【ソード・ワールド2.0リプレイ】フリップ!フロップ!【英雄志望と二つの剣2nd season 5-12】
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前回のあらすじ
アークが元気を取り戻す一方、レイラは自らの悪化していく立場とその中でもあっけらかんとしているアークに対し複雑な感情を抱いていた。そんな中、地下水路の探索はいよいよ佳境に入ろうとしていた。
GM:さて、いろいろありましたが水の流れが変わりましたので、新たな道がここに(プレイ時は簡単なマップを用意していた)ひらけます。
クキバミ:「これで一つ前進よの。この先にまだスイッチがあると思うぞ」
GM:その通り、再び水路だった湿った苔のある通路を通ったところで探索判定をどうぞ
探索判定 目標値7
アーク・カシウス・コーラル 成功
カシウス:「なんかあるな」
GM:長く使われていないのか、マナの通っていない放置されたスイッチが発見されます
アーク:「見つけた! えい!」ぽちっとな
GM:アークはMP2点を消費してください
GM:スイッチを起動すると自分たちが先ほど通過した通路に水が流れ込みます
カシウス:ゴゴゴォ
GM:その代わりに、皆さんの右手に広がっていた大きな貯水槽の水がゆっくり引いていき、目の前に下り階段とその先へ続く通路が現れます
コーラル:「しっかし、なんだってこんな面倒な仕掛け作ったんだろうな?」
カシウス:「たしかに、よく考えたらそうだよな」
クキバミ:「ひとところで管理できないようにする必要があったんじゃろうな」
アーク:すすめー
カシウス:いえーい!
GM:さて、これでこの通路を進めば北へ繋がる道が発見されるんですが
レイラ:ですが?
GM:先ほどの戦闘で、いちおうボスだったはずの骨くんがあまりにも不甲斐ない醜態を晒したので
アーク:6点(ぼそり
GM:やめろ! 与えたダメージがお供の部下より桁一つ小さかった話はやめろ!
アーク:真・ボスがいるの?
GM:はい、急遽真ボスを用意しました! しかも骨くんです!
アーク:あっ……
カシウス:あっ
GM:骨=弱いと思っていられるのも今のうちだからな!
GM:というわけで、相変わらず水音が激しい中、暗視能力をもったコーラルは、正面に大きな盾を持った何かがいるのを発見します
コーラル:盾か。少なくとも人型とは把握はできるな
GM:はい。平目でも届くかもしれないので、コーラルさんは魔物知識判定をどうぞ
魔物知識判定
コーラル:2d6 → (6,5) → 11 成功
→マダーシールド(バルバロステイルズ97ページ)
GM:主君を守れなかった戦士の盾にこもった怨念が盾側から朽ちた肉体を操って元の君主を守ろうとする、そんなアンデッドです
コーラル:「……ちっ、厄介なのがいるな。ありゃまた面倒くさいよ」
カシウス:通常武器無効!?
アーク:何かを守ってるはずだから、何かと一緒にいるはず
コーラル:「盾に隠れている何かがいるんだろうが、見えないな」
レイラ:こちらに気づいているんですか?
GM:いえ、今回は用意の時間を差し上げますよ、コーラルが魔物知識に成功しましたし
コーラル:ここで正体がわかったのは僥倖だ、クキバミ、エンチャントウェポンしておこうぜ
クキバミ:魔法拡大/数がほしい……
クキバミ:エンチャントウェポン(水・氷) 対象コーラル →成功
アーク:味方全体にフィールドプロテクション →成功
クキバミ:エンチャントウェポン(土) 対象レイラ →成功
クキバミ:エンチャントウェポン(雷) 対象アーク →成功
アーク:あとは僕が松明を放り投げたら突撃でいい?
