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マイナー信仰の布教ルールを作ってみた【ソード・ワールド2.0】

SWガイド ゲームガイド

 ソード・ワールド2.0にはたくさんの神様が登場します。それぞれの神様には一定の量の信者がおり、信仰の厚い地域と信仰の薄い地域があると設定されています。信仰の薄い地域では消費MPが大きくなるなどのペナルティがあり、キャラクタービルド上使いたい魔法にペナルティが課されると苦労させられたりします(詳細はウィザーズトゥームの45ページに掲載されている)。

 この信者問題は、卓によってはハウスルールで無視していることもあるでしょう。実際処理としてはその方が軽いので、それがまっとうな解決手段だと思います。しかし、キャラクターによってはマイナー宗教の布教に苦心し続けるキャラクターでプレイしたいというニーズもしばしば目にします。

 

 さてそこで、信者獲得についての追加ルールをひとつ提案してみることにしました。このルールはルールブック改訂版2に収録されている事業ルールを参考にして作られています。要素は3つの段階からなりますので、そのいずれの段階まで採用しても問題なく遊ぶことができます。

ソード・ワールド2.0ルールブックII 改訂版 (富士見ドラゴンブック)

ソード・ワールド2.0ルールブックII 改訂版 (富士見ドラゴンブック)

  • 作者: 北沢慶,グループSNE,輪くすさが,真嶋杏次
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
  • 発売日: 2013/07/20
  • メディア: 文庫
  • この商品を含むブログを見る
 

 なお、以下の追加ルールは基本ルールブックのものを基にしていますが、サプリメント「フォルトナコード」には事業ルールとしての神殿経営が掲載されています。そちらを参照して神殿経営に乗り出すことも併せて推奨いたします(ただしその場合信者数の処理は実施せず収支だけ処理をすることになります)。

ソード・ワールド2.0 ルール&データブック フォルトナコード

ソード・ワールド2.0 ルール&データブック フォルトナコード

  • 作者: 田中公侍,グループSNE,北沢慶,輪くすさが,真嶋杏次
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
  • 発売日: 2015/08/20
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 

布教設備と布教アイテム

 布教を開始するにあたって、信仰を継続するための設備や道具が必要です。信者はそれらの設備や道具を通じて日々の信仰活動を維持することができるのです。

布教アイテムの整備

 布教の初期には、一人一人に信仰を教える形をとることになります。このとき、信者には対象の神の聖印を手渡すことで、もっとも小規模な信仰を作り出すことができます。ただし、このときただ手渡すだけでは改宗して信者にはなりません。追加で名誉点を消費することによって、改宗を実現したものとして扱います。

布教アイテムのコストと能力

聖印/100G/名誉5点/獲得信者1人

 このとき、この信者が信仰を続ける限り、この名誉点は消滅しません(合計名誉点として加算されます)。ただし信者が死亡したり、以降の布教ルールによって信者数が0人になった場合、この名誉点は全て失われます。

信仰設備の整備

 もう少し余裕が出てきたら、信仰の設備を整備しましょう。信仰設備は維持費が必要になる代わり、比較的少ない名誉点消費で信者を獲得することができます。また、設備の管理を担当する「神官」を任命することもできます。

信仰設備のコストと能力

簡素な祠(建設1000G/維持毎月250G)
 名誉点10点、収容信者10人

礼拝堂(建設5000G/維持毎月1200G)
 名誉50点、収容信者60人

神殿(建設20000G/維持毎月5000G)
 名誉点150点、収容信者200人

大神殿(建設10万G〜/維持毎月20000G)
 名誉点400点、収容信者数600人

聖地(建設50万G〜/維持毎月10万G)
 名誉点1200点/収容信者数2000人以上

 信仰都市はおまけなので気にしないようにしましょう。ここまでのルールを採用するなら、信仰設備の購入時に、収容信者数と同数の信者を獲得することができます。維持費さえ払い続ければ、マイナー宗教を信仰する一つの教団を抱えることができるのです。

 

布教の実施

 しかし設備さえ建設すれば勝手に信者が増えるというのも考えものです。もっと地道に布教活動をしたいというプレイヤーなら、是非とも次のルールを採用しましょう。

布教活動ルール

 宗教設備を建設した状態で、信者の数が収容信者数に到達していないとき、各セッション終了時に次の処理を行います。

布教活動の成果

(2d − 7)×(信仰名誉点の合計/10)=(獲得信者数)

 この結果を毎回記録していくことで、冒険者の滞在する街における現在の信者数を把握することができます。ただし、各施設の収容信者数を超えた人数にはなりません。

 なお事業ルールと異なり、セッション中に[剣の加護/運命変転]を使用していない場合に限り、この処理において[剣の加護/運命変転]を使用することができます。信仰を広めるための活動という性質を加味してのルールであり、ゲームマスターがこれを却下することを禁じるものではありません。

信仰名誉点について

 布教活動の成果を求める計算式において、「信仰名誉点」という名称を利用しました。信仰名誉点は基本的に信仰設備の建設時に利用した名誉点を示します。

 しかし、これに名誉点を加算する方法があります。すなわち名声品を信仰のためだけに専用品として発注する方法です。名声品はルールブック改訂版2の59ページと60ページに掲載されているので、そちらのルールに従ってください。

 

信仰設備の維持費と寄付金

神官の任命

 信仰設備の維持には多額の費用が必要になります。この出費をまかなうにあたって、拝殿以上の設備を有している場合には、布教活動を専業として行う「神官」を雇用することができます。

神官の雇用

信仰設備に必要な名誉点の半分を使用。
信仰設備の維持費を0にする。

 神官の雇用に利用された名誉点は「信仰名誉点」に加算されません。また、ここで雇用された神官はあくまで信者の代表という立場を取るため、表現上1人である必要はありません。

寄付金を募る

 信仰設備が十分に大きくなれば、セッション終了時に信者から寄付金を募ることで臨時の費用を捻出することができます。

寄付金の算出

(2d − 2)×(現在の信者数)×(信仰名誉点の合計/10)

 なおこの判定では[剣の加護/運命変転]を利用することができません。

 ただし、寄付金を募るとそのセッション終了時の布教活動の成果を算出するとき、計算式が変化します。信者離れを引き起こすので、寄付金は必要な時だけに求めるよう慎重に行いましょう。

寄付金を求めた際の布教活動の成果

(2d − 8)×(信仰名誉点の合計/10)=(獲得信者数)

 

その他追加ルール

 信者の獲得がまったく運頼みであることに違和感を覚えるなら、次の行動を追加して信仰拡大の確実性を高めましょう。

祝福の提供

(必要名誉点)=(現在の信者数)/10
布教活動の成果を算出する際の2dの結果に+1する

(必要ガメル)=(現在の信者数)× 10
布教活動の成果を算出する際の2dの結果にさらに+1する
この効果は名誉点の消費を行ったときのみ有効である

 祝福の具体的な方法は信仰する神の性質によって変化して構いません。食事を配るのか、衣類を提供するのか、娯楽を提供するのか、書物を配るのか…自由にプレイヤーが考案しましょう。その実行に際して、上述の計算式で求められる費用を支払うことで、信者数の減少を抑え、信者数の増加を促すことができます。

 このとき使用された名誉点は、次回以降の布教効果算出において、信仰名誉点として加算されます。したがって布教活動を熱心に続けていれば、自ずと教団規模は拡大します。そのかわり安定して布教するためには常に名誉点を支払う必要があるのです。

 この効果は原則として重複しないものとして考案されましたが、ゲームマスターが承認するならば追加の費用を支払うことで効果が重複するものとしても構いません。

 

まとめ

 以上、特定の信仰を布教する際の追加ルールを提案しました。あくまで一案であり、バランス調整などはそれぞれの卓のゲームマスターさんで調整してみてください(そもそも導入しないということまで含めて)。

 ともあれ、個人の能力というよりも評判(名誉)に焦点を合わせることで、流動的な信者の動きをうまく表現できたのではないかと思います。規模が大きくなると相応に信者が多く入ったり抜けたりするようになり、布教も思うようにいかないと悩むことになるでしょう。

 市民の信仰を維持するのは骨の折れる作業です。あなたのマイナー信仰が信者を獲得できるかどうか、この方法で見届けてみてはいかがでしょうか?