TRPGをやりたい!

電源・非電源ゲーム全般の紹介・考察ブログ

キャラクターの個性を引き出す3つのポイント

TRPGで即興的にキャラクターを演じる際に、個性が定まりにくくキャラ立ちしないという事態が発生してしまいます。一人で設定を細かく作っていく作業と、それをセッションの中で表現する作業は全く別の技術が必要です。せっかく作った設定を活かしきれないと、ちょっと悔しい気持ちになってしまいますよね。

 

そこで今日はどうやってキャラクターの個性を表現していけばいいのか、ちょっとしたアイディアを3つにまとめてお届けしてみます。

 

メニュー

1.キャラクター作成とキャラクター表現

2.必ず反応するキーワードを決めよう

3.反応の方向性と『引き際』を決めておく

3.『〜だけど』が個性につながる

 

1.キャラクター作成とキャラクター表現

TRPGプレイヤーの中には、キャラクターの細かい個性や経歴を考えるのが好きなプレイヤーもたくさんいます。実は両親が山賊に殺されていて…額のやけど傷を前髪で隠していて…うだつの上がらないパフォーマーで酒に溺れていて…そんな設定の数々がそれぞれの卓で無数に生まれていることでしょう。

 

このようにキャラクターメイクの際に自分で設定を作り出す作業は「キャラクター作成」と呼ぶことにしましょう。このときは誰もあなたのキャラクターの邪魔をしません。遊んでいるTRPGシステムの要求にさえあっていれば、どんな個性も取り入れることができます。キャラクターメイクの中でも大変楽しい時間と言えるでしょう。

 

しかしいざセッションに持ち込むと、せっかく設定したキャラクターの個性が展開と他のプレイヤーキャラクターの個性の中に飲み込まれてしまって、うまく個性を表現できないことがあります。ここで必要になる技術が「キャラクター表現」の技術です。

キャラクターの個性を、セッションの中の行動や発言としてどのように表現していけばよいのでしょうか?

 

 

2.必ず反応するキーワードを決めよう

まずは「キャラクター表現」につながる「キャラクター作成」を心がけてみましょう。たくさんの設定を作るのはたしかに楽しい作業ですが、セッションに活かされないと寂しく終わってしまいますからね。

 

そこで始めに決めるべきなのは「絶対反応するキーワード」です。

「お金」と聞けば目が$になるキャラクターなら、大抵のTRPGで発言機会を得られます。「女」と聞けば必ず口説きにかかるキャラクターもいいでしょう。「男」と聞けば媚びていく女キャラクターもたいてい発言機会を得られます。「筋肉」と聞けばポーズを決めてしまうキャラクターもNPCとの絡みに使えるかもしれません。「銃」と聞けば反応してしまうミリオタキャラも面白いでしょう。

 

このような要素を決めておくことでセッション中の「キャラクター表現」はかなりやりやすくなります。なぜでしょうか?

 

それはゲームマスターや他のプレイヤーがあなたのキャラクターに対してネタフリしやすくなるからです。

ゲームマスターはマッチョ男子好きのキャラクターのためにNPCをマッチョ男子に変えるかもしれませんし、仲間たちは売ってはならないお宝が見つかった瞬間にあなたの顔色を伺うかもしれません。「今あなたのロールプレイが欲しい」という意味のメッセージを、セッション中の小道具を通じてあなたに届けられる環境は、他のプレイヤーたちに取っても非常にありがたいことなのです。

 

 

3.反応の方向性と『引き際』を決めておく

この方法をとる時には、あらかじめ反応の方向性を決めて他のプレイヤーたちに伝えておきましょう。

同じく「お金」に必ず反応するキャラクターでも「神官でお金嫌い」なのか「貧乏でお金大好き」なのかによって、ネタフリの仕方が変わってきます。キャラクターの自己紹介の際にこの要素をセットにして伝えておけば、他のプレイヤーはより心地よくあなたのキャラクターをロールプレイに巻き込むことができます。

 

また、強い個性は他のプレイヤーにとって“うっとおしく”なる危険性も同時にあることは忘れないようにしましょう。ここで重要なのが『引き際』です。

お金嫌いなキャラクターだとしても、だからと言ってパーティ全員がお宝を持ち帰ることに反対すれば、これは明らかに“うっとおしい”キャラクターです。逆に売ってはならないお宝なのにいつまでも「売る」と言って聞かなかったり、逆に引き渡さなければならないアイテムを「これは私のだから渡さない」と意固地になって引かなかったりするのも“うっとおしい”プレイングに片足を突っ込んでいます。

ここで重要なのが「1度の説得で素直に従う」という鉄則です。目的はキャラクターの個性を貫くことではなく、「キャラクター表現」にありました。すでに一度キャラクターの個性に基づく反応をしたことで、「キャラクター表現」という目標は達成されています。そのあとですぐにパーティ全体の利益に従う行動に方向転換しましょう。

 

 

4.『〜だけど』が個性につながる

ここまで紹介した二つのポイントは、プレイヤーキャラクターの個性のいうなれば「弱点」を強調する方法でした。他の面では常識的でしっかりしているのに、これにだけは反応してしまう…そこにこそ個性があるのです。つまり最後に是非とも押さえておきたいのは、ギャップを使ったキャラクター表現です。

 

優秀な戦士で戦いの場面では勇猛果敢に戦う。だけどどうしようもない女好き。

知的で冷静で頼りになるリーダータイプ。だけどマッドな研究の妄想が好き。

明るく元気なムードメーカー。だけど仲間が傷つくと目のハイライトが消える。

 

このような組み合わせを作ってみましょう。普段は左の標準モードでプレイしておけば、他のプレイヤーに迷惑をかけることはありません。しかしキーワードに関係する事態が発生すると、あらかじめ決められた反応をしてしまって、普段とは全く違うリアクションで周囲を笑わせてくれるのです。

 

 

まとめ

キャラクター作成において、「普段の反応」と「弱点キーワード」そして「キーワードに対する反応」を決めておきましょう。そしてこれをまとめて他のプレイヤーとゲームマスターに伝えておきます。

こうしておくだけで、自分がロールプレイしやすくなるだけでなく、他のプレイヤーにとっても絡みやすいキャラクターになることができます。自然とロールプレイの機会も増えてきて、様々な個性が付いてきてくれるはずです。

みなさんの作った豊かな設定を活かす機会を得るためにも、是非とも取り入れてみてはいかがでしょうか?