【ソード・ワールド2.0リプレイ】帝国商会襲撃事件【英雄志望と二つの剣2nd season カシウス過去編3】
前回のあらすじ
倉庫番の依頼を受けて警備中のカシウスは襲撃を受けて気を失ってしまう。意識を失っている間に妖精との契約の宝石を奪われてしまったカシウスは、それを取り戻すために調査を始める!
カシウス:まずは現場から奴らを追う! 足跡追跡判定だ! この俺の目はごまかせないぜ!
GM:では目標値を7とします
外野:カシウスにダイスを振らせたら負けだって何度言ったら
カシウス:足跡追跡判定 2d6+2 → (6,2)+2 → 10 成功
カシウス:絶対見つける!
カシウス:「頼むから、俺の前から消えないでくれ……どこだ……!!」
GM:カシウスは足跡を追って帝都を駆け抜けますが、足跡はとある路地裏で突如途絶えています。この地点で隠密判定を行うことで、裏稼業に関わる人々の会話や動きを観察することができ、敵の動向の推測がつくかもしれません。目標値は9です
カシウス:なるほど、任せておけ
カシウス:隠密判定 2d6+5 → (1,6)+5 → 12 成功
GM:では、カシウスは次の噂を耳にします。このところ帝国商会の関係者が妖精契約の宝石の価値を釣り上げるために、帝都で妖精使い狩りを行っているようです。主に交易促進会議系の冒険者や傭兵を狙って犯行が行われているようです。
カシウス:帝国ぶっつぶす
カシウス:「自分たちの利益のためなら他人はどうなってもいいってかよ……上等じゃねぇか! 待ってろ、すぐに助けてやる……」
カシウス:会議所に行けば仲間も見つかるかもしれないが、今の俺は頭に血が上ってる。単独で帝国商会に潜入を試みるぞ
GM:了解です。では次のようなイベントを発生させましょう
引き止めるレイチェル
GM:カシウスがこの情報を手に入れ、夜闇の街中を帝国商会に向け急いでいると、不意に腕をぐいと引かれます
カシウス:「離せ! 俺は今急いでんだ!」と腕を振りほどこうとして、掴んだ相手を見ます
レイチェル:「カシウス! 声も聞こえないくらい冷静さを失ってたら、行っても捕まっちゃうだけだよ!」
カシウス:「レイチェルか……そんなことくらいわかってる。ただ俺は……!」
レイチェル:「わかってる! 取り戻すんでしょ? だったら作戦があったほうがいい! 私も手伝うから!」
カシウス:「……わかった。ただ、一つだけ条件がある」
レイチェル:「なに?」
カシウス:「もしお前が捕まりそうになったときは、俺に脅迫されて無理やり手伝わされたことにしろ。狩りにもお前は帝国商会の娘なんだ。あいつらも下手に殺せないはず……」
レイチェル:「そんな……」
カシウス:「俺のことでお前の人生を棒にふるな」
レイチェル:「……どうするかはわからない、でも、私にはニールダ様の加護*1がある。わたしもカシウスも、きっと大丈夫だよ!」
カシウス:「ああ、大丈夫だ。俺も死ぬつもりはない。こんなところで死んで、お前やあいつに会えなくなるのは嫌だからな」
レイチェル:「うん!」
作戦会議
レイチェル:「……なるほど、帝国商会がそんなことをしてたのね。私からも謝るわ。ごめんなさい、カシウス」
カシウス:「いや、お前は関係ない。悪いのは帝国だ」
レイチェル:「でも同じ被害にあってる人がいるなら協力できるはずだよね。帝国商会の前でちょっとだけ騒いでもらうっていうのはどうかな?」
カシウス:「なるほど……つまりそいつらが引きつけている間に、中に侵入するってわけか」
レイチェル:「うん。なにも戦うわけじゃなくて、人が集まって口喧嘩するくらいでいいの。それでも十分警備は引きつけられると思う」
カシウス:「俺は塀を飛び越えて入るが、お前はどうする?」
レイチェル:「私は帝国商会の関係者でしょ? だからお父さんにおつかいを頼まれたって言えば、普通に正面から入っても不思議じゃないはず」
カシウス:「そうか、別々に入って中で合流すればいいのか、それでいこう」
レイチェル:「それから、中では私の『カムフラージュ』の魔法を使うよ。ニールダ様ならきっと私たちを隠し通してくれるわ」
カシウス:「そんな魔法があるのか……わかった、それでいこう」
レイチェル:「決まりね! それじゃ、中ではぶつかり合いを起こさないで、宝石だけ持って帰りましょ。みんなの分も!」にっこり
カシウス:「ああわかった! そうと決まれば会議所に行って仲間を集めるぞ」
レイチェル:「うん!」
GM:というわけで、二人で交易促進会議関係者に宝石泥棒の糸を引いているのが帝国商会だと説明し、数人の被害者とその仲間が作戦に加わってくれることになります。
カシウス:そんなにみんな取られてたのか……
GM:カシウスにとっては、これまで交流してこなかった他の隊商の警備兵達との珍しい会話機会になったことでしょう
カシウス:妖精とばかり話してきたからな
GM:さて、というわけでいよいよ『帝国商会襲撃事件』の幕開けです!
カシウス:うおおおおおおおお見つかってたまるか! 歴史を書き換えるぞ!
帝国商会本部への潜入
GM:レイチェルの手引きがあるとはいえ、はじめは塀を飛び越えなければなりません
GM:軽業判定で目標値は9です
カシウス:軽業判定 2d6+5 → (6,5)+5 → 16 成功
カシウス:本編でもこの出目がでてくんねぇかな
GM:カシウスが絶好調というこの卓史上初めての事態に戸惑いを隠せない
カシウス:今は俺が失敗しても誰もフォローできないからな
GM:カシウスは身も軽やかに、影のように塀を這い登ると軽々とそれを飛び越え、足音もなく中庭の植え込みの裏に着地します
カシウス:レイチェルはまだか……?
GM:しばらくすると約束通りレイチェルが茂みの向こうに姿を現し、あなたを探しているようです
カシウス:「レイチェル、こっちだ」
レイチェル:「! さすがね、カシウス」
カシウス:「向こうの動きはどうだ?」
レイチェル:「約束通りなら、そろそろ……」
GM:というところで、正門のほうで騒ぎの声が聞こえ始めます。茂みの向こうで警備兵が数名何事かと正門に向かうのを目にすることでしょう
カシウス:「計画通りだな」
レイチェル:「でもどこに宝石が置いてあるのかわからないから、慎重にいきましょう」
カシウス:「ああそうだな、アシスト頼りにしてるぞレイチェル」
レイチェル:「そうだったね、任せて」
レイチェル:カムフラージュ行使 2d6 → (2,2) → 成功
GM:カシウスは隠密判定に+4を得ます
カシウス:やったぜ
レイチェル:「いくら魔法があっても、さすがに正面の入り口から入るっていうのは無理だよね……」
カシウス:「そうだな……窓とかはどうだ?」
レイチェル:「1階の窓は人目につく場所ばかりだったはずだから、2階の窓かな。私が中から鍵を開けるから、カシウスは登ってこれる?」
カシウス:「それくらいできるに決まってるだろ。それでいこう」
レイチェル:「それじゃ、少し待っててね。絶対開けるから」
カシウス:「悪いな、こんなに手伝わせて……」
レイチェル:「当たり前でしょ、これが終わったらちゃんと私とのこと……こういうのは言わないほうがいいのかな? それじゃ、あとでね!」
カシウス:「? あ、ああ、あとでな!」
GM:カシウス……そこで はてな を浮かべるあたりがやはりカシウス……
GM:というわけで、カシウスはまず警戒状態の衛兵をやり過ごしましょう。隠密判定で目標値は11ですガンガン目標値が上がっていくぞ!
カシウス:隠密判定 2d6+5+4 → (5,4)+9 → 18 成功
GM:カシウスのダイス目じゃない!
カシウス:これが絆パワーだ!
GM:ではカシウスは無事に息をひそめることができます。しばらくすると、レイチェルと示し合わせた窓がそっと開かれ、中にレイチェルの姿が見えます
カシウス:(ここまできたら、もうあとには退けないな……待ってろよ!)
GM:ここで今度は高跳び判定です目標値は9!
カシウス:衛兵たちが目を離した瞬間を狙って!
カシウス:高跳び判定 2d6+5 → (1,3)+5 → 9 成功
カシウス:おっと危ない!
GM:ふおおおお! こっわい!!
GM:では数値的に、カシウスが高く跳んでようやく窓に手をかけると、その腕をレイチェルが支えてカシウスはしがみつくことに成功します。カシウスは壁を蹴って身を翻し、2階の窓から帝国商会本部に侵入することができました
カシウス:転がり込もう
GM:女の子に腕を掴まれた状態で転がり込む……
カシウス:そんなことしてる場合じゃない!
レイチェル:「よかったーっ ドキドキするね……」
カシウス:「助かった、ありがとな。でもここからが本番だ」
レイチェル:「妖精さん探さなきゃね!」
*1:纏の神ニールダは隠密系に強い特殊神聖魔法を覚えることができる。レイチェルはただのお嬢様ではなく、レベルは低いもののプリーストを習得している