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【ソード・ワールド2.0リプレイ】少年は海を目指す【英雄志望と二つの剣 1-8】

<前回 |第1回

 

あらすじ

「レッサーオーガの活動が盛ん」という噂を耳にした冒険者たち。警戒しながらも無事に要塞までの帰路を終える。しかしそこに待っていたのは、見覚えのある女性が率いた騎士の一団だった。

 

クリスティン:「無事に帰ってきたということを喜ぶべきかもしれないがな、フレデリック…」

レイラ:「ヴェルチ殿!?」

GM:そこには明らかに怒りの表情を浮かべた公国騎士団第二分隊長クリスティンと数名の騎士が馬に乗って待っています

ノイ:レイラを呼んでくれた人か

カシウス:迎えに行ったときに会ったあのお堅い人か

 

 

ノイ:「あー、そうか、クリスティン・『ヴェルチ』だったね、そういえば」

カシウス:「何事だ? どういう状況だ?」

アーク:「なんだかすごく怒ってるみたいだけど…」

サラー:「大丈夫、とりあえず警戒はしなくていいわ」

クリスティン:「レイラ・フェルンホルム。ひとまず一つ目の仕事ご苦労…私の『弟』が迷惑をかけた」

レイラ:助けてください! 解雇されそうです!

ノイ:しょうがないね

レイラ:諦めないでください!

 

カシウス:「弟…?」

レイラ:「!?!!?」

ノイ:「こちらにおわすお坊ちゃんは、フレデリック・『ヴェルチ』殿下だったというだけの話」

GM:クリスティンはノイの馬に寄せて、フレデリックに腕を伸ばします

GM:フレデリックはノイにしがみついて離れようとしませんが…

ノイ:助けて! GMがわたしにしがみついて離れない!

アーク:GMの欲望が

カシウス:丸見え!

 

サラー:「クリスティン様」ここでお声かけしましょう

クリスティン:「何か?」

サラー:「申し訳ありません、クリスティン・ヴェルチ様。アタシはサラー。冒険者をしております。この度弟君に雇われ護衛をしております。我々の受けた依頼は、フレデリック様をつれて海まで到着し、無事にダインハイトまで帰還することです。身勝手な申し出ではございますが…私たちの仕事が完遂されるまで、アタシたちの仕事を見届けてはいただけませんか?」

サラー:恭しく礼をするわ

クリスティン:「説明不足だったか。その件についてはロルフという主人から聞いた。報酬なら心配いらない。すでに宿に支払ってある。こちらとしても、公王の子がろくな護衛もなしに歩いていたという風評も避けたいのでな。どうか理解をいただきたい」

サラー:「そこまで言われてはアタシもこれ以上の野暮は申しませんわ。ただ、冒険者には冒険者の流儀がございます。まずはそれをご理解いただければと思いますわ。少なくとも、この子たちはお金や名誉のためだけに冒険しているわけではありませんから」

レイラ:「サラーさん! これ以上はヴェルチ殿に失礼です!」

サラー:無視するわよ! レイラちゃん! 冒険者としての意地と信念があるのっ!

ノイ:「いや、レイラ。こっちはフレデリックの意思に従って行動しているだけ。それを無理やり曲げようって人に、非難される筋合いはないよ」

ノイ:わかるよサラー

サラー:権力で自由を縛る風潮だけは、キャラ的に許せんのだぁぁぁっ!!

カシウス:俺もだぁぁぁつ!

クリスティン:「ふん…冒険者にしては骨があることは覚えておこう。だが一つだけ、我が愚弟に言っておきたいことがある」

 

クリスティン:「貴様もヴェルチ家の人間なら、自分の足で歩け! 自分の力で身を守れ! その身勝手が家を滅ぼすのだ!

