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TRPGをやりたい!

TRPGのトビラをひらこう!

オリジナル要素がなぜストレスになるのか

先日、ちょっとやらかしてしまいました。

オリジナル要素が多いセッションで、ゲームバランスやシステムルールが軽視されすぎているとして、不機嫌を表に出してしまったのです。まったく、我ながら子供じみたことをやってしまったと反省するばかりです。関係者の方にはここで改めて謝罪いたします。

 

しかし、こうした一件からもいろいろと学んで、次に活きるように考えるのがこのブログ運営者としての私の仕事です。いったい私自身が何に苛立ったのか、原因を分析してみましょう。自分だって、いつ誰かを苛立たせてしまうかわからないのですから。

 

メニュー

1.唐突なオリジナルは厳禁

2.システム上の言葉に置き換える

3.メンバーとの相互理解の上に成り立つ

 

1.唐突なオリジナルは厳禁

こう言われて「んんっ」っと眉をしかめる人は多いのではないでしょうか?

僕自身やってしまった経験があります。ゲームシステム外の設定を作っておき、特に説明や前振りなく登場させてしまいました。プレイヤー側の手に入れるアイテムとしてだったので、幸い不満の種にはならなかったと思いたいのですが、実際のところはわかりません。

 

では、どうやってオリジナル要素を登場させればいいのか?

プレイヤーとして経験してみて、おそらく情報量の問題なのではないかという仮説を立てるに至りました。

 

たとえば、攻撃と同時に相手の位置を大きく後退させる特殊な技を使う敵を作ったとしましょう。その強さを際立たせるためには、たしかに唐突にその技を使われた方が驚きは大きいかもしれません。しかし、他のプレイヤーの位置を移動させるという性質が極めて特殊なものだったなら、注意が必要です。それはプレイヤーたちの戦略を致命的に破綻させる可能性があるからです。

 

TRPGとごっこ遊びの最大の違いは、「ルールが存在すること」です。ルールが存在することで、プレイヤーとゲームマスターはフェアな立場に置かれます。ルールを無視した型破りな攻撃はこのフェアな関係を破綻しかねないのです。

 

どうすればフェアになるのか?

簡単です、こういったルールを追加的に使います、というのをプレイヤーと共有し、それを加味した戦略をプレイヤーたちに考えて貰えばいいのです。これによってPLとGMのフェアネスが保証され、敗北したとしてもその原因はプレイヤーたちの戦略ミス(あるいはダイス神の戯れ)に収束することになります。

そこで重要になるのが、特殊効果をシステム上の言葉に置き換えるということです。

 

 

2.システム上の言葉に置き換える

日本人が日本語で語るように、業界人が業界語を使うように、TRPGプレイヤーはTRPGの言葉で語らなければなりません、それがルールブックです。なんらかの新しい要素を導入するときには、必ずそれをルールブック上の表現に落とし込みましょう。

 

発動タイミング、対象の選択規則、代償としてのリソースの消費、成功率、回避方法、様々な要素をルールブック通りに設定しましょう。

このデータのすべてが開示されなくとも構いません。データに落とし込むことで、自分自身に利用規則と制限を課すことが重要です。これによって、GMの一存で演出上どうとでも振舞うことのできるオリジナル要素から、ルールに従ったオリジナル要素に変貌するのです。

 

さらに、このうち特に戦略上重要な変更を強いるものを公開しましょう。先ほどの例なら、MPを5消費して通常攻撃にノックバックを付与し、その距離は最終的に与えたダメージから10を引いた距離である、などと定めましょう。もしもバランスを取るためにペナルティを加えた方がいいと考えるなら(ましてやその攻撃をプレイヤーサイドが習得する可能性があるなら)そうした情報も整備しておくといいでしょう。

この情報が明らかになっていれば、プレイヤーは対策が可能で、実際大苦戦するかもしれませんが、少なくともフェアなプレイが実現します。

 

それでもプレイヤーを驚かせるオリジナル大技を繰り出したいなら、次の方法を採用しましょう。

大小のオリジナル技を習得させて、戦闘の前半で小技を利用し「まだこの技の本気は見せていないんですけどね、ククク」的なことを言わせます。そしてちょっと苦戦したところで、似ているんだけど規模が大きくなった技をよりたくさんの代償消費とともに繰り出させましょう。

先ほどの例なら、大技としてMP消費を20点くらいに増やし、ダメージや状態変化効果を追加して範囲攻撃に変えてみる、というような工夫です。基本性能が小技と変わらないので、プレイヤーにとっては新しくはあるけど完全に新しいわけではない攻撃という認識になります。この技を利用すると同時にボスのMPが枯渇してボスの攻撃ルーティンが殴り合いに変わり、血みどろの殴り合いが始まるなどすれば、戦略の再設計をプレイヤーに課す効果も相まって、印象的な一撃になることでしょう。

 

 

3.メンバーとの相互理解の上に成り立つ

とはいえ、これは一般的に許された方法というわけではありません。

このようにしてもなお、不満は発生し得ます。そもそも「オリジナル要素を加えること自体に反対」というプレイヤーがいるかもしれません。あるいはまったく逆に「オリジナル要素を入れてインフレさせないと楽しくない」というプレイヤーもいるかもしれません。

 

つまりは、卓に参加しているメンバー次第なのです。

 

今回苛立ちを露わにしてしまった自分を自己弁護するわけではありませんが、卓に参加しているプレイヤーは自分の意見を述べる権利があります。セッション終了後に(これ重要です、セッション中はダメ絶対)、その日のセッションで気になったことを伝えておきましょう。

そういう小さな意見交換の積み重ねが、全員で楽しめる心地よいセッションを実現するのだと、僕は信じております。