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【ソード・ワールド2.0リプレイ】動き始めた歯車【英雄志望と二つの剣2nd season 2-9】

<前回 第1シーズン2nd−1カシウス過去編2nd−2

 

前回のあらすじ

フロンタ隊長は帝都側との交渉でとにかく不利に立たされているようだ。冒険者たちへの報酬も確保できないほど権限が奪われているらしい。そのこととコリンズ侯爵との対立が関係しているのだろうか。そんな疑問を抱く暇もなく、レイチェル・ブラックバーンが資金提供を提案する。果たしてコリンズ侯爵の暗殺を試みた暗殺者の正体とは……

 

GM:というわけで、一旦状況を整理しましょう。

アーク:報酬は確保できたけど、敵が誰なのかわからない。蛮族なのか、コリンズ侯爵の自演なのか、フロンタ隊長の自演なのか……めんどくさいなーほんと

レイラ:クキバミさんが拾った黒い羽がヒントですね。コリンズ侯爵のお宅には正式に調査に入れますか?

GM:はい。レイチェルの雇った冒険者なら断れません。

クキバミ:とはいえ、なにかとっかかりになりそうなものがあったかの

アーク:部屋の窓で探索できたよ

レイラ:そういえばコーラルさん遺体の調査してましたよね

コーラル:アタイじゃ調査技能ないからなー

 

アーク:なんか……

カシウス:どうかしたのか?

アーク:マギテックならこの状況作れる気がするんだよね

クキバミ:ジャンプブーツもワイヤーアンカーもあるからな

カシウス:じゃあ窓の周りにそれらしい痕跡がないか探してみるか、邸宅に向かうぞ

GM:了解です、では邸宅の事件現場に向かいましょう。レイチェルはここで自室に退出します

 

コーラル:「なぁなぁ、クッキー」

クキバミ:「なんぞ?」

コーラル:「レイヴンって奴らは結構な凄腕なんだよな? 動きも素早いんだろ?」

クキバミ:「まぁそうじゃの、ここの警備員が一瞬でやられたほどだ」

コーラル:「じゃ、なんであのおっさん無事なんだ?」

カシウス:あぁ……なるほど

アーク:ほんとうにレイヴンだったらナイフ投げるだけで殺せそうなんだよなぁ……

レイラ:ナイフ投げるんですか? 現場にありました?

クキバミ:「……ふむ、それは考えねばならぬ点よの、お主、ただの野生児かと思えば目ざといではないか」

コーラル:現場にナイフが残っていない、レイヴンの特殊能力は乱戦エリア無視

レイラ:つまり間違いなくレイヴンではないんですね

コーラル:「そうか? ふつーに疑問だろ? だってあのおっさんを殺せば、向こうは仕事はしまいなんだからな」

レイラ:「もしかして、暗殺が目的じゃなかったってことですか?」

クキバミ:「羽は間違いなくレイヴンのもの。だがそれを落としたのがレイヴンと決まったわけではない。あるいは、殺してはいけなかったのかもしれんな」

レイラ:「頭が重たくなってきました……帝国ってどうしてこう……」

カシウス:「そう言われればたしかにおかしいが……」窓から上体を出してみて、ちょっと何か残ってないか見てみるぞ。窓の足跡追跡判定してみていいか?

GM:どうぞ

カシウス:足跡追跡判定 2d6+4 → (2,6)+4 → 12 成功

GM:では、大きく身を乗り出してみたことで、カシウスは屋根に妙な傷が残っているのを発見します。へりの部分を何かで強く擦ったような痕ですね

カシウス:「おい、屋根の上に何かあるぞ……なんだ、なんか擦ったような痕みたいだがけど……」

クキバミ:「む? 我にも見せてみよ」カシウスによじ登る

カシウス:「ほら、そこだ」指差し

GM:クキバミはマギテック魔力で11を目標にどうぞ

クキバミ:マギテック魔力 2d6+9 → (4,3)+9 → 16 成功

カシウス:なんだこの魔力!?

