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TRPGをやりたい!

TRPGのトビラをひらこう!

クトゥルフ神話TRPGシナリオのPC主軸構築メソッドの紹介

 シナリオが書きあがったら通常の記事も投稿すると言ったな? あれは嘘だ。

 シナリオがまだ書きあがっていないのですが、今回のシナリオで挑戦したPC主軸構築メソッドについて紹介しようと思います。

 

 PC主軸構築メソッドは、最近プレイしたダブルクロスやルールブックを読んだアマデウスなどで取り入れられているプレイヤーをシナリオに巻き込むためのシステム的配慮を、クトゥルフ神話TRPGでもシナリオレベルで取り入れるという発想から生まれた方法論です。キャラクタープレイを積極的に行うよう支援しつつ、それがゲーム的ボーナスにつながるように工夫します。

 

 より詳しい方法論を以下に紹介していきましょう。

 

 

 

シナリオコアの止揚を決める

 はじめにシナリオの中心となる物語性、構造のゆらぎの克服であるアウフヘーベン(止揚)を決めます。たとえばそれは愛と友情どちらを取るかというジレンマから愛と友情が共存する新しい理想状態を作り出すような、ジレンマの解消として現れます。最も安直なジレンマの解消は、善と悪が対立している状況から善が全てを制圧する状況に移行するヒロイックストーリーです。

 クトゥルフ神話TRPGでは狂気の世界と正気の世界が対立関係として演出されるのが常です。そして物語の結末で狂気の世界が全てを支配し、探索者は命からがらその狂気から脱出します。この狂気を象徴する存在と、正気を象徴する存在を按配して、物語のコアを作りましょう。

 

 

各キャラクターの止揚を決める

 次に作るのは、プレイヤーキャラクター1〜5人のパーソナルストーリーです。キャラクタープレイが重要な要素になった今日では、ただシナリオの大きな物語だけを決めてシナリオを構築すると、吟遊気味になったり、物語に積極的に関わることのできないプレイヤーが不満足に終わる事態が発生します。

 そこであらかじめパーソナルストーリーを丁寧に組み上げておくことで、それぞれのキャラクターの立場や目標、立ち向かうジレンマを具体的な形に落とし込んでおきます。たとえばPC1には狂気に飲まれてしまったヒロインを救出する物語を組み込んでみます。PC2にはかつて突如行方不明になってしまった父親の謎を解き明かし前を向いて一歩を踏み出す物語を組み込みます。PC3には自らの命を犠牲に全ての被害を止めることができる状況で、それでも生き残って仲間たちとこの苦境を克服する物語を仕込みます。このような具合で各PCに専用の物語を作ってあげます。

 

 

各キャラクターの見せ場を作る

 こうしてPCたちは集団ではなくてPC一人一人が物語を持った貴重な存在に変化します。ここでキャラクターに見せ場となるシーンを用意して、このことを際立たせましょう。

 

 PC1なら物語のクライマックスにヒロインを救い出すシーンが見せ場になるでしょう。PC2なら父親の謎が明かされて悲劇を繰り返させないためにも怪異と立ち向かう展開で見せ場を作れます。PC3なら一度は自分を犠牲にしようとすることで、シーンはPC3を中心に展開します。

 

 これらの見せ場シーンを軸にして、それぞれのシーンがより盛り上がるように、伏線となるシーンを個別に用意しておきます。

 

PC1の専用シーン

ヒロインと友好関係を結ぶシーン
ヒロインが狂気の世界に奪われるシーン
ヒロインを救い出すシーン

 

 

PC2の専用シーン

父親が突如消えてしまった記憶
父親によく似た“何か”を目撃
父親が消えた真相を知り、怪異の撃退を決意する

 

 

PC3の専用シーン

怪異に妙に狙われているオープニング
自分が犠牲になることで全てが終わることを自分だけが知ってしまう
怪異に直面し自己犠牲に殉じようとして救出される

 

以上のように、各PCの期待される展開を定めておきます。

 

 

 

キャラクターストーリーを交わらせる

 こうして用意されたキャラクターストーリーを、コアとなる脅威を中心に交差させます。この際注意するのは、個別シーンを実現するとシナリオクリアへの補助となる情報が手に入るように意識することです。あくまでもプレイヤーの最終目標は脅威の本質に向き合うことにあります。個別シーンだけを達成して物語からリタイアされてはならないのです。

 プレイヤーたちが助け合いながら一つの物語に関わる、そんなシナリオの大筋がこうして完成します。

 

 

あとは通常通り

 ここまでシナリオの大筋を決定したら、各プレイヤーの経験することになるイベントにSANチェックや技能利用の機会を配置していきます。おそらくPCナンバーによって全く異なる難易度のシナリオになることでしょう。熟練度の違うプレイヤーが卓を囲んだとしても、PCナンバーを按配することで手応えあるシナリオとして楽しませることができます。

 あとはプレイヤー人数が足りない時のためにPCをNPC化したり、その場合の無駄を削ぎ落とした演出を用意したり、もちろん通常通り手記を作成したり…そんな作業を行っていけば、PCを主軸にしたシナリオ構築が実現します。

 

 今回はアイディア全体の概説にとどまりましたが、もう少し時間のある時に、より詳細に噛み砕いて整理したシナリオライティングメソッドを紹介しようと思います。

 

 

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