 

GM:クリスティンは「その愚か者は後で公王府に引き渡すように」とだけ言い残して、馬をかえして去っていきます

サラー:「…ご理解感謝いたしますわ」

 

ノイ:「…これはぐうの音も出ないお言葉ね。どう? ここから中に入るくらいまで、自分の足で歩いてみない? 言われっぱなしは嫌だろうし」

アーク:「…どういうこと? 貴族様は貴族様じゃないの?」

フレデリック:ぐすんと一度鼻をすすりながら、馬を下りつつ「…すまないアーク。他のみんなも。嘘を言っていた…すまない…」

アーク:「ううん、僕は大丈夫だよ。冒険者の宿に帰るまで、一緒に居られるんでしょ? …僕たちが友達ってことは、嘘じゃないんでしょ?」

フレデリック:「ああ、それは変わらない。友達だ」

アーク:「じゃあ名前で呼ばせてよ! ほら、一緒に歩くんだから、友達でしょ?」

フレデリック:「ああ! 私のことはフレデリックでいい。フレッドでも、フレディでも好きに呼んでくれ。私たちは、友達だ」

アーク:「うん! よろしく、フレッド!」2人目の友達ができました!

カシウス:1人目は?

アーク:きっとカシウス

カシウス:やった! 記念すべき一人目だった

 

レイラ:「サラーさん、あなたにはヴェルチ殿の立場も、彼女の家族を心配する気持ちもわからないんですか?」サラーだけに聞こえるように小声で

サラー:「ッ…」少し悲しそうな顔を一瞬覗かせて

サラー:そしてすぐ笑顔になるわ。いつもの笑顔に、ね

サラー:「ごめんなさいね、アタシもまだまだだわ…」

 

フレデリック:「姉上にはああ言われてしまったが」歩きながら話しましょう「私は初めてあの城壁の外に出たのだ」

カシウス:「そうなのか…初めて。俺には考えられないな…」

フレデリック:「だからみんなには感謝している。こうして無事にも帰ってこれたからな。本当に楽しかった!」

カシウス:「…ん? フレッド。お前とはもう一緒に冒険できないのか?」

フレデリック:「うーん、これでしばらくはまた部屋に外側から鍵をかけられることになるな…でも大丈夫だ! またすぐに抜け出して、冒険者の宿に行ってみせるぞ!」

アーク:「悪いやつだな! でも、待ってるよ!」

カシウス:「今度は大草原にするか、雪原にするか…何はともあれ楽しみに待ってるぞ!」

 

GM:さて、冒険者たちはいよいよダインハイト城内に帰還します。

フレデリックは今度はフードを目深にかぶることはしません。彼は次に城の外に出るときには自分も剣を買ってから行くぞ、なんてぬかしたりします。そうこうしているうちに、無事に冒険者の宿クラウ・ソラスにたどり着きました。

 

ゴリさん:「まったく、俺も自分の無知を恥じるべきかね」などと頭をかかえるゴリさんに首尾を報告しましょ

サラー:「あ~んますたぁ、大変だったんだからぁ。ここのケーキが恋しかったわぁ」

サラー:ゴリさんが気付いてなかったのって結構問題よね

カシウス:「なんだか久々に帰ってきた感があるなぁ」

ノイ:「わたしもケーキちょうだい! 大至急補充が必要なの!」

 

GM:というわけで、今回の依頼は無事終了です!

GM:フレデリックも快活にお礼を言って、しっかり自分の足で公王府に帰ってくれるはずです

アーク:はず

カシウス:>はず<

アーク:見送るぞ!

カシウス:見送らないと!

 

GM:というわけで、第1シナリオ「少年は海を目指す」無事にクリアです!

合計プレイ時間は9時間ほど。

ロールプレイが多くなりましたが、比較的スムーズに進行できました。

ありがとうございましたー

一同:お疲れ様でした!

 

経験点 1080点

報酬 520G+戦利品報酬18G/人

名誉点 剣のかけら4つ→(2、4、4、3)→13点

 

 

次回 成長・幕間1−1