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TRPGをやりたい!

TRPGのトビラをひらこう!

クトゥルフ神話TRPG用シナリオの執筆プロセスを公開していくぜ!【Part.1】

最近このブログについて嬉しいことが立て続けに発生したので、私は舞い戻ってまいりました。

 

そして今回からお届けするのは、みんなが悩んでいる、「シナリオ執筆のプロセス」について、私なりの方法を公開してみるという企画です!

 

ここ数週間、他のクトゥルフ神話TRPGシナリオライター兼KPの方々と交流して、私はあることに気づきました。

私のシナリオには、他の皆様のシナリオとの大きな違いがあるようなのです。

 

その特徴を一言で表せば、

 

『とにかくデータと資料を大量に利用した、整合性ある物語の創造』

 

という一点に尽きます。

 

そういうスタイルでシナリオを書くとき、どういう作業が発生しているのか、一つのシナリオ執筆の過程を追ってみましょう。

 

0.大前提は『自分らしい書き方』

シナリオ執筆の手順を追って行く前に、一つだけ注意事項があります。

 

大前提として、TRPGのシナリオを書くときには、『自分なりの方法で書く』というのが一番効率が良く、しかも楽しみながら、自分好みのシナリオを作る最高の手段です。

 

世の中にはたくさんの方法があるので、試してみて、自分にはできないと思ったら、別のノウハウを探してみましょう。ただ、世の中にはこうやって書いている人もいるということを知っておけば、自分の方法と、自分のシナリオの特徴を知るいいきっかけになるかもしれません。

 

 

1.シナリオを書くことに決める

実は、多くのTRPGプレイヤーにとって、ここが一番のハードルだったりするのではないでしょうか。

 

つまり、『これから数日間をかけて、一つのシナリオを最後まで書き上げるという決意をする』という作業が、一番はじめの、そして最大の障壁だったりします。

 

私の場合、この障壁を乗り越えるために、二つの方法を利用しています。

 

(1)誰かのために書く

もしもあなたにTRPG仲間がいたとしたら、その彼らに向かって、こう宣言しましょう。

 

「今度わたしがシナリオを用意するから、どうかプレイしてください。」

 

こう宣言しておくだけで彼ら彼女らに会うたびに、「ねぇ、まだなの?」という心の声を勝手に作り出して、自分に対するプレッシャーに変えることができます。

 

でも、もっともありがたいのは、ファンを作ることです。

「また君のシナリオでプレイしたいから、次、楽しみにしてるよ。」なんて言われたら、作りたくなるのがクリエイターの性でしょう。

わたしの場合も、おなじみ伏原さんが、わたしの作ったシナリオで遊びたいという要望を何度も出してくれたので、わりとたくさんのシナリオを執筆することができました。彼には感謝しなければなりません。

 

 

(2)面白いと直感した瞬間に全てを賭ける

同時に、わたしのシナリオライティングにおいてもっとも重要な役割を果たしているのが、「短期的集中力」です。

 

わたしは、短気的な集中力については、これで結構自信があります。

というか、いつも目先の好奇心に全力を尽くして、周りが見えなくなり、飯を食うのも睡眠も忘れるタイプです。気付いたときにはタイピングする指が痛み始めたり、頭が急ブレーキしてベッドにダイブして一瞬にして眠りにつく…そんな人間なのです。

 

そんなわたしの性質と相談した結果、『シナリオは、思いついたときに全部書く』という基本方針を打ち立てました。

 

…うん、バカです。

 

ですが、「肝試しのあと」のシナリオは、実際に1日で書き上げられています。

人間成せば成るのです。1日に3万字までなら、人間書いて書けないことはありません(この限界は、これからも引き上げていくつもりです)。

 

シナリオ設計も、執筆も、楽しまないといけません。

楽しくないシナリオライティングは、楽しくないシナリオを生むだけです。書いててワクワクするようなものを、冷静に、ゲームとして設計していく技術さえ身につければ、シナリオライティングは楽しい作業に変わります。

だからこそ、好奇心と興奮が脳を駆け巡った瞬間に、筆を取らなければならないのです(わたしのようなタイプの人間は)。

 

 

2.シナリオのネタを蓄えておく

しかし、シナリオを書くことにしたとしても、ネタがなければ書けません。

そこで重要になるのが、シナリオのネタを頭の中にたくさん転がしておくことです。

 

正直に言って、わたしは、あまり瞬発的な発想力に秀でた人間ではありません。

外国語を勉強していて、自分なりの例文を作ってみろと言われても、2、3分悩んでしまうタイプです。様々な言葉や知識を、自分なりに消化するまでに長い時間が必要で、質疑応答などでは、あまりウィットに富んだことを言うことができません。

 

その代わり、色々な人や本から得た知識を、頭の中に構造化して記憶しておくことにかけては、人より優れているという自負があります。実際、人文系の研究者として活躍していた時期もありますし、そのときも、研究室では一目置かれる立場だったと感じていました。

 

そこで、わたしは、色々なところで見聞きした言葉の断片を、頭の中にずっと転がしておくように心がけています。

「数学の難問について、ずっと考えているのと同じ感じ」と言っても、あまり同意できる人の数が多くなさそうなのが残念なのですが…。

 

さて、ちょうど、わたしはこの数日間、

「寝てるときに虫が足元からゾワゾワって這い上がってくる感じは、本当気持ち悪い」

という印象を持っていました。

 

そこに、グループチャットの会話で、一つのキーワードが飛び込んできました。

 

「サナギ」というキーワードです。

 

人間がサナギになって…という漫画(フランケン・ふらん)の話を聞いて、頭の中のシナプスの振動が始まりました。

 

フランケン・ふらん 1 (チャンピオンREDコミックス)

フランケン・ふらん 1 (チャンピオンREDコミックス)

 

 

この瞬間、わたしの頭の中に蓄えられた、様々な知識とイメージが、大洪水を引き起こします。

 

 

というわけで、次回、「知識の洪水を制御する」に続く