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シナリオはプレイヤーに合わせてアレンジしよう【クトゥルフ神話TRPG】

 プレイヤーたちをどうやってシナリオに巻き込むのか、キーパーの皆さんはいつも苦労させられていることでしょう。今日は一つの基礎的な技術として、プレイヤーに応じてシナリオを微妙に改変して楽しむ方法を紹介します。

 この手法には幾つかの水準があり、個別オープニングを用意するものからシナリオそのものを用意するところまで様々です。それぞれのレベルで何を意識すればいいのかを整理して紹介しておきます。

 

 

 

NPCを変更する

基本的な方法

 もっとも簡単な方法として、NPCと友人だったり家族だったり、あるいは敵対関係にあるような事前設定を作る方法があります。特に守らなければならない対象がシナリオ内にいる場合、この設定を行っておくだけで導入は随分容易になります。逆に敵対しなければならない人物にあらかじめ敵対関係を仕込んでおけばシナリオ進行もプレイヤーのロールプレイもスムーズになります。

注意点

 人間関係を複雑にしすぎるとセッションが長引いてしまうことがあります。予定されているプレイスケジュールにもよりますが、常にわかりやすい人間関係を描くことを心がけましょう。じっくりと複雑な人間関係の中を生きるシナリオを遊ぶ場合を除いて、保護対象や味方をより味方らしく、敵対者をより敵らしく強調するような関係を取り結ぶようにしましょう。

 

個別オープニングを用意する

基本的な方法

 私が推奨しているのは個別オープニングを用意することです。多くのシナリオにはこれといった個別オープニングが設定されていません。突然旅行に行ったり、突然目覚めたり、いったいどうして事件に関わることになったのかが不明な場合が多くあります。事件との距離感が掴めないままではプレイヤーがシナリオを鑑賞する立場になってしまい、積極的に関わることができません。キーパーの配慮として、キャラクターの経歴から個別オープニングを用意してみましょう。

注意点

 個別オープニングの内容によっては、事件の全てを解決するモチベーションを持たない場合があります。キャラクターの目的意識がシナリオを通じてどう変化するか、どのような結末に導くのかをある程度イメージして個別オープニングを設定しましょう。

 

シナリオの結末を変える

基本的な方法 

 キャラクターシートが出揃った時点で、シナリオで予定されている結末を見直してみましょう。シナリオの解決そのものがプレイヤーキャラクターにとっての結末として適切でしょうか? もしキャラクターには別の結末を用意したほうが面白いかもしれないと思えば、そのキャラクターのために個別エンディングを整備しましょう。シナリオ自体の解決の後にエピローグとして用意するだけでも、セッションの満足度は変わってくるかもしれません。

注意点

 事前に用意していた通りにセッションが進むとは限りません。むしろ柔軟に構えることを意識することのほうが重要です。シナリオが想定しているエンディング以外のエンディングも含めて、そのキャラクター達ならどういう結末に至りうるのかを想像しておきましょう。ただシナリオ通りに進めるのではなく、キャラクター達に応じてシナリオにゆとりを持たせられるようシミュレートしておくことが大切なのです。

 

シナリオ自体を用意する

基本的な方法

 最終的にもっともプレイヤーキャラクターにとって理想的な環境は、キャラクターシートが整った段階でシナリオを用意することです。とはいえこれを実現するためには相応の経験とシナリオ創作能力が必要になります。

 これができるようになれば気軽にセッションやキャンペーンを提案することができるようになりますので、長くTRPGを楽しみたい方は是非ともこの状況を目指してみてください。

注意点

 プレイヤーとの信頼関係を得ることも重要になります。突発的にメンバーを募集するいわゆる「野良」のオンライン環境では、この遊び方は難しいかと思われます。あらかじめプレイヤー達と交流を計りながら、どちらかといえば身内に近い環境でこそ実現する遊び方かもしれません。

 また、経験が不足すればシナリオが必ずしも安定した質を保つとは限りません。そうした点でも、信頼関係が重要な役割を果たすことになります。信頼関係のあるキーパーとプレイヤーならば、化学反応的にシナリオを面白くする力を発揮することがあります。そうした力も利用しながら、セッションを楽しんでみましょう。

 

 

まとめ

 TRPGセッションはシナリオ通りに進行することだけが楽しみ方ではありません。むしろどのように転がってもセッションが進行してしまうところにこそ、TRPG独自の面白さが眠っています。その力を引き出すのは、キーパーと何よりもプレイヤーの力に他なりません。それを引き出すためにも、キャラクターシートを事前に受け取ってから、シナリオを柔軟に動かす心構えをもつことを忘れないようにしましょう。

 なお後半の方法は私自身にとっても難しく、先輩方が見せてくださった方法です。その方法を知ったからといってすぐに取り入れることはできないものですが、TRPGファンとしていつかは取り入れてみたいものです。みなさまも目指してみてはいかがでしょうか?