コーラル:相手にも気づかれちまうが
アーク:明かりがいるのと、今回はちゃんと盾持ちたい
カシウス:なら仕方ないな、それでいこう
GM:では、アークが思い切り振りかぶって松明を放り投げたと同時に、相手も行動を開始します
GM:にわかに盾を持ったアンデッドが動き出し、その背後に隠れていた古いローブをまとったアンデッドの姿が露わになります
コーラル:うわぁ 嫌な予感しかしねぇ
GM:いつも通り魔物知識判定からはじめましょう
魔物知識判定
クキバミが両方成功
→マダーシールド(正体看破)
→スペクター(レベル-1)(弱点看破)*1
コーラル:レベル-1か、助かるな
アーク:でも真語魔法レベル7が使えるよ
コーラル:なかなかキツイ組合せだが、なんとかなるだろう
先制判定
カシウスが成功
カシウス:うおっ 先制とった!
コーラル:自分で驚くなよw
カシウス:これで俺の仕事は終わったな!
アーク:魔法が来るからちゃんと回復してよ!
コーラル:スペクターは剣のかけら入り……前衛に人数置いて前に釣り出しても、短期決戦はきつそうだな
GM:あ、みなさんにご注意なのですが、このキャンペーンではウィザーズトゥームとイグニスブレイズが適用されています。つまり……
アーク:ウィザードだ!*2
コーラル:しかも《かばう2》か*3
GM:そういうわけです。なかなか渋い強さだと思いますよ
クキバミ:ん、待たれよ、こやつ《ブロッキング》もあるぞ
カシウス:なっ、つまり、スペクターを前衛に引っ張り出すには何人必要なんだ?
レイラ:ええと……5人ですね。ニタマゴくんがいるので、カシウスさんまで前に出ればというところです
GMからのシステム解説
このキャンペーンでは基本的に「簡易戦闘」というシステムを採用しています。簡易戦闘では敵味方の後衛エリアの間に乱戦エリアがあるという、3エリア制で進行します。
先攻の陣営は乱戦エリアに任意の人数を配置することができます。その一方、後攻の陣営は先攻側が乱戦エリアに配置した人数(厳密には部位数)の半分の人数(部位数)を必ず乱戦に置かなければなりません。
アークとレイラとコーラルとニタマゴくんが乱戦エリアにいれば、合計4人です。通常なら、後攻の陣営はマダーシールドとスペクターの両方、合計2体を乱戦エリアに配置する義務があります。
しかしマダーシールドは戦闘特技《ブロッキング》を持っています。《ブロッキング》は、そのキャラクターのすべての部位を二倍の部位数と数えて処理することができる戦闘特技です。この場合、マダーシールドだけで2部位を持つことになり、単独で4人までを止めることができるのです。
しかし、5人目のカシウスが乱戦エリアに入ると、マダーシールドだけでは止められません。スペクターも前衛に出て来ることになります。
コーラル:……つまり、作戦は二つだ
コーラル:提案1:カシウスも前に出て、誰かが《かばう》を剥がしてスペクターを優先撃破
コーラル:提案2:カシウスは後方支援に徹して、マダーシールドと正面から戦闘
レイラ:マダーシールドは防護点11っていうので脅威がわかりやすいんですが、スペクターってどのくらいのものなんですか?
コーラル:ウィザード7というのはね……
クキバミ:威力20魔法を全体にばら撒きます
カシウス:範囲睡眠ができる
コーラル:そう、範囲睡眠ができる
レイラ:最悪じゃないですか!
コーラル:《魔法制御》を持っていないおかげで威力30をばらまいて来ることはなさそうだが……
レイラ:マダーを倒したラウンドに撃ってくるじゃないですかそれ……
クキバミ:こんなのがいるとわかってたらカウンターマジックを頼んだものを
コーラル:エフェクトウェポンで通常武器無効が剥げてるだけいいと思うしかねぇな
アーク:……よし、スペクターから倒そう
コーラル:魔法ダメージを受けるラウンドは1ラウンドでも短い方がいいからな
レイラ:ニタマゴくんの《かばう》をカシウスさんに集中させます
コーラル:そうか、それがあればいけるな
アーク:カシウス、頼める?
カシウス:了解! じゃあ俺も前に出る!
GM:決まったようですね。では、クキバミのみ後衛、こちらもマダーシールド・スペクターとも前衛で戦闘を開始します!