾車に張り付いて意地でも敵陣まで届ける
実は他のキャラクターに比べて考えることは少なくて済みます。ひたすら勝利に結びつくオブジェクトを防衛するのがフロントラインの役目だからです。
フロントラインの注意点
だからといって、フロントラインが何も考えなくていいわけではありません。
相手にエリアを奪われてしまったとき、むやみに突っ込むとフロントラインでも即死してしまいます。回復担当の位置や味方の枚数などを確認して、攻撃タイミングを見計らう必要があります。
この点で、攻めているときは楽な役職ですが、打開を目指すときには負担の大きな役職と言えます。
実践してみよう
開戦と同時に最速で中央エリアを確保する
とりあえず何も考えず中央に突撃!
すみやかにシールドとタレットを展開して確保の姿勢に入ります。
相手のフロントラインとダメージが応戦しますが、堅牢なバリクならこの程度で落ちることはありません。味方の援護射撃を信じて中央に居座ります。
しかし、どう見てもおかしいのです。相手チームは5人なのに、正面に2人しかいません。つまり3人が裏取りを仕掛けているということ!
判断力が足りませんでした。一瞬のうちに体力を削り取られ、中央を奪われてしまいます。正面に集中しているときに背中から撃たれるとどうしても対応は遅れてしまうものです……。
打開場面はフロントラインの腕の見せ所
さあ、問題の打開局面です。敵は中央に3枚。サイドに2枚が回っていて、こちらは2枚がダウンしています。
まずは正面にシールドとタレットを並べて撃ち合ってタイミングを見計らいます。相手にダメージがたまったり、リロードが入ったり、味方が揃ったその瞬間を見逃してはなりません。
上の画像の3秒後、敵のダメージ職「リアン」がスキルを消費し、敵フランクが右サイドの味方に対応するために中央から移動した瞬間、ダッシュで侵入してシールドとタレットを展開します。
相手はたまらず数歩下がってしまい、隊列が乱れます。そこを逃さず味方の一人が敵ダメージを仕留め、形成逆転に成功です!
爆弾車を死守するのがフロントラインの務め
爆弾車を押していきますが、もちろん敵の抵抗は熾烈を極めます。エリア戦と違って敵は四方八方から攻撃してくるため、正面展開のシールドの有効性は限定的です。
それでも、左右の敵は味方を信じるよりほかありません。意地でねじ込んでいきますが……
敵陣のかなり奥深くまで進めましたが、ここでダウン。再び打開展開にうつります。
しかし今回は必殺技ゲージが92%までたまっていたので、これを使えば打開は容易と判断しました。リスポーン後爆弾車に急行します。
これがバリクの必殺技、周囲を包むドーム状のシールドを展開します。敵は四方八方から打ち込んできますが、強固な必殺シールドを打ち壊すことはできません。隊列を乱した敵を味方が確実に処理して、このラウンドを制します。
フロントラインを排除する方法
第二ラウンド冒頭、バリクのゴリ押し戦術が対策されてしまいます。
立て続けに3つのスキル攻撃を受け、瞬く間に体力が蒸発してしまいました。なすすべなく中央を奪われてしまうとは……フロントライン失格です!
実際この方法は極めて有効で、敵のフロントラインを落としてしまえば中央はとったも同然です。敵のフロントラインに苦戦させられたときには、味方と団結して一斉火力を浴びせるか、裏取りで崩すかの二つの方法から選んで対策しましょう。
防衛戦でもやることは変わらない
さあ防衛戦です!
相手の爆弾車の正面にシールドとタレットを並べて、侵攻を妨害します。相手の攻撃を引きつける囮のような役割になれれば、ダメージやフランクが敵を処理してくれます。
特に狭い通路で正面をシールドでカバーすると、敵はどうしても攻めあぐねます。左右の見方が裏取りに対応できていれば、という条件付きですが、フロントラインとサポートだけでも正面を支えることができます。今回も無事にディフェンスに成功しました。
同じ戦術を使ってはならない
さて、問題はラストラウンドです。
先ほど正面から突撃すると、火力集中で瞬間的にダウンしてしまいました。相手はおそらく同じ方法でバリクを倒すことから始めようと考えているでしょう。
こうした場面は度々訪れます。このとき同じ攻め方をすれば、全く同じように撃退されて終わってしまうのが通例です。そこでマップ形状から相手の意表をつく侵入ルートを考えます。
敵の火線は案の定正面に集中しています。こんな角度からフロントラインがセンターを取りに来るなんて予想していなかったことでしょう。大当たりです!
勝負を決めるタイミングで必殺技を発動!
それでも敵は火力を集中して応戦してきました。
こんなこともあろうかと! さっきの防衛戦で必殺技を使わずとっておいたのです!
相手の好反応で危うくダウンするところでしたが、すかさずドームシールドを展開して機先を制します。こうなればもはや中央エリアに手は出まい!
まとめ:前線位置を意識し複数の攻撃バリエーションを
Paladinsをフロントラインとして遊ぶとどういうゲームになるのかを紹介しました。フロントラインは攻撃力に劣るため、自分一人で戦況を打破することはできません。その一方で体力が多いため、エリアや爆弾車を防衛するのに適しています。
その点、フロントラインで遊ぶ場合には、FPSというよりMOBA本来の戦略ゲームのような戦術判断が求められます。彼我の戦力と戦術を意識して、目標を最も確実に防衛できる動きを考え、シールドを設置するゲームへと変貌するのです。
そうした戦略ゲームとしての側面ももった無料対戦FPS「Paladins」はSteamから無料で遊ぶことができます。みなさんぜひ一度お試しください。
*1:それでもフロントラインの中では低い方だったと記憶している