アーク:カシウスとは違うんだよ、カシウスとは!

GM:ではジャンプブーツで勢い良く跳躍し、ワイヤーアンカーで素早く屋根の上に退避したと考えれば、消えたかのようなあの脱出の説明がつきます

カシウス:「どうだ? なにかわかるか?」

クキバミ:「ふむ……ワイヤーアンカーに違いあるまい。しかし魔動機術は蛮族は滅多に使わぬはず。これは裏があるな」

レイラ:「ええと、蛮族の仕業ではないということは、犯人は……」

クキバミ:「人族の犯行である可能性が高いということぞ。侯爵本人か、あるいはフロンタ隊長か……いずれにせよ、コーラルの疑問は解決したな、この襲撃、諍いを起こすのが目的に違いあるまい」カシウスの上から

アーク:「海賊ってすごいんだね!」

コーラル:「ふぁ?」干し肉かじりつつ

カシウス:いつまでかじりついてるねん!

 

カシウス:「それにしても、蛮族だけで手一杯なのに、人族同士で争いか……これだから帝国は……」窓から体を戻してクキバミを頭の上に乗せたまま

レイラ:羨ましくなんてないです

クキバミ:「そうとわかれば、我は聞き込みをしてくる。人ならば何か痕跡は残るものよ。情報は多いに越したことはあるまい」

レイラ:「では私も聞き込みに向かいますね」

カシウス:「屋根からどこかに逃げたんだろうから、俺は家の周りを一周して確かめてみる」

アーク:「じゃあ僕も……」

カシウス:「アークはこういうの得意じゃないだろ、聞き込み行ってこいよ」

アーク:「あー……うん……」

コーラル:アタイはレンジャーあるからカシウスと行動かな

 

GM:では、それぞれ判定を実施しましょう足跡追跡なら目標は10、聞き込みなら目標は13です

足跡追跡判定 目標値10

 コーラル:2d6+4 → (2,4)+4 → 10 成功
 カシウス:2d6+4 → (6,1)+4 → 11 成功

聞き込み判定 目標値13

 アーク:2d6+8 → (3,1)+8 → 12 失敗
 レイラ:2d6+8 → (6,4)+8 → 18 成功
 クキバミ:2d6+7 → (6,1)+7 → 14 成功

GM:では、コーラルとカシウスは屋根の上から伝って降りたのだろう木を特定します。その木の下には草が踏まれたあとが残っており、そこから跡をたどれば相手の潜伏先までたどり着くことができそうです

コーラル:……

GM:聞き込みの結果もこれに符合します。相手の姿は不正確ですが、1人の人影が走り去ったのを目撃したという証言を散発的に得ることができます。相手は単独のようですね

レイラ:正体は不明ですが、数が1人とわかっただけでも良しとしましょうか

 

コーラル:……だめだ、このGMを相手にしていると目標値10でわかるという時点で疑ってしまう

GM:訓練されすぎてますね

アーク:黒幕を知っておかないと、この犯人がただ本当の黒幕に使われただけっていうことも

クキバミ:こわいー 疑ってかからないと消されるからのう

レイラ:かくなる上はカシウスさんを生贄に安全を召喚するしか……

カシウス:やめて

アーク:あ、そうだ、あのクズに話聞いてみたら? いまはもう騎士団からの冒険者じゃないから聞けるかも

コーラル:あー、クズか

GM:早くも代名詞として利用され始める蔑称

レイラ:コリンズ侯爵ですね

クキバミ:それも悪くないかもしれんのう。

コーラル:だったら、印象悪いしアタイらはひっこんどくか

アーク:そうだね、ウサギさんたちで行ってみてよ

クキバミ:任されよ。あとウサギではない

コーラル:レイチェルに膝枕されに行っとこう

アーク:カシウス、恋のライバル出現!

レイラ:その海賊女の子です

GM:では、カシウス・レイラ・クキバミの3人がアイラット候コリンズのもとに向かうということで、面会のシーンへと移りましょう

 

 

次回へつづく