【ソード・ワールド2.0リプレイ】フリップ!フロップ!【英雄志望と二つの剣2nd season 5-3】
<前回 |第1シーズン|2nd−1|カシウス過去編|2nd−2|2nd-3|2nd-4|2nd-5|
前回のあらすじ
地下水路の噂について調査するついでに、割の悪い地下水路での仕事を引き受けることになった冒険者たち。地下に向かう前に、それぞれの依頼人たちに細かい話を聞くことにする。
GM:事前調査しておきたいことがあれば宣言を願います。なければ地下水路に向かいますが
アーク:虫の目撃者のところかな
コーラル:なんか調べて欲しいことがあればやっとくけど
GM:ではまず虫の駆除の依頼主のところに向かいましょう。同行したい方は?
カシウス:行っとくかなぁ
アーク:行くー
クキバミ:いきます
GM:では3人で向かいましょう
コーラル:んじゃレイラとデートしとく
GM:ムートランドはこれまで訪れた都市の中で最もごみごみした街です。非常に古い時代の人口過密主義に基づいて作られたムートランドでは、人口が減った今、一人当たりの家は玄関二つや三つにまたがってしまっており、壁をぶち抜いて無理やり一軒にしたような、そんな家も散見されます。
GM:総じて品がいいとは言いづらいところもありますが、そんな街中を3人は歩き、おそらくは地元民であるクキバミの案内もあって、すぐにひとつの家に到着します。
カシウス:「ここか」
クキバミ:知り合いではないか?
GM:知り合いではありませんね、残念ながら。依頼者はマダム・ジャネット。女性です。
クキバミ:「そのようじゃな。早速入ろう」魔動機都市というからにはインターフォンくらいあるのか?
GM:はい、あるにはありますが、押しても何も鳴りません
クキバミ:悲しいなぁ
GM:ムートランドではよく見る光景です。多くの魔動機が動かなくなったまま、朽ちるに任せて放置されています。カシウスは商人の警備をしていた時代に見たことがありますが、アークは初めて見るものでしょう
クキバミ:インターフォンを押して反応がないのを見て、しょんぼりするが、すぐにノックしてみよう
GM:クキバミがノックすると、中からお手伝いと思われるメイド服の女性が現れます。首み硬質素材があり、おそらくルーンフォークなのでしょう
カシウス:もうルーンフォークは……
アーク:ノイとミカがいたからカシウスの攻略意欲が
クキバミ:交渉は誰がする?
カシウス:アークやるか?
アーク:んじゃ適当にやるから先輩冒険者フォローよろしく!
メイドさん:「いかがなさいましたか?」3人を見比べつつ
アーク:「うん、依頼の目撃者からお話を聞きにきたよ」
カシウス:「マダム・ジャネットって人に話を聞きに来たんだが」
メイドさん:「あー、なるほど。かしこまりました。奥様にお伝えいたしますので、こちらの待合室でお待ちいただけますか?」
カシウス:「ああ、わかった」
アーク:今回は大人しくついていこう
GM:盗み食いはしないんですね、助かります
GM:さて、それなりに調度の整った待合室に通され、しばらくすると屈強な青年を伴った中年の女性が姿を現します
ジャネット:「まぁまぁみなさん、ありがとござんす」厚化粧の顔で距離をぐいと詰めて、一人一人に握手を求めます
カシウス:(使用人に護衛も雇ってるのか。すごい金持ちそうだな……)
カシウス:「あ、あぁこちらこそ」握手しておく
クキバミ:「これはご丁寧に」立ち上がって握手
アーク:「うん、おばさんよろしく!」
クキバミ:ピシッ!
カシウス:(‘_’)
ジャネット:「まーですってよ、ほら、あなたももう少し見た目を可愛らしくしないと」と、さっきのメイドさんを見て
メイドさん:「申し訳ありません、奥様」
アーク:すごいナルシストだ!
カシウス:(よくわからんが助かった……)メイドさんに軽く頭下げとこ
クキバミ:やばいやつじゃな
GM:ジャネットはオホホと高笑いすると、一瞬、鋭い眼力でアークを睨みつけます
アーク:「?」
クキバミ:だめだこりゃ
ジャネット:「よろしゅうござんす、冒険者ですもの、よろしゅうござんす」鼻息荒く席に着きます
クキバミ:「アーク、本題を」
カシウス:「ほら、依頼のこと聞きに来たんだろ!」
アーク:「あ、そうだった! おばさんが見た虫のこと聞きたかったんだ!」
カシウス:「……」
メイドさん:「失礼いたしますが!」割って入るように大声
メイドさん:「虫を見たのはこの(自分を示して)『おばさん』ではなく、こちらの(示して)『おくさま』です」
カシウス:「悪い、こいつ田舎から出てきたばっかりで、奥様の珍しい服装に圧倒されてるだけなんだよ 悪気があったわけじゃないんだ」
アーク:「?」
クキバミ:メイドさん苦労多そうじゃな
レイラ:ところでカシウスさんもひどいこと言ってません?
カシウス:あれ?
アーク:(ま、いっか)「はーい」
カシウス:(大丈夫かよ……)
ジャネット:「おっほん。どんな粗暴なお方でも、あの虫を消し去って下さるなら我慢して差し上げましょう。その虫はここから通りをマギテック協会の方に進んだ取水口のあたりにおりました」
ジャネット:「それは盾型と申したらよろしいのでしょうか、楕円形に平らな虫でございまして……それでいて、その体躯は人の体ほどあるのです。実に素早く街路の縁を走り抜けて、取水口に潜り込んでいきました」
カシウス:「……なんか面倒くさそうな虫だな。わかるか、クキバミ?」
GM:魔物知識判定どうぞ
魔物知識判定 → クキバミのみ成功
GM:クキバミはジャイアントビートル*1の亜種だろうと判断します
アーク:GはGでもジャイアントのGだった
GM:しかし、この予想はマダム・ジャネットの次の発言で首を傾げざるを得なくなります
ジャネット:「ですから、きっと地下水路に逃げ込んだのです。あんな気持ち悪い虫が私たちの足元にいると思うと……それに、なんとまぁ、もぐり込むときにそこに掛けてあった金属の網をまるごと溶かしてしまいましたのよ!」
カシウス:ファッ!?
カシウス:「なんだそれ……金属を溶かす虫?」クキバミを見る
クキバミ:「ふむ……ジャイアントビートルの類かと思ったが、そんな特徴は聞いたことがないな」
クキバミ:「食性が違うから性質が変わったのか、はたまた全く別の存在か……今は悩んでもわからんな」
ジャネット:「今は危ないからといって柵でかこっておりますが、嘘だとお思いならその場所に行ってご覧になってくださいまし。すっかり網が溶けてしまっているんですから!」
カシウス:「わかった。うーん……クキバミでもわからないなら俺が考えても仕方ないか」
クキバミ:ひとまず合流前に現場にも行ってみる価値はありそうじゃな
GM:では、シーンは閉じる方向でいいですかね?
カシウス:かな
クキバミ:よいぞ
アーク:じゃあ当然
アーク:帰るとき「おばさんありがとう!」と言ってから現場に向かうよ!
GM:では、先に地下水路の管理局に到着しているだろうレイラとコーラルがもう一方の話聞いときますか
コーラル:いや、アタイら魔物知識判定できねぇからな
レイラ:そうですね、クキバミさんを待っておかないと二度手間になりそうです
GM:あら。では現場検証を先に進めましょう
*1:バルバロステイルズ78